だーれんの中国帰国日記~ちゃいなりぃ~

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【国会】(中国の呼称、田村秀昭君)



平成十六年五月十八日(火曜日)
   午前十時開会

○田村秀昭君 防衛庁長官、お帰りになって結構です。どうもありがとうございました。
 それでは、残りの時間、外務大臣にお尋ねさせていただきます。
 まず、中国大陸のことを中華人民共和国というふうに呼んでいますけれども、世界の人たちは、英語で言うとピープルス・リパブリック・オブ・チャイナって呼んでいるんですね、シナって呼んでいるんですね。
 どうして日本だけが、中華思想というのは中国の思想であって、自分が中心だっていうことなんですね。何で我が国まで中華人民共和国って呼ぶんですか。呼び方っていうのは、自分の国で自由に呼べると僕は思うんですね。
 それで、外務省は、中華人民共和国って向こうが言っていることをそのまま呼んでいるというのは、人の名前もそうですけれども、こっちが金日成と言ったら、向こうはキム何とか何とかと言う。そんなことは向こうで呼べばいいんで、こっちはこっちの呼び方があるんじゃないかと思うんですが、人の呼び方も含めて、何で中華人民共和国と呼ぶのか。これは正式に外務省がそういうふうに呼んでいるのか、まずそれをお聞きして、もし呼んでいるとしたら、どうしてなのか、大臣にお尋ねさせていただきます。

○政府参考人(西宮伸一君) お尋ねの中国の正式名称でございますけれども、我が国は中華人民共和国としております。
 一般……

○田村秀昭君 いや、その理由を聞いているんだ。それは分かっているんだから。

○政府参考人(西宮伸一君) はい。
 一般的に諸外国、特に国交のある諸外国の名称につきましては、できるだけ正式な名称、失礼いたしました、正確な名称を使うということでございまして、中国の場合、中華人民共和国と漢字でございますけれども、そのまま使っておるということでございます。
 人名につきましては、これは発音の問題がございまして、漢字はそのまま、略字の問題はさておくといたしますとそのまま使っておりますけれども、相互主義もございまして、お互いに自分の国の発音で発音しているということでございます。したがいまして、中国の国家主席は日本では胡錦濤さんと申し上げているわけでございます。中国語では違う言い方でございます。

○田村秀昭君 今の説明ですけれども、中華人民共和国って呼んでいるのは、日本がそういうふうに呼ぶようにしているということですけれども、そうしたら、どうして南シナ海っていうのを呼ばないで南中華人民共和国の海って呼ばないんですか。
 呼び方というのは非常に重要なんですよね、国の姿勢を示しているんだから。人の名と一緒ですよ。名は体を表すってね、非常に重要だから聞いているんで、今までそんなこと聞いたことないってあなたさっき言っておられたけれども、聞いたことないっていうのは、言わない方がおかしいんで、何で南シナ海って言って、何で南中華人民共和国の海って言わないんですかという質問に答えてください。

○政府参考人(西宮伸一君) お尋ねの南シナ海、東シナ海につきましては、例えば東海という表現も使っております。慣例に従って東シナ海という言い方を使っている場合が多いように存じます。
 東中華人民共和国海と呼ばない理由については、私必ずしも承知しておりませんが、形容詞をどういうふうに使うのかという問題ではなかろうかというふうに感じます。

○田村秀昭君 いろんな国際会議で、ASEANの会議だとかに私も出たことありますけれども、中華人民共和国なんていうの書いてないですよ。みんなチャイナって書いてありますよ。そこにシナの人が座っている。
 シナって呼んじゃ、これは元々チャイナっていうわけですから、シナって呼んでいいじゃないかと。ただ、シナって呼ぶと、何か日本では、昔、戦争したこともあるからかどうか知らないけれども、何かそういう呼び方しない方がいいんじゃないかというふうに思うかもしれないけれども、ピープルス・リパブリック・オブ・チャイナというのは正式な名前なんじゃないですか。これを訳したらどうして中華人民共和国になるんですか。そこのところを教えてくださいよ。
 これ、ピープルス・リパブリック・オブ・チャイナというのが正式な名前でしょう。外務省から聞いたんだからね、これ、正式な名前ですと。これを訳すると、どうして中華人民共和国になるんですか。シナ人民共和国じゃないの、訳したら。チャイナというのは中華なの。これは中華思想だから中華と言っているだけの話で、チャイナというのはシナの、日本というのと一緒じゃないですか。

○政府参考人(西宮伸一君) 我が国が中国の正式名称を日本語で書いた場合に中華人民共和国と書いておりますのは、ピープルズ・リパブリック・オブ・チャイナを訳したわけではございませんで、中国語で中華人民共和国と書いてあるのを、なるべくそのまんま使っているということでございます。
 国名につきましては、国際礼譲の観点もございまして、できるだけ先方の使っている名称に近い訳ないし表記ということに心掛けているということでございまして、中華思想云々ということでそのように訳しているわけではございませんで、中国が中華人民共和国というのが正式の名称だと申しておることにかんがみまして我々も表記を中華人民共和国というふうにしておるわけでございまして、チャイナの部分を中華と訳しているわけではなくて、中華人民共和国というのをそのまま中華人民共和国というふうに使っている次第でございます。

