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ヒーリング系の音楽


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初のカノンとしてのオリジナル・アルバムが誕生した。ずうっと前からこの人達の音楽を見守ってきたが、やっとその甲斐が実ってとても嬉しく思う。この喜びを長らく待っていたのは私一人ではないだろう。
 このユニットのレベルの高さはすでノ「イベール」のアルバムで実証済みである。わずか2曲に託した(バルカローレ、ソウ)その音楽的才能は他とは一線をなし、飛び抜けたそれでいてごく自然などこにも無理のない美しいメロディがより深く強い印象を抱かせる。そのなかでも最後の曲「Thaw」に弾かれるピアノの旋律は、この分野に於ける独自の音楽体系として限りなく普遍的な心理作用を生む礎を確固たるものにしている。その美しさは、響そのものが織り成す素晴しい音楽を繰り広げているのである。
 今回の1stアルバムにみる彼等の方向性は、今までのコンセプトとはべつに、より発展的なテーマとその演奏スタイルを一つのオーケストラのなかで表現している。各人各様がもつ個々のカラーを曲ごとに打ち出しながらも、それでいてトータルな側面に於て一つの集合体を創り上げたことは実に凄いことなのである。それが見事に集結されたこのアルバムは近未来の音楽の方向性を示唆するかのようなイメージとそこから与えられる音楽の閃きは、音の運びからしてすでに曲想をも折り込んだように豊穰に聴こえてくる。美的感覚にも優れ才能に満ちあふれたメンバーたちの開花はもとより、アルバムがもつ音楽の啓示する世界は何なのかを聴きてに問いかけているようだ。
 若き才能の証しはそのほとばしる情熱とともに、木もれ日のように時折見え隠れするものである。その天分がより豊かであればあるほど現在のステップを越えて構築され浄化された暁には、このカノンの目指す世界はより完全なものに近づいていくのだろう。そう考えると恐ろしいほどに優れたユニットであり、日本のニューエイジ音楽の核的な位置付けを担う力を備えているといえるだろう。そういう意味からもこの1stアルバムは彼等の未来を知るうえでも画期的な一枚になると思われる。

























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