カララントについて

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Colorant

□■ ウルトラマリン（Ultramarines) ■□

■What is it?

ウルトラマリンは、カオリン、炭酸ナトリウム、硫黄、シリカ、炭素、樹脂の混合物を高温で熱してできた合成物質です。ウルトラマリンの作られる工程はナチュラルとは言えませんが、ＦＤＡ（米食品医薬品局）は今のところ、ウルトラマリンは肌に毒性はなく、刺激があるものでもない、と示しています。石鹸の色を染めるのに必要なウルトラマリンの量は本当に少しで大丈夫なので、安全に使えば心配もいりませんね！ただし、ウルトラマリンは石鹸生地に入れた時と、熟成後では色は少し薄くなります。場合によっては脱色してしまうこともあるそうですが、私が今までウルトラマリンを使った石鹸の色が脱色するということは一度も経験していません。ウルトラマリンはブルー、パープル、ピンクとありますが、どの色もとてもキレイでナチュラルな素材を使ってはなかなか出せない色なので、このような色の石鹸を安く簡単に作りたいソーパーさんにはウルトラマリンは重宝です！！

■What do I do with it?

ウルトラマリンは石鹸生地に混ざり難いカララントなので、簡単にトレース後に少量入れて混ぜる、というわけにはいきません。完全に混ざりきれずにダマになって石鹸に残ってしまったりするからです。ウルトラマリンをダマにならずに入れる方法の例として、

１、少量のオイルにウルトラマリンを入れよ～く混ぜて、トレース後にこのオイルを入れる
２、２ｇのウルトラマリンを、１４ｇほどの温めた精製水に混ぜて、トレース後、エッセンシャルオイルなどを加えた後に、ドロッパーを使って、色合いを見ながら少しずつ石鹸生地に入れていく
（この際アルカリ水を作る時の精製水を１４ｇ減らします。）
３、アルカリ水をオイルに入れたすぐ後にウルトラマリンをメッシュストレイナーなどで漉して入れて混ぜる

などがあります。どのくらいの量のウルトラマリンを入れたいかは、どのくらいの濃さを出したいかによって変わってきますが、450ｇパッチに対して2ｇ程度のウルトラマリンを入れたらキレイなウルトラマリンの色が期待できるそうです。私は、ほんのちょっと（耳掻き１杯くらい）の量のウルトラマリンブルーを使って、水色の石鹸を作りました。また、ウルトラマリンを入れすぎてしまうと石鹸がボロボロ崩れやすくなってしまうので気を付けてください。

ブルー

パープル

ピンク

ドロッパー

メッシュストレイナー

□■ 酸化鉄 (Iron oxides) ■□

■What is it?

酸素と鉄の混合物、酸化鉄も石鹸の顔料として使われています。合成の酸化鉄のみ、コスメティックグレードとして認めていられます。酸化鉄の使用の特権は、苛性ソーダに反応しないことです。（アルカリによって変色したりしない。）ウルトラマリンと違って、酸化鉄で染めた石鹸は、後で濃い色になる特徴があります。酸化鉄には、グリーン、ブラック、ブラウン、オレンジ、イエロー、レッドなどがあります。

■What do I do with it?

ウルトラマリンと同じく、とてもダマになりやすいので、ウルトラマリンの入れ方↑を参考にして下さい。ただし、酸化鉄の場合は、エッセンシャルオイルなどを入れる前に入れた方がいいそうです。

レッド

ブラック

イエロー

ブラウン

パープル

マホガニー

ブリック

□■ マイカ (Mica) ■□

■What is it?

石鹸やコスメティックに使われる顔料マイカは、マイカ（雲母）をＦＤ＆Ｃカラーラントやウルトラマリンや酸化鉄で加工してできたものなので、カラーのバリエーションが豊富です。２色種以上の混合によってできたマイカは、光沢や微光があり、透明のグリセリンソープを染めるには持ってこいのカラーラントです。口紅やアイシャドー、アイライナーに使われている顔料でもあります。

■What do I do with it?

ダマになりにくい特徴があるので、トレース後に入れて簡単に混ぜることができます。ただし、マイカで石鹸の色付けをする場合、ウルトラマリンや酸化鉄よりも、少し多めに入れるソーパーさんが多いようです。それと、変色する可能性がある顔料ですので、使用前にテストした方がいいです。