伸の決断











入学式出席を楽しみに上京した。
先に発ってた伸と5日振りで
逢える。連れて帰ろうとは思