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13歳の八木沢順が、刑事である父の道雄と生活を始めたのは、ウォーターフロントとして注目を集めている、隅田川と荒川にはさまれた東京の下町だった。そのころ町内では、“ある家で人殺しがあった”という噂で持ち切りだった。はたして荒川でバラバラ死体の一部が発見されて…。現代社会の奇怪な深淵をさわやかな筆致で抉る、宮部作品の傑作、ついに文庫化。
【中古】●光文社文庫『東京下町殺人暮色』宮部みゆき
読み始めてすぐ気がつきましたが、この本 以前読んだことありました。
今回買うまで家には無かったので、多分借りて読んだんじゃないかなぁ。
でも内容はほぼ忘れていたので気を取り直して再読。
やっぱり面白くて一気読みしちゃいました。
少々頭の良すぎる少年が主人公ってところが このシリーズ
と似ていて、もしかして同じ登場人物?と思いましたが違いましたね・・。
何が何でも有名になりたいタレント志願の女の子がちょっと有名人と
コネがあるもやし君を利用しようとして恐喝まがいのことをするけど、
このもやし君といるところをチンピラに絡まれもやし君はスタコラ逃げ出して
しかも関わりあいたくないと薄情にも助けも呼ばず、女の子は殺されてしまう。
そしてなんとこのチンピラたちはもやし君を恐喝する。
世の中にアンタがこんなに薄情なヤツだと知られてもいいのかい?
それで弁護士志願の君の将来は台無しだよ?
そしてもやし君の父親は息子を助けるために犯罪を犯し最後はチンピラたち
も殺してしまおうとする・・。
人間としてどうか、という若者たちと、 『しかし、そういう子供たちを育ててきたのは、われわれの世代ですよ。自分の子供に比べたらあんな連中の命などものの数ではない、という自分勝手な考え方をしている、われわれの世代です』
という親たち。
自分の子供かわいさで庇護するばかりではこうなっちゃうよ、ってことですね。
自分と自分の子供さえ良ければいい、という自己中心的な考えで要ると
いつか社会から仕返しされるぞ、と。
かわいいからこそ、旅をさせろとはいいますけれどもね。
根底に信頼関係が無く旅だけさせてたら、それは単なる放任で
結果は同じくなってしまいそうだし。
あと、文中の主人公少年とちょっと粗野な友人の会話。
『”ごめんですめば警察は要らないんだからさ。””オレはそう思わない。とうちゃんがいつも言ってる。ごめんという気持ちがあれば、警察が要らないことはいっぱいあるって。”』
というところが好きです。
宮部さんは下町出身とのことでその長屋的ムラ社会への懐古や
ノスタルジーを描くのが上手いと思います。
ウッカリ人とのつながりのある田舎もいいなぁなんて思ってしまいがちですが
実際には嫁姑の間ですらすんなりいかない都会人にはちょっと
難しいんだろうなぁ。
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