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そして、僕はまつげさんと小劇場をあとにした。まつげさんは チリを食べたいと言い出した。僕にはそれがなんだかわからなかった。まつげさんがズンズン歩いていくのについていく事にした。ずいぶん長く歩いた。かなり歩いた時、偶然通りかかった深夜タクシーをまつげさんが止めた。
タクシーが向かったのは恵比寿だった。駅前通り沿いのウェンディーズに入った。そこには確かにチリというメニューがあった。
まつげさんはチリという赤い豆がたくさん入った食べ物に辛いソースを普通の4倍ほども入れて食べていた。僕が辛すぎてひーひー言っていると、まつげさんは少し笑った。
その笑い顔が可愛すぎて、ドクンと鼓動が1回鳴った。僕はやっぱりまつげさんがすきなんだ。僕の考える脳ではなく、無意識がこう言い始めた。大好きだよ まつげさん
「僕まつげさんの事好きです」
突然、僕の無意識は僕の唇をそう動かした。まつげさんは聞こえないふりをしているように、夢中でチリを食べていた。とんでもない事を言ってしまった。気まずく僕も少しチリを食べるふりをした。
まつげさんはふいに僕に言った。
「どうしようか ボクの部屋にでも行こうか」
「まつげさん この辺に住んでいるんですか?」
「最近しばらく渋谷でホテル住まいだよ。」
僕とまつげさんは渋谷に向かった。さっきの距離を考えれば、これは大した距離ではない。今度は二人で並んでゆっくり歩いた。まつげさんの肩が僕に触れるたびに、僕はどきどきした。恵比寿から渋谷に向かう途中のトンネルのような陸橋の中で、僕は我慢できずについに、まつげさんを抱きしめてしまった。
その時、僕は初めて気がついた。まつげさんより僕のほうがはるかに身長が高く、そして体もはるかに大きい。どうしても今までは自分の方が小さく思えていた。まつげさんは力なく僕に壁に押さえつけられた。そして何も言わなくなった。僕は耐え切れずにまつげさんにキスをした。唇だけのたどたどしいキス。
すぐ唇を離したのに、今度はまつげさんのほうが僕の後ろに手をまわして、唇を押し付けてきた。
今度は長いキス。
まつげさんのホテルの部屋にはベットが2つ並んでいた。壁には最初会った時のおでんの屋台についていた 旗が立てかけてあって、少しおかしかった。右のベッドの上には何10着か服がおいてあった。そこにはアノ人がテレビで着ていたような服に近いものがあった。やっぱり同一人物かという考えが頭をかすめたけど、すぐにそうゆう事を考えるのをやめた。まつげさんとアノ人の関係を僕が追及してしまったら、なんだか僕とまつげさんの恋愛が終わってしまいそうな気がしたからだ。今、目の前にいるのはまつげさん。僕が数分前にキスをしたまつげさん。それでいい。
「ホテルに住むって、お金かかるんじゃないですか?」
僕のくだらない質問に答えずに、まつげさんは上着を脱ぎベットの上に ばさっとあおむけに飛び乗った。
「たくさん 歩いたね」
そう言って、まつげさんは僕に手をさしのべた。僕はその手をつかむと、ひっぱられ、そのままベットにひきづりこまれた。
まつげさんに左半身を重ねたまま、僕は何をしていいかも どうしていいかもわからずじっとしていた。まつげさんはずっと静かに目をつぶっていた。眠っているようだ。その姿はまるで少女みたいだった。それから僕はまる2日もの時間を、まつげさんの中で過ごした。静かな愛しい午前1時
あああ ごめんw 喪失シーンカットするつもりなかったんっすけどねw うまくまとまったからこんなもんでw
ところが 忘れちゃいけないっす! これはミステリーじゃなくて 実話なのでw つまりオチがないんっすよw つまり謎は謎のままなんっすよw ただひとつだけ、次回ついに まつげさんが アノ人と同一人物かどうかだけは 判明するっす。そしてついに次回が最終回っすよ><
次回 午前1時のまつげさん 最終回「最後の夜」
君は生き延びる事ができるか? ショウ!
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