詩と映画と日記

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王様と私




『王様と私』

時は19世紀の半ばのシャム(現在のタイ)の宮廷に
王の子供たちの家庭教師として
イギリスの女性アンナが招かれて着ました

冒頭からエキゾチックな音楽に惹き付けられますが
街中を象が歩き、出迎えの大臣は上半身裸でした

確信に充ちてそっくり返った絶対君主の王を
ユル・ブリンナーが演じていますが
まったく見事な出来栄えです

この王に怯むことなく堂々と立ち向かうアンナを
デボラ・カーが演じましたが
女の持てる美しさを全て神様から恵まれたかと思うばかりに
繊細で気品があり桔梗の花のような美しさながら
しっかりとした女性を演じてこれ以上はないと思われます
さすがデボラ・カーです

美しいけれど無教養で王にひれ伏す数多い妃と
100人ものかわいい子供に囲まれて

"女は男に劣るもの"
"男は自由に飛び回る蜂で、女はじっと待っている花だ"
"恋なんてたわごとだ"
と言う王に

ビルマ(現在のミャンマー)から若い娘が貢物として届けられます
この娘を『ウエスト・サイド物語』のリタ・モレノが演じて新鮮です

アンナは、このような宮廷で子供たちに勉強を教えながら
大人にもヨーロッパの文化を伝えました

『あなたのことを知れば知るほど好きになり
わたしも好かれたいと思う
あなたのことを知れば知るほど大きな存在となる』

アンナは歌いました

王とアンナが踊る『シャル・ウイ・ダンス』から

映画『Shall we Dance』が生まれたのでしょう  
と思います

決して風化することのない素晴しい名作です
私の心からのお勧めです






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