特急列車に乗っていた流れる外の景色は青空やがて雨に変わり やみ夕日のオレンジが差し込み夜になる
気がつけば 降りたい駅は遥かうしろ僕は次の駅を待つ駅舎が見えてくるが 止まらずに通過また次の駅を待つずいぶん遠くまで来てしまった列車はゆっくり停車する見も知らぬ駅 見も知らぬ街不安が体を躊躇させ降り損なった僕を乗せたまま列車はまた動き出す
何度の朝日を見ただろう何度の夕日を見ただろう雨は降り、そして止み
景色は早送りで過ぎていく僕は特急列車に乗せられたまま見失った僕の駅を探しているのだ