逆襲のtransit

逆襲のtransit

2011/09/12
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『じぶんのことはじぶんで』

保育園時代に教わった

あのシンプルな哲学

今一度回帰しよう

今日から俺はまた、誰かのプロジェクトではなく、

自分自身のプロジェクトで動き始める

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これは去年4月12日のブログだ。

そして次の更新は



======ペイバックタイムだ!=======

ある企画のエンジンを始動させるべく

そのキーマンである社長へ会いに

これより大阪へ向かう


この気まぐれにも似た短い日記が

中林あきおの新しい冒険へ手向く

ささやかな、備忘録たる事を祈って

========================



平成22年4月21日、時刻は23時53分となっている。
これは翌日大阪で小倉社長と初めてお会いするため夜行バスに乗り込む瞬間に新宿のバスターミナルからiPhoneで更新したものだ。


『夢ってヤツは突然叶ったりしない』

そんなある意味当然至極な哲学に本当の意味で気付かされたのは7年前・・・歩いて日本一周を完歩した、10月の東京駅だった。

「歩いて日本一周」

と、言ったり書いたりするのはものの5秒とかかるまい。
しかしそのたかだか五秒の『夢』には、足掛け二年の『現実』が地層の様にみっしりと積み重なっている。

そんな事を懐かしく思い出しながら、俺はMeguruちゃんのカーテンを一杯に開いた。
過去でもなく、未来でもなく、現在進行形の己が幸せである事に十分気づきながら生きる事を幸せというならば、財布の中がカラッポだろうが車中泊の朝をカップラーメンで迎えようが、俺は無類の幸せ者なのだ。
動き出した大阪の朝に雑踏の産声を聞きながら、食後のお茶をグビリ。
それは思い返せば気も遠のく程の『現実』をみっしりと積み上げながら、四ヶ月間前の俺が確かに憧れた、夢の叶う6時間前だった。



往路と復路で都合四日間もお世話になってしまった、この旅のプロジェクトパートナー株式会社サヨカさんを、涙を見せずに出発できたのは幸先がよかった。
今日と言う今日は夢の叶う天晴れな一日だ。
こうなりゃ旅のスタート同様どこまでも高く澄んだ空の下、最高の笑顔とガッツポーズでゴールテープを切ろうじゃないか!
サヨカさんのある大阪市西区から淀川製作所のある守口市までは最短なら10km。公道2000kmを走り切り、旅をしながら航続距離を倍に伸ばしたMeguruちゃんには、もはやなんてこと無い距離だ。
その旅路を2kmだけ遠回りして、俺は大阪の中心梅田の街を気持ちゆっくりと走ってみた。
ビルの渓谷を滑る様に走るMeguruちゃんの勇姿は、日本一早いと言われる関西人の足取りを、あるいはスローに、あるいは完全に止めてしまう。

「テレビ見たよ!大変やったな!」

窓を開けたトラックの運ちゃんが、走りながらに愉快な声をかけてきた。信号減速の先行車に合わせてブレーキングしながら、立てた親指で応える。

「ほな気ぃつけてな!」

ファンファン!と優しいクラクションを投げて、なにわナンバーのトラックは左折専用レーンを走り去って行った。





そのテレビ大阪さんとは守口市のコンビニで合流した。
ゴール前30分だった。
ただいろいろとやる事が立て込んでいて、感慨というのはそれほどでも無かった。なんだかんだでこの慌ただしさの中、バタバタとゴールするのだろう。
夢が叶う瞬間なんていうのは意外に淡白なものだ。
1段目から見上げる100段目は確かに果てしないけれど、99段を上り詰めた次の100段は、実は最初の一段となにも変わりないのだ。
いや、転落のリスクを取って挑戦への階段を登り始める勇気を考えれば、全てのはじまりである最初の一歩に足をかける事こそ、もしかしたら最も尊いのかもしれない。
このチャリティーツアーで初めて募金をした守口北本通り郵便局で
最後の募金をして、その99段目を制すと、残す夢の100段目、淀川製作所はすぐそこにあった。

感動の旅路に、涙は枯れてしまったか?

俺は表面張力すらしない感情の静けさに若干の戸惑いを覚えつつ、辛かったこと、苦しかったこと、悔しかったことをその時々の溜息に託して幾度も曲がった淀川製作所への最後の角にハンドルを切った。

「おかえりー!よう帰ってきたのー!」

奥行き200メートルはあろうかという、守口八雲の狭い路地の彼方に、懐かしい小倉社長の笑顔が大きく手を振っていた。

「なんだ、泣けるじゃ無いか」

小さく呟いて、俺は思わず踏んだブレーキを優しく緩めた。
そして改めて噛みしめるように、夢の出発点へ最後のアクセルを開いた。

辛いこともあった

苦しい時もあった

悔しい思いもした

それでも決して諦めず少しずつても進んでゆけば

必ず夢は叶うんだ!

