あんだんて

あんだんて

アイ(ロイエド)



 エドは喘ぐ合間に言葉を紡ぐ。

その瞳はうっすらと涙に覆われていて、見る者の情欲を誘う。

 少年は僅かしか力の込もらない手を相手の胸へやって押し返そうとした。

だが、自分と14も違う青年はそれをいとも簡単に封じ込む。

「知っているさ、君が私を嫌っていることぐらい」

 そう言うロイの顔は自嘲に満ちていたが、彼に抱きすくめられる形でいたエドは

その表情を見ることが出来なかった。

「知ってんなら・・・っ、何で、こんなコト・・・するんだよッ・・・!」

 胸の突起を甘噛みされ、エドは背筋を仰け反らせる。

ロイはその問いに答えず、知れないように唇の端を上げた。

嫌われている、ことなんて。

初めから知っていた。

それでも。

嫌われていても、身体を繋げたかった。

狂う程の欲望を、自分とはまるで正反対の少年に注ぎ入れたかったのだ。

たとえその感情の名を、ロイ自身知らなくても。

「アイしてないなら・・・ッ、ヤるなよぉ・・・っ!!」

 少年の、喘ぎの中から零れ出た言葉。

『アイして』。

その言葉が、胸に引っかかる。

自分が、こんなに小さな少年を犯してしまうのは。

“アイして”、いるから?

「アイしていなくても、SEXは出来るさ」

「・・・・・・ッ!!」

 自分の感情に、蓋をした。突き詰めれば、本当に逃げられなくなってしまいそう

で。

この、強く儚い少年から。

「・・・愛してなど、いない・・・・・・」

 言い聞かせる。自分自身に。

自分は、この少年を愛してはいけないのだ。

彼の為に。・・・そして、自分の為にも。

「オレだって・・・、アイしてねぇよッ・・・・・・!!」

 少年の呟きは、深く深く・・・青年の耳に、残った。



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