Alice Boy's Pictures

Alice Boy's Pictures

ねむの木学園

ねむの木学園

2007/10/29


昨夜、たまたま、NHKTV  新日曜美術館  を見た。


誕生!ねむの木こども美術館
~宮城まりこ 80歳のメッセージ~


私には、”ねむの木学園”と聞いただけで胸がギューと痛くなる理由がある。
次男が4歳ころだろうか、母が毎朝、毎夕、電話をかけてきて、「次男はしゃべったか、しゃべらないのか、しゃべらなかったらどうするのか、施設に入れるべき」と私を攻めたてていた。

私は、ノイローゼ気味だったのかもしれない。
今の私ならば、瞬時の言い返せる言葉を持たなかった。
言われるままに、アッチコッチに電話をかけて次男を預ける施設を探した。
ココはと思う場所は見つからなかった。
そして、電話で事情を聞いてくれたすべての職員さんたちは、せめて6歳まで頑張ってはどうか。。と言われた。

母が業を煮やして、「ねむの木学園に電話しろ」と迫った。
静岡県の掛川は遠い。。。遠い。。。

「私は一緒に言ってあげるから、面接につれて行こう」と言う母。

遠い静岡に4歳に成るかならない子を預けろという母。

遠くに預けたら、頻繁に会いに行ってやれない。
今、次男を預けたら、次男は私の顔を忘れ、自分の名前を忘れるかもしれない。。。

そういうと、

忘れてくれたら好都合やないの。
忘れてくれたほうが、いいやないの。


と母はいった。

預けるのではなく、捨てよ。  と言っていたのだとやっとわかった。


ねむの木学園に電話すると、職員さんが運動会の日を教えてくださって、その日に本人と保護者で来てはどうかと言われた。

私達は行かなかった。
母には、今、次男を手放すなら、自分の手で殺すと伝えた。

とにかく、母を黙らせたかった。

殺すよりは、預けるべきだと思うが、安易に、”良い施設があるから預けたらいいじゃない”という発想は私にはできなかった。

あの時手放していたら、昨夜TVに写ったねむの木学園生のなかに、次男がいたかものしれない。


© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: