シェフの落書きノート

シェフの落書きノート

2021.03.18
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カテゴリ: ひとり言…

先日、すみだ北斎美術館で北斎を見ました。
「筆魂 線の引力・色の魔力―又兵衛から北斎・国芳まで―」
...という版画ではない肉筆画の企画展も開催されておりました。
一言でいって凄い!
北斎以外の絵も多数ありました。
もちろん、素晴らしいものではありますが...
北斎の絵は、オーラがあるというか、抜きん出ております。


「富士越龍図」などの展示もあり、一見に如かず。
常設展には、北斎漫画と言われる絵手本の展示もある。

滑稽にユーモアに溢れた幽霊の描写など目を見張るものばかり....。

北斎は、サバン症候群ではなかったのかという説もありますが...
まさしくそうかも知れません。
まだ、現在のカメラなど存在しない時代
瞬間を.... その一瞬を切り取ったかのような描写
しかもそれを忘れず、鮮明に細部まで記憶していなければ描けないと思われる作品の数々...

企画展の肉筆画の中に「2羽の雁と3羽の雀」の絵があります。
まさに見事!
今、現在、写真を見ながらでもあの絵を描ける人は、とても少ないはず。
細かい羽の一枚一枚...
絵から飛び出て羽ばたきそうなほどの生き生きとした描写。

当時、非常に高価だったプルシアン・ブルー、“ベルリンの藍”を略した“ベロ藍”を惜しげもなく使っています。
絵に「画狂老人卍」とサインが入った作品は、どれも聞きしに勝るものがあります。

話は変わりますが...
私がマロングラッセを作る時に好んで使う栗があります。
その栗の産地は、長野県小布施

その小布施に83歳に迎えた頃から北斎は、何度か招かれて、訪れたそうです。今、北斎館という北斎の美術館があるようなので、ぜひ行ってみたいと思っています。そうそう、ヨーロッパで見つかったという北斎が描いたという油絵、日本に来てほしいですね。

北斎の絵を語る上でとても重要な人物は、北斎の娘、お栄。
お栄の絵も数年に一度の間隔で企画展などに出展されるとのこと。
北斎をも唸らせた娘、お栄の作品も見てみたいものです。残念ながら、常設展では見られず、数年に一度の割合で開催される特別展や企画展を待つしかないようです。
お栄、自らのサインが入った作品は、世界でまだ10点ほどしか発見されていないとのこと。
女性の絵師の作品など売れなかった時代
北斎の作品に大きく関わったとされるお栄
謎多き人物に興味が尽きないところであります。







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Last updated  2023.10.16 01:06:15
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