August 25, 2004
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カテゴリ: Visit
さて,6回目の,そして4日連続のフルアイリッシュブレックファストは,

食事のお皿やコーヒーを持ってきてくれたのだ。聞くと,料理も
自分で作っているそうだ。以前に書いたが,通常B&Bの主人は奥さんのほうだが,
ココのB&Bは旦那さんの方が主人のようだ。なるほど,名刺も
おじさんの名前が先に書かれている。「妻は,素人劇団や音楽に
熱中していてねえ~。」とのこと。確かに,たくさんのトロフィーや
メダルが飾ってある。(そういえば,3日目に泊まったB&Bは,
「カワイイ赤ちゃんコンテスト」のトロフィーやメダルがたくさんあった。

実にかわいい!)

ゆっくりと10時前にB&Bをチェックアウト。車でほんの数分のところにある,
Coole Parkに散歩に行った。ココは,グレゴリー夫人(演劇界では有名らしい)や,
W.Bイエーツが愛した公園だ。敷地内には川が流れ,とても清々しい空気が
溢れていた。(ハエが多いことを除けば・・・。)
この公園を有名にしているモノに,Autograph Treeというのがある。
大きな木の幹に,W.Bイエーツやグレゴリー婦人をはじめ,
バーナードショー,J.Bイエーツ(W.Bイエーツの弟で,有名な画家),
メイスフィールド,そしてJ.Mシング等々,総勢15人以上の
オールスターキャストのサインが彫られているのだ。というのも,
グレゴリー婦人の家(別荘?)がこの公園内にあったらしく,

サインをしていったそうである。今はもうこの建物は跡形も
残っていないのだが,森と川と緑が,そしてこの大きな木が,
当時と何も変わらず残されている。(といっても,この木は
とても重要なものなので,周囲を鉄の柵で囲われてしまっているが・・・。)

さて,文豪たちの感性に触れたところで,続けてイエーツが

この公園から車で15分ほど離れたところにあるこの家は,家というよりも
城である。ガイドブックにはThoor Ballylee Castleと書いてあるし,
やはり城なんだろう。(Towerと書いてあるものもあるが。)
彼が,幼年時代を過ごしたスライゴーの風景をもとに詩を書いたことは
有名であるが,この城からもたくさんのインスピレーションを
受けたといわれている。晩年,ダブリンやロンドンに活動の場を移してからも,
この城のことを忘れず,住所の欄にはココの住所を書いていたということだ。
どこまでホントかわからないが,20世紀を代表する詩人が愛した城
というだけで,興味津々だ。

城に入ると,まず彼とこの城についてのビデオを見て,
そして彼が暮らした部屋に入る。城自体は,今まで見てきた城より
はるかに小さい。多分,これといって有名ではない城を購入して
改造したということだろう。改築に3年を費やしたということだ。
彼が退居したときに,家財道具も撤去してしまったため,
今置いてあるベッドやテーブルは当時の趣とは若干異なるようだ。
ただ,彼が非常に気に入っていた螺旋階段はそのままだし,
その階段を登った先にある屋上からの風景は,当時と何も変わらないのだろう。
展示室内の展示物の中に,日本語で書かれたイエーツについての本が
多かったのは面白い。おそらく,他の国ではこういう類の詩人は
専門家しか興味が無いんだろう。

イエーツの城

「文豪のお宅訪問」の総評としては,
a. 夏はよいが冬はひどく寒そう,
b. 風呂とトイレが見当たらない,
c. 螺旋階段の幅が狭く登りにくい
d. 近くにスーパーがない,
e. そのような不便に打ち勝つだけの美しい屋上からの景色が手に入る。
a~eを考慮に入れて,さあ,あなたはこの城に住む?住まない?
いずれにせよ,文豪ゆえに成し得る優雅な一面ということだろうか。

この城の土産物屋はまるで本屋のようだった。イエーツは当然として,
ジョイス,シング,ワイルド等々の文豪達の本が揃っている。
さらには,アイルランド料理の本も充実している。有名料理学校の本,
パンの本,ポテトの本,スープについての本etc・・・。
イエーツよりも料理本のほうが面白いという人のためのコーナーのようだ。

城を満喫して駐車場に帰ると,ボンネットの上で猫が熟睡していた。
毛並みの綺麗な猫だ。イエーツが猫を飼っていたかどうか知らないが,
彼の猫の末裔かもしれない。かわいそうだが,起きてもらうために
エンジンを掛けた。眠い目をこすって小川の方に歩いていった。
ごめんね,猫ちゃん。

