音楽の書棚
500ページを超える大作です。舞台ではパワフルでエレガントな彼女ですが、
その生涯はアフリカの歴史、特に人権問題や政治の世界に、そして、彼女を取り巻く多くの男性達にも影響されていきます。
その中で、「アフリカの文化や伝統に対する敬愛心を大切しながら、「ゼンジ」（彼女の本名）を見失わなように直向に生きていく彼女。その舞台が華やかなゆえに、かえって清楚で地味な印象を受けました。
そんなミリアム・マケバの人生と激動するアフリカが交差するからこそ、彼女の歌声はより人々の心の奥深いところまで振動してゆくのでしょう。
© Rakuten Group, Inc.
