漫画家・写真家玉地俊雄 紫煙のゆらぎ

漫画家・写真家玉地俊雄 紫煙のゆらぎ

2008.05.16
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カテゴリ: 紫煙のゆらぎ

 紫煙のゆらぎ・レゴンがクビヤール  3  

 付録 2 “ LEGONG FANTASITIQUE 1 ”



この絵は早い段階で仕上げられた作品です。

608mm x 500mm と少し変形ですが、作品としてこの大きさでなくてはならない、
と感じて変形は変形として創りました。

MO 厚手手漉き和紙・青墨・透明水彩・紅朱・色鉛筆、A1パネル張り額装済。

最初ウブドの女性たちの、「天女下凡」に驚いたとき、
僕の本職である漫画・イラストで表現して果たして良いのかどうか激しく疑問を感じました。


保存して在ります。




しかし、御見せしたくはありません。

マネージャーも周りの人々も良い評価をくれますが、僕にはそう感じられません。


僕の、終生心の師と仰いだ故手塚治虫先生による、強烈な癖の抜けきらない画風は、
玉地画、として誰が見ても玉地が描いたと1目でわかるキャラクタァーになっています。

手塚治虫先生の言われた或る部分。

「玉地さんにしか描けない画風」

手塚治虫先生という巨人の呪縛から抜け切る事が出来ません。
だから、僕は漫画を本格的に描く事をしませんでした。

「天女下凡」とは読んで字のとおり、
天女のように美しい女性が平凡な世俗に下ってこられたというような意味で使われます。



「天女下凡」は「西施」という、世の美質をはるかに飛び去ったような美女の、
美女ゆえの激動と薄幸の運命と死の話があります。


その最期は、敵国を亡国せしめんと生贄にされた彼女を、役目を終えた後に、
自国の亡国を恐れた王妃の手に係り、錘りと供に水底に沈められる、という、
あまりの美しさ故の、哀しい結末が彼女に与えられたのでした。



余命いくばくもナシと決心して、大衆にこび続けた甘いメロディをほかし投げて、
絶筆となった作品を残しました。

「トウーランドット」という、中国の「西施」とまではいかないが「南施」ぐらいの、
しかし、とんでもない結婚恐怖症候群の、いじわるで、氷のような冷たい心に、
分厚い氷河が乗ッ掛かって、その底の底がガチガチになったような、
美しいお姫様に一目ボケして、ただ一人の従者で彼を密かに慕うリュウ、
との運命のハザマで、栄光と悲劇の死とに分かれ行くオペラがある。

静かちゃんが、1・2位のお嬢ちゃんがひっくりこけて棚から鏡餅もらった時のBGM
「ネッスンドルマ・誰も眠ってはならない」は好きではない。

いかにも、イタリアオペラの聞かせどころが大言壮語をわめき散らしているようで、
どちらかと言うとキライだが、その後に続く、

「ぉお リュウ なんて可愛そうな」。

書きたくは無いけれど、これを書いている今も、
涙が出てくるほど美しく短い曲を書き終えて彼は亡くなった。

初演の指揮者アルトゥール・トスカニーニはここで指揮棒を置いた。
補筆完成されていたにもかかわらず指揮棒を置いた。

「友人プッッイーニはここまで作曲した」

ハッキリ言って静かちゃんのネッスンドルマを聞くたびに嫌な思いがしてつらい。


僕はマリアカラスのトゥーランドット姫。エリザベートシュワルッコツブのリュウ、
ミラノ・スカラ座のCDを持っている。

第3幕は Liu'......bonta'! までを、わざわざコピーして、ここまでで切って、
ここで終わる状態にして聴いている。

消え入るような哀しい女声合唱合唱で終わる「ぉお リュウ」の後は
見ない聴かないスコアもいらないをずっと続けている。


W. A. Mozart の K 626 も「涙の日」の「あぁああめえぇ~ん」の後も聴かない。


その第一幕で3人の道化大臣ピン・ポン・パンが王子カラフを説得する。

「3つの質問に答えられなかった多くの王子たちは皆首を切られたよ」
「あんなの裸に剥いたらだだのお肉の塊だよ」
「煮ても焼いても食えないお肉だよ」


それでも、落ちぶれて国を追われた王子カラフは、
ボロボロの父王と彼を密かにしたい続ける唯ひとりの従者
可愛そうなリュウを捨てて城の中へと向かう。
向かわなければ歌劇にならないのは仕方が無い。

リュウがカラフの名を絶対に明かす事無く
痛め責め殺されるのを見ている阿呆も卑怯者の極みだ。

カラフなんて二葉亭四迷。

リュウはカラフと氷のような冷たい心の姫トゥーランドットが結ばれますようにと、
最期の叫び声をピァニッシモで吐き出すように呻いて絶命する。

こんなっ。
ヒドイ。

このオペラの補筆不完成の終結部を見たいか?聴きたいか?理解したいかぁっ!!

