■ ウェールズはチューダー王朝のエドワード一世にに征服され、イングランドから過酷な統治を受けましたから、他のケルト人達、アイリッシュ・スコティッシュ同様、イングランドには強い反感を持っています。
その反感をなだめようとイングランドは歴代の英国皇太子を Prince of Wales と呼ぶ事にしています。
なんかウェールズを馬鹿にしているようですが、エドワード一世は身重の妻をウェールズで出産させて(エドワード二世)その子に Prince of Wales の称号を与え、つじつまを合わせています。
この時 「A Prince of Wales who could speak no English ! 」と補足したそうですが、赤ん坊ならいくらイングリッシュの血筋でもまだ英語がしゃべれるわけがありません。
しかし、またどうしたことか?ウェールズ人もこれを歓迎したと言います。
実際には歓迎と言うより妥協・迎合でしょうか?
Prince of Wales これが英国皇太子の正式名称です。
Crown Prince だけでは、ただ単に「皇太子」という意味です。
それに Prince of England なる名称は存在しません。
もっとも Prince の語義を研究社新英和大辞典でひいてみると『 4. 帝王を上にいだかない小国の統治者。公』。 KINGとまでは行かないようです
日本ではモナコの王様と言われるモナコ公ですが、正式呼称は 『The Prince of Monaco』 だそうです。
意外にも『公』どまりで、『王様 King』 じゃ無いんですね。