○田村秀昭君 外務省の考え方が僕はおかしいと思うんですが、向こうが呼んでいるのをこっちが呼ぶんじゃなくて、こっちが向こうを呼ぶんですよ。どういう名前で呼ぼうがこっちの勝手なんですよ。だから国なんだから。だから、向こうが言っているとおりやっていたら、みんな向こうの属国になっちゃうじゃないですか。こっちはシナ人民共和国って呼べばいいんですよ、だってシナなんだから。それを何で中華なんですか。
 中華というのは真ん中にいるという意味ですよ。わざわざよその国、真ん中にいると言うことないんじゃないですか。その呼び方からしておかしいと、だから外交もみんなおかしいと。全部謝罪外交をしていると。謝罪外交して得るところは何もないですよ。謝って、お金出して、友好関係なんて保てるわけないですよ。
 だから、現に中国は、シナは、僕から言えばシナよ、シナが、反日教育をしているんですよね、今現在。それは知っているでしょう。では、反日教育をしている国とどうして友好なんか結べるんですか。冗談じゃないと言って、言って、その担当の人言わなきゃ駄目だよ。そういうのを言うためにそういう担当の人がいるんだから。何しろ事を荒立てないで、その場しのぎをしようという外交だったらこれは別ですよ。
 ちょっと、外務大臣ちょっとお答えください。僕はもう、事務の人と話すのは余り好きじゃないんだ。

○国務大臣(川口順子君) 国名というのは、それぞれの国が自分の思いを持って呼んでいる、使っている国名であるというふうに思います。アメリカ合衆国、それから例えばドイツ連邦共和国、みんなそれぞれの組織あるいは思い、歴史、そういったものを付けて呼んでいる。
   〔委員長退席、理事舛添要一君着席〕
 先ほど審議官が、西宮審議官が申しましたように、その相手の国が自分、自ら付けている名前、それにできるだけ、それぞれの国語の制約はありますけれども、近い範囲で名前を付けるということは国際的な礼譲としてみんながやっていることであるというふうに考えています。
 大韓民国、韓国ですけれども、これも我が国は、大韓民国というのが正式な名前であり、韓国は、ハングルで書いてはありますけれども大韓民国であるということです。中国、これは正に漢字を一緒に使っている国ですから、中華人民共和国、我が国としてはそのように使っている。
 その名前に特定の意味を感じるあるいは感じない、これは様々な考え方があるだろうと思います。先生のようにお感じになる方ももちろんいらっしゃると思いますし、そうでないところもあると思います。ただ、これは国際礼譲の観点として、我が国は、その国が使っている名前にできるだけ近い名前、漢字の場合にはその名前、それを使うということでやってきているということであります。これは、本質的に我が国がその名前を呼ぶことが、その呼び方が我が国の外交姿勢を規定するものでも何でもないということだと考えております。

○田村秀昭君 外務大臣のようなお考えだと、それは争いは起きないし、交渉事もうまくいかないんじゃないかと私は思うんですが、現にアメリカは中国のことをピープルス・リパブリック・オブ・チャイナと呼んでいるんですね。アメリカはちゃんと呼んでいるんじゃない、チャイナって。世の中の人もみんなそういって呼んでいますよ。世の中というのは日本の世の中じゃないですよ。ここに一杯書かれた世界の国々はみんなチャイナって呼んでいる。しかも、経済協力会議とかそういう国際会議にはチャイナという名札が付いている。だから、正しい、一番正しい呼び方なんじゃないですか。日本もそれに倣ったらいいんじゃないですか。もし外務大臣のようなお考えを持っておられるんだったら世の中の人がみんな呼んでいるようにお呼びになればいいんで、どうして、中華人民共和国って呼んでいるのは日本だけですよ、よその国は呼んでいないんですよ、そんなこと。

○国務大臣(川口順子君) 何で我が国、漢字の国である我が国が英語を日本語に訳して中国を呼ばなければいけないのか、これまた別な考え方を持たれる方もいらっしゃると思うんですね。いろいろな考え方があると思います。我が国は漢字の国であって、漢字を使って自分の国を呼んでいるということであれば、我が国として最も自然なのが、その国の名前を漢字で書いて、そのとおり、読み方はもちろん日本語読みで読んでいますけれども、そのように読むということであるかというふうに思います。
 国名の読み方についてはいろいろなお感じはおありになるでしょう。ただ、その国と我が国との関係ということは、別にそれに影響されるものでもなければ規定されるものでもない、実態は実態として別に存在をするということだと思います。
   〔理事舛添要一君退席、委員長着席〕

○田村秀昭君 外務省の御見解はよく分かりましたけれども、私は納得できません。したがいまして、質問もこれで終わらしていただきます。
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【田村秀昭 プロフィール】
http://www.tamura-hideaki.com/home.html
昭和7年9月21日生まれ
防衛大学校卒業 第1期生
京都大学大学院 工学博士
防衛庁出身 元空将

現職
参議院 外交防衛委員会 委員
参議院 国際問題に関する調査会 筆頭理事
民主党 両院議員総会長代理
民主党 参議院議員副会長

財団法人 隊友会 顧問、全国自衛隊父兄会 顧問
日本郷友連盟 東京支部 会長
社団法人 茶道裏千家淡交会 関東第一地区副地区長




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