花咲き山



秋3 花咲き山 秋3 斉藤隆介・作/滝平二郎・絵

花咲き山

滝平二郎さんの美しい切り絵のこの絵本はご存知のかたも多いでしょう。

山ンばの独特の語りも素朴で胸に沁みます。

山菜を取りに山へ来た10歳のあやは、いつのまにか道に迷い、
気がつくとあたり一面、
見たこともないきれいな花が咲いているところへ辿りつきます。
そこに現われた山ンばが言うのです。

「この花は、ふもとの 村の にんげんが
 やさしいことを ひとつすると さく。」

そこにはあやが咲かせた花もありました。
妹のそよが 「祭りの赤いべべ かってけれ」と泣いた時
「おらはいらねえから、そよサ かってやれ」
そう言ったときに 咲いたのです。

・・・じぶんのことより ひとのことを おもって
なみだを いっぱい ためて しんぼうすると
そのやさしさと けなげさが 花になって、さきだす・・・

花だけではありません。
命を 捨てて やさしいことをしたときには
山が できるのです。

* * * * * * *


なにかとあわただしい日々の暮らしで
つい自分中心になってしまいがちですが、
1日に1本だけでも、
花さき山にわたしも自分の花を咲かせたいな、と願っています。



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