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アドラー心理学早わかり講座



1.人間主義
   法則定立性  ~とは (EX 日本人とは~)
   個性記述性  個々人に (EX 天目太郎とは~)
          人は一人一人ユニークである。

 一般法則では動物にあてはまるものを人間にも当てはめる。(フロイト)
 人間は機械や動物とは同じではない、人間だけにみられる特別な法則(人間科学)がある(アドラー)


2.機能主義
・人間精神を運動としてとらえる→構造(かたち)ではなく機能(はたらき)に注目(フロイトの構造論に対するアンチテーゼ)
・個人の人生の運動の動的な法則を発見→人生の中でどのような意味を担っているのか?
   (運動movement→目標へ向かう 現在から未来へ向かう 目的追求性)
・ライフスタイル=個人の人生を貫く、その人独特の運動法則
・ライフスタイルを知ることで個人の行動の真の意味を知る
 Style of life=人生、生命、生活の型

 二重の意味で預言的 
   ・個人の人生に今後起こるであろうことを予見する
   ・今後起こるであろう災難を回避する為に、今何をすればよいかを預言する


3.目的論(telelogy)(志向性・方向性にニュアンスが近い)⇔ 原因論
      「どこから?」ではなく「どこに向かって?」
・人間は自ら設定した目標に向かって主体的に追求して生きてく
目標 → goal  長期 到達的
目的 → purpose 短期
・全ての行動には目的がある。
・人生とは究極目標に向かう流れである。
 究極目標(仮想的目標)→(優越・完全・所属・支配)
・人生目標とそこへ至る道筋がライフスタイル
・人生の目標を意識化すればライフスタイルを変えられる
1)従来と同じ目標に向かって同じ行動をとる
2)目標は同じでも、より効果的、合理的、建設的な行動を試みる
3)目標そのものを断念して、新しい目標に向かう
・人間は原因から突き押されて動く受動的な存在ではなく、より創造的な目標を自ら設定して、主体的に決断して行動する存在。
・人生は究極目標へ向かう大きな流れであり、一つ一つの行動の目的は、最終的には究極目標に通じている。
・相対的にマイナスと感じられる現状から、プラスと感じられる目的に向かう大きな流れの中に生き、そのギャップを埋めようとして行動するのが人間である。

4.実存主義(自己決定性)creative self 人間は自分自身を描く画家である
・人間は自分の行動は自分で決められる
・人間は外部環境や遺伝などのコントロールできない要因によって受動的に支配されるのではなく、より自発的・能動的・創造的存在である。
・人間は、自分自身の運命の主人公。
・人間は自己決定的で創造的な存在。
・人間には自分の生き方を選択し決断する余地はどんな場合にもある。
・性格はいつでも変えられる(環境が人間を作り、人間が環境を作る)
→変える可能性はあるが、変える努力をしないだけ。
・人間は決して、環境や運命の犠牲者ではない。自らの運命に責任をもって、どんな境遇でも主体的に決断でき、自分の未来を創造できる存在である。


5.責任性 人間は自分の運命の主人である
・人生の全責任は自分にある。「はい、私はここにいます。」
・人は環境は運命の犠牲者ではない。
・健全な人は責任をとり、不完全な人は責任逃れの口実を探す。
・責任回避の為の口実
a)過去の原因(遺伝や生育歴上の問題)
b)現在の人的環境(無理解な上司、配偶者、社会的不備)
c)不随意と信じられている精神機能(感情や衝動)
d)人間の力を超えた、あるいは超自然的な存在(運命や神や悪魔)

6.全体論(holism)⇔要素(還元)論
・人間は分割できないひとつの(相補的な)全体となって個人の目標追求を支えている。
・意識と無意識とは相補的であって矛盾しない (アクセルとブレーキ)
・言葉と行動が表面的に矛盾しているように見える場合
 →行動の全体を見れば必ず一貫した流れが見える。
「何を考えているかではなく、何をしているか」に注目
・全体は部分の寄せ集めではなく、部分の総和を超えたものである

7.対人関係論(social-embeddendness)⇔精神内界論
 「人間は相互に影響しあう対人関係システムの中に生きている」
・人間の全行動にはすべて対人関係行動である。
・あらゆる行動や感情には、相手役があり、目的がある
・健全な人→「どうすれば、相手も自分も共に幸福になれるだろうか?」
       「我々の為に私には何が出来るのだろうか?」
 不健全な人→「これは私にとってなんだろうか?」
       「相手は私の為に何をしてくれるだろうか?」
       「相手にそれをさせる為には、私はどうすればいいだろうか?」

8.使用の心理学(phychology of use)⇔所有の心理学(phychology of possession)
・人間の全精神は、目標追求に向けて主体的に使用されている。
・人間は自分自身を道具として使用している
・人間には無限の可能性がある。
 →「あの人は~だ。」ではなくて、「あの人は~な行動をよく使う」
・性格とは、自分の使用法の特徴である。
・性格を変える→個人の精神的な所有物を取り替えるのではなく、そのより良い使用法を学ぶこと

9.場の理論
・社会は我々の生きる唯一の場であり、自己実現の場である。
・人間の究極の課題 →「人間共同体の中に自分の居場所を見つけ出すこと」
・人間の抱える問題は、すべて社会的な問題。
・アドラー心理学の実践目標→「共同体感覚」の育成

10.現象学・認知論(Phenomenlogy)⇔客観主義
我々は、我々が与えた意味付けを通じてのみ現実を体験する。
人間は自分流の主観的な意味づけを通じて物事を把握する。
・人間は外界についての主観的な意味づけに積極的に応答して行動する
・現実的な意味づけのパターン(共通感覚・コモンセンス)を持つことが健全な人生の鍵
・人間は本当のの現実を知りえない(主観的に現実だと思っているだけ)
      ↓
 個人自身にとっても、人間共同体にとっても有益であろうと合意できる意味づけのパターンを仮に現実的な意味づけとして、共通感覚と呼んでいる

11.価値の心理学
・人間は固有の価値観にもとづいて行動する
・ライフスタイル→個人の価値観の体系
・アドラー心理学の治療→共同体感覚の育成
・人間は絶対的な真理は知りえない
・アドラー心理学は科学でなく理論(生きていく上で便利な物の見方、相対的な立場の一つ)

12.実践主義
・アドラー心理学の究極の存在理由→人間でありながら、どうすれば幸福になれるか?
・思弁(なぜこうなったか?)よりは、実践(どうすれば解決できるか)
・理学(数式理論)ではなく、工学(実際に行なう、物にして使う)
・アドラー心理学は、体系化された常識。共通感覚(コモンセンス)
・当り前の事。真理とは偉大なる平凡さ

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