溢れた感情の支流を目頭から頬へ感じながら、俺の脳裏には2000kmの道端で優しくしてくれた方々の群像が、嵐を追う叢雲のように流れた。
そのゆがむ雲霞の晴れ間には、淀川製作所のみんながいた。

社長への電話を繋いでくれなかった森本さんがいた

はじめ口も聞いてくれなかった脇坂さんがいた

最後まで俺を信用していなかった橋本さんがいた

俺のことを大キライだった山本リーダーがいた

そんなみんなが今は手を振って

俺の無謀で無様な挑戦の最後を見届けてくれた。

思えばこの四ヶ月間、俺は最高に幸せな脇役であった。

俺がこの旅でした事と言えば

インスタントラーメンを食って、車中泊をしたくらいだ

この旅本当の主人公は究極のところMeguruちゃんですらない

それはこの旅・・・いやプロジェクトを通して出会えた全ての人々

こんな一円だって儲からない旅のスポンサーとなって頂き

なんの前触れもなくやって来る旅人に充電をして

差し入れという名のありったけの気持ちを託し

壊れたMeguruちゃんを牽引し修理して

ある時は飯を食わせ、風呂に入れ

また来いよ!と手を振って

たまには厳しい事も言い

熱心にカメラを回し

デザインを凝らし

板金を叩き上げ

配線を整え

内装を施し

色を塗り

そのまるで芸術品のような溶接で仕上がったMeguruちゃんを買い上げてまで、俺をこの旅に送り出してくれた、全ての皆さんだ。

その誰か一人が欠けても、この旅は成功しなかった。

それは最初から最後に至るまで、ご縁の旅であった。

「中林あきお!只今帰還いたしました!」

祝福の輪の中には北九州の梶田さんもいた、坊ちゃんもいた、テレビ大阪の北岸さんもいた。そんな愛しき方々と様々にプロジェクトの成功を分かち合っている最中、一通のメールが着信した。



===============

ゴールおめでとう!

中林君

西日本縦断チャリティツアーは
4ヶ月少しだったが
中林君のこのプロジェクトは
昨年4月から1年5ヶ月!
長かったでしょう。
お疲れ様!

平田

===============



メールの届いた方角を振り返った俺の胸中で

張り詰めていた何かが途切れた

あの決意のペイバックタイム


現実に預けた夢の払い戻しから


もう、1年と5ヶ月が経っていたんだ














・・・ゴールからしばらくして

祝福の輪の中に、ジリガラ君の姿が無い事に気づいた

ジリガラ君とはモンゴルから語学留学している寮の同居人で

聞けば彼は俺が旅をしている間に故郷モンゴルへ帰っていったそうだ

そんなジリガラ君の口癖はいつも

「だいじょうぶや!」

だった

俺がどんなに落ち込んでいても

それが全然大丈夫じゃない状況であっても

事態を全く理解していない彼は顔をクシャクシャにしていつも

「だいじょうぶや!」

と、無根拠に励ましてくれた

あの無垢で無邪気な笑顔に

俺は一体どれくらい助けられただろうか?

そしてもし彼がいなかったら

俺はこの旅へ、無事出発できただろうか?



この旅でご縁を頂けた全ての方へ



ありがとうございます

ありがとうございます





『あっぱれEV頑張れ日本チャリティーツアー』

~了~









八十九日目スタート/09時00分/2413.6km
淀川製作所到着/13時30分/2425.6km


今日の充電回数0回
充電回数総計133回

今日の走行距離12.0km(自動牽引ー.ーkm/自力牽ー.ーkm)
走行距離合計2425.6m(自動牽引72.1km/自力牽引155.6km)



本日の支出


合計・・・・・・・・・・・・・0円


支出合計・・・・・・143496円

残高・・・・・・・・・・・・・0円



■本日のグッズ販売
Meguruペンダント@0=・・・・0円

本日までのグッズ販売益・・・・0円
グッズ売り上げ合計・・25000円

本日のグッズ募金・・・・・・・0円
本日の最終募金・・・・・・600円
本日の充電募金・・・・・・・・0円
本日の缶コーヒー募金・・・・・0円
本日の串カツ募金・・・・・・・0円
本日の俺募金・・・・・・・・・0円
本日の募金合計・・・・・・・・0円


募金合計・・・・・・191883円
未募金額・・・・・・・・・・・0円
募金総額・・・・・・191883円






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Last updated  2011/09/17 04:16:49 PM コメント(6) | コメントを書く


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