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カテゴリ: シネマ感想:か行




こちら )、久々に鑑賞したので、あらためて感想をアップしたいと思います。

まず、イーニドが観ているテレビから流れる音楽にノックダウン。なんだこれ?!(最初に観た時、この音楽のことは綺麗さっぱり忘れていたようなんですが・・・) ダンスホールのような場所で、仮面を付けた男女がケイレンしたような振り付けで踊り狂っています。そして ♪ジャンペーチャンフー♪ というオッサンのボーカル・・・これ何語?!タイ語?マレー語?(調べた所インドの音楽なのでヒンドゥー語か?)この得体の知れなさが、 なーんかオ・シャ・レ!! ってことで、一気にゴーストワールドの世界へ引き込まれます。

アメリカの小さな街に住む高校卒業したての女の子、イーニド(ソーラ・バーチ)とレベッカ(スカーレット・ヨハンソン。この頃はまさかその後にハリウッドのセックスシンボルになるとは思ってなかったな)の青春を綴ったお話。

「青春」って一言で言うけど・・・キラキラしたり、ちょっぴり挫折したり、初めて異性と付き合ったり、会いたくて震えたり、フラレて泣いたり、とかそんなコマーシャルフィルムみたいな青春なんて、みんなみんなフィクションなんだ!真の青春とは・・・「 ダメに生きる 」(日本公開時のキャッチコピー)コレに尽きるのである。

スポーツマンやチアリーダーでもないが、ナードというわけでもない、少し尖ったアウトサイダー的なキャラクターの女子二人組。それがイーニドとレベッカ。イーニドの方が古着やパンクっぽい格好をしていて下北テイストだけど。髪をグリーンに染めたりして自己表現を計るイーニドに比べて、特徴的な格好をしていないレベッカの方が、実はずっと冷めてるのかもしれないな~。割とすぐにスタバ的なところで働き始めたし。この白けたムードをまた当時15歳のスカヨハがリアルに表現しているのだ。

この映画が好きな人は、ほとんどイーニドに若き自分を見ていると思うのですが、私もその一人です・・・。世の中(メインストリームにある人やモノ)に対して「 あーあ、ほんとバッカみたい! 」と上から目線で思っていたり、「 私は人とは違う、ちょっと特別な人だし~ 」などと透かしっ屁のような自意識をそこはかとなく漂わせていたり。ネットスラングで 中二病 ってのがありますが、それと似たようなものを感じます(サブカル系の発症部分参照)。

まあね、思春期によくあることだよね・・・と思うも、私が中二病を発症していたのは19~22歳の大学生のとき!!!年取ってからの発症の方が重い症状を持つ、みたいなね・・・大きくなってからの水疱瘡は大変だって言うけど、中二病もそれと同じでした(笑)ちょうど中二病発症中に観たので、「 あれ?私ってイーニドじゃん・・・? 」って思ってしまったのですよ。

特にイーニドが、ブシェミに「私の夢はね・・・誰にも何も言わずに、どこか遠くに突然行ってしまうこと。 ざまあみろじゃない?」って言う所は、当時の自分と同じことを考えている人がいるんだ!!!って衝撃的でした。その後、「 ブスは街を出なさい、ブスは街を出るのよっ! 」っていうおすぎさんの解説を聞いて少し凹みましたが・・・。でもソーラ・バーチは少しぷっくりしてるけど、透明感があって可愛いですよね。

イーニドのファッションも昔を思い出す。下北の古着屋で見つけたアメリカ~ンなプリントのTシャツに、昭和40年代風、化繊オバチャンワンピース、ビビッドなオレンジ色の合皮のバッグ・・・ファッションもそういう古着が好きでしたね。お金がないってのもあったけど、高くてオシャレな服よりも、自分のセンスで時間をかけて選んだヴィンテージが、カコイイ!みたいな(爆)。ソーラ・バーチだからポップなビジュアルになってるけど、当時の私がそんな格好して中二病だから、 そりゃーモテないわなーーーっ て今だからこそ痛感するのだった。

ということで、映画の感想なんだかイタい過去告白なんだか不明ですが、この映画が大好きな私なのでした。残りは箇条書きで・・・。

・ ブシェミが、パブリックイメージそのままの男を熱演。見た目キモイ、レコード収集が趣味のオタク、新聞の出会い欄に広告だしちゃうという、「うわ~・・・」って言うね。しかし、イーニドを通して彼を見てみると、だんだんと良く見えて来るから不思議なのだ。ブシェミ自身が本当はカッコイイ人なんでしょうね~。お母さんと一緒にセラピー受けに行ってたってシーンがあったけど、実は壊れていた人だったってことなのかな?よくわからなかったけど。

・ブラッド・レンフロかわいい・・・。役は普通の高校生だったけど。まさかあんなに早く逝ってしまうとは・・・。実は私、生でブラッド・レンフロ見たことあるのです。アルタ前で待ち合わせをしていたら「笑っていいとも」に映画の宣伝で出演してレンフロちゃんが、黒服のボディーガードに囲まれて出て来た所を目撃。帝国ホテルの黒塗りの車に乗って消えて行きました。なんか「少年だけど、ハリウッドスターなんだなあ・・・」って感じでした。

・コンビニにやってくるヌンチャク男とギリシャ系店長のケンカのシーンが面白い。けどクドイ。けど面白いって言う・・・。「おれっち残業なのよ」みたいな喋り方してる字幕も受けたし、「ここはクラブメッドじゃねーぞ!」という店長も受けた。

・なぜか、いつも道に落ちているジーンズが気になった。

・街を出て行く決心をしたイーニドの後ろに映っている、キャップを被ったおじさんがイイ。テイクアウトのハンバーガーを食べているのだ。

・キャピっとした(?)高校の友人のウザったさがイイ。「ファンキー!」を受けて「黒人かっての」というイーニドの突っ込みが冴える。

・元ヒッピーみたいな美術教師の服が、結構好みかもしれない・・・。私がオバサンになったらあんなテイストの服を着るのかも、と思ったのだった。イーニド→美術教師のオバサンって感じ、あり得る!!






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Last updated  2015.02.19 03:28:49
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