私の沼

私の沼

クールな大介


悲しくて悔しくて
泣いてしまった夜は
ずっと側にいてくれた
大介はわたしを
甘やかさず
突き放しもしないで
絶妙なバランスで
一緒の布団に寝てくれた
そして
いつも朝になれば
いなくなっていた
ちょっとクールで
だけど優しい
大人でダンディな大介
そんな大介は
もう
いない
おじいちゃんになって
死んじゃった
そして
みかん箱に入って
お花とキャットフードに囲まれて
女を全員泣かせて
最後まで
ダンディだった
尻尾の長い
白黒のぶち




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