僕は最初にトゥーランドット姫を「南施」と書いたがこれは誤りである。
トゥーランドット姫は「西施」をみなそこに沈めた王妃である。
そして
リュウの魂と愛情こそが「天女下凡・西施」に違いない。

プッッイーニは、本気でこの終幕。
リュウの死によってトゥーランドット姫の心が開き、カラフと幸せになれる。
等との世迷いごとのトラウマを本気で書き上げようとしたのか。

最後まで見ていない聴いていない僕の勘違いだろうか。
僕にとってはいまだ絶対に必ず否である。

女と男の愛情とサガ。
美しきなにかへの憧れと渇望。


女性からみればどう感じるのかがわからない。
誰か教えてくださいませんか。

でも、人前で僕にこの話をしろというのだけは勘弁してください。

音楽の本という歌劇の本が出ています。

誰も誰一人として望めなかった映像が、チャン・ィイモゥの映像と、
夜の紫禁城を舞台にして、あのとんでもない中国軍や
まるで越国荊棘花のような武術舞踏の曲芸女性の、血も凍るDVDをお買いなさい。

ただひとつ変なのは、このトゥーランドット姫の登場する時のテーマ曲。

やぁまのお寺の鐘が鳴ぁ~る ”にとても似たメロディなのが不思議を誘う。

僕は昔たぶん8千円ぐらいで手に入れましたが、日本橋の中古屋で3千円しません。

音楽の美質プッッィーニの本当に書き残したかった彼の本音が知りたいと思う
ほとんどいないだろうあなた。

その気になったらお買いんなさい。
でも、リュウの死の後は封印してください。


これが理解出来て仕舞うと、おいそれと、美人画が描けるという馬鹿な考えと、
自分の画力は何であるのか!という巨大な壁に立ち向かわざるを得なくなり、
立ち止まります。

ビダニの顔すら似たようにカケない井手康人とか、オカマのような女しか書けない、
おんなじブス専キャラクタァー専門の、崖の上のポニョで大恥かいて幼児を泣かせた、
宮崎駿よりはましだと思うが、これは衆目の判断である。

冗談だとは思いますが、僕が去年の8月以降に作品開示を始めた事に関して、

「遅れてやって来た天災」

僕はケネディの情婦ではありません。

「天災にはそういう人が多いものですよ」

関淳一翁さま、それは違います。僕は狂人です。



こんな言葉を言って僕を惑わせる人々が居るのは事実ですが、僕は、
ウォーキング・ウイズ巨星・巨人手塚治虫先生。

と、いう呪縛からいまだに抜け出せていない。
と、思って一生を終わると感じています。

「先生と呼ばせるほどの馬鹿なやつ」
「先生」という言葉は嫌いなのですが、最近は聞き流すように努めていなす。
「先に生まれているだけですから」

だから、ウブドまで出向いて世界のアイドル、ユリアティやビダニや、
大王チョコルダ氏に、呼び捨てにしてもらえるのがとても嬉しいのです。


手塚治虫先生は僕が大学生のときに描いた駄作を見られてこういいました。

「うまいね。だれが書いたのこれ」

まんが博のある部屋で怒鳴り倒された後にもこう言われました。

「玉地さんは描けるんだから描きなさい」

ありがたい師の言葉でしたが、天女下凡という大きな、巨大な美質を前にして、
僕は、卑怯にも写真という手段を、写心という技法で表現する途へと逃げ込みました。

ある意味で、玉地節を強く醸しすぎる絵という誤解から解き放たれた、
写心作品群が数多く出来上がったのではないだろうかと感じても居ます。

井手康人も手法を変えたほうが良いのに。



その結果は読者諸君の判断に任せます。

前頁同様この絵画作品2点は印刷流布されています。
無体財産権が玉地俊雄に発生していますので無断使用しないで下さい









社団法人日本漫画家協会会員・参与


                               玉地 俊雄

バリ島ウブドの舞踏映像があります。

この映像にはプリサレンアグンの王チョコルダ氏の言質による放映権の承認が
映像ジャーナリスト玉地俊雄に与えられています。
http://plaza.rakuten.co.jp/balitama/ の No 126 参照。

you tube ***** balitamaji *** sakamotoakane ** に映像あり。
MIXI 画像は個人的に、または山田企画まで連絡をください。


ユリアティとビダニの映像の放映権は、
映像ジャーナリスト玉地俊雄と Yuliati-Bidani との間に
肖像権使用許可の直筆契約があります。
http://plaza/rakuten.co.jp/balitama/ の No 63 契約書原本参照。






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最終更新日  2008.10.03 11:13:56


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