ねこ(車の上で熟睡 zzz・・・)

次の目的地は,Kilmacdaugh。ココには教会跡と円塔がある。
この旅行で5本目の円塔となろうが,今までの円塔とは異なり,
ちょっと傾いている。熟語でいうところの「斜塔」だ。
角を曲がると,真正面に斜塔が見える。なるほど,はっきりとわかるほど
傾いている。やはり斜塔だ。駐車場に車を置いて,敷地内を歩く。
お墓に立っている十字架が綺麗だ。とてもアイルランドっぽい。
廃墟の教会,円塔,そしてケルト十字架。アイルランド旅行の
最終目的地としては文句なしだ。
(実は10日にわたるアイルランド南部旅行は今日が最終日だ。)

ケルトの十字架

最後の遺跡に満足をしたところで,いざ車を返すためにLimerickへ。
その前に,給油をするが,満タン返しではなく,ガソリンは空で返してよい
ということなので,5ℓだけ入れた。エンプティーランプが点灯し始めたが,
5ℓ入れればLimerickまでは持つだろう。

Limerickでは,川沿いにある「条約の石」という石を見た。
ただの石なのだが,アイルランドとイギリスの間の長年の歴史的怨念というか,
わだかまりを象徴する石らしい。レンタカーの返却時間までには
まだ時間があるので,それまでの間Limerick を観光することにした。
まずはSt. Mary Cathedralへ。ココの大聖堂は細部がとても凝っている。
特に祭壇のエンジェルが気に入った。
まだ時間があるので,Hunt Museumというところに行くことにした。
Huntさんという人のコレクションらしいが,ちょっとガラクタっぽい気がした。
(見る目がなかっただけかもしれないけど。) 一番の目玉は,
「ユダがキリストを売ったときに,報酬として得た銀貨のうちの一枚」
というモノらしい。申し訳ないが,半信半疑だ。
ひととおり見て,カフェに入ってRhubarb Crumbleを食べた。

いよいよ車を返す時間が来た。
街の駐車場からレンタカー屋のある通りに行く。Limerickという街は,
とてもごちゃごちゃしており,お世辞にもキレイとか,カワイイとか
言える街ではない。車に乗っている身としては,一方通行が多くつらい。
やっとのことで,レンタカー屋のある通りに出た。しかし,
街から5分走ってもなかなか見つからない。住所はあっているはずだが・・。
何度も往復するほどのガソリンも残っていない。
不思議と通りの名前が変わらないので,もうちょっと行ってみることに。
日本なら,返却場所の事務所の地図くらいくれるはずだが・・・。
と思っていると,ようやく小さい看板を見つけた。本当に小さな看板だ。
しかもガソリンスタンドの奥の奥に!良かった・・・。
返却時に「いい車だったろ!」と言われて終わり。
チェックとか何とかないのか・・・。「返却終了か?」と聞いたら,
「ああ。」だってさ。

そして,Limerickの街に戻って,ダブリンに帰らないと。
といっても,とてもLimerickまで歩いていける距離ではない・・・。
送ってくれるわけもなく「そこら辺にバス停があるから,バスで帰りな。」
と言われた。時刻表もないバス停は,いつ来るかわからない。
まあ,急ぎの予定もないので,しばし待つ。バスが来たので,
手を上げてみたが,長距離用のバスだったらしく止まってくれない。
15分ほど待っていると,路線バスが来た。駅までは行かないようだが,
街の中で降ろしてくれるということだ。

乗り込み,運転手の携帯電話での会話が終わるのを待ち出発。
(仕事中にも関わらず,なぜか5分近く話しをしてた。
よくあることですね,この国では。)15分ほど歩き駅に到着。
電車より長距離バスの方が格段に安いので,バスにすることに。
ダブリンまで3時間。最後の田園風景を楽しんだ。
二人ともが運転しないでいいって楽だね。
途中,パブに止まって,トイレ休憩。
9時過ぎにダブリンに到着。

こうして10日にわたるアイルランド南部旅行は無事終了。
レンタカーによる総走行距離は,約2,200km。
なんと,青森から鹿児島までに相当。お疲れ様でした。(代筆)







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Last updated  September 14, 2004 05:38:29 PM
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