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山中教授のお父さんが東大阪の町工場の経営者だったということにも勇気づけられる。もう一歩頑張ろうという気持ちにさせてくれる。
山中教授は、「研究というのはベールを一枚一枚剥がしていくようなもの。どの研究が欠けても完成することはできなかった」と話し、50年前にこの研究の第一歩を刻んだ共同受賞者のジョン・ゴードン博士をはじめとする数々の研究者の功績に感謝した。
一方ゴードン博士も「山中さんのお陰で自分も受賞することができた。彼のお陰で人々がこの分野に注目してくれるようになった」と話していた。
お互いがお互いに感謝し合う姿がとても美しかった。そしてお二人ともとても自然体だ。
世の中でいばっている人というのは、実はたいした人ではない。「本当に素晴らしい人」は謙虚だ。自分の功績がどんなに多くの人に支えられているかを知っているから。
周りの人を見下していばる人、「自分はこんなことをした、あんなことをした」と自分の功績を声高に叫ぶ人は、自分を支える多くの人の存在に気付いていない人、物事の見えていない人。いばればいばるほど、見えていないということが浮き彫りになる。
山中教授は特許をとるための手続きにも忙しいと聞く。自分が利益を独占するためではない。研究内容を使って儲けようとする団体から研究を守るため、そして多くの研究者が自由に使えるようにするために、特許をとろうとしていると聞く。
整形外科の手術が下手で「じゃまなか」と呼ばれた、と自分の挫折を笑って語る。でもその挫折は今回の快挙のために欠くことのできない要素だったのだ。人生とは本当に分からない。
「日本にこんな人がいる」と思うだけで、なんだか一日嬉しい気持ちだった。