一期一会 ―日々思うこと―

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Blue jet

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2012.05.30
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カテゴリ: 親として
父の七回忌でしばらく実家に帰っていた。七年・・・時間が経つのは本当に早い。

今はフィットネスクラブに通い、合唱を楽しみ、友人とのお食事やお茶飲みで忙しい母だけれど、父が亡くなった時の気落ちはひどかった。後を追うのではないかと本気で心配した。こういう時、仲の良かった夫婦ほど立ち直るのに時間がかかる。

もちろん仲が良かったと言っても喧嘩もしていたし、意地の張り合いもしていた。長く連れ添った夫婦というのは見ていて不思議なもので、仲が良いのか悪いのかよく分からない(笑)。お互いに結構言いたいことを言っていた。

でも今も何かあると父の写真に手を合わせて何か話しかけている母を見ると、仲が良かったのだなあと思う。

父は小学校6年生の時に実母を亡くし、その後継母との関係に苦労した。一方母は21歳の時に両親をそれぞれ病気で順番に亡くした。二人にとって自分たちの家庭が唯一の居場所であり、帰る場所は他には無かったのだと思う。

父は一目で母を気に入ったと話していたから相性は良かったのだろう。でも戻る場所が無かったから、二人とも努力したのだとも思う。

そもそも生まれも育ちも全く違う他人が一つ屋根の下に暮らすのだから、努力せずに上手くいくなんてことはあり得ない。ましてや男と女、感じ方も大切に思うものも違う。

今は娘が結婚する時「辛かったらいつでも戻っておいで」と送り出す家庭もあるらしい。でもそれは努力しても努力してもダメな時は、ということで、ちょっと嫌なことがある位で実家に帰ったり離婚したりしていたのでは新しい家族は作れない。

以前『三丁目の夕日』という映画で、東京に働きに出ている娘に実家の親が冷たく当たるという話があった。それは「東京で苦労する娘に里心がついてはいけない。里心がついて自分のするべきことを投げ出すようでは幸せになれない」という親の切ない思いからだった。親にとって可愛い子どもに冷たくすることほど辛いことはない。

それでも結婚であれ、仕事であれ、努力や我慢をせずに上手くいくことなどない。親がいなかったからこそ新しい家庭で努力したであろう両親を思う時、親の愛情のかけ方の難しさを感じる。






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Last updated  2012.05.30 20:22:38 コメント(16) | コメントを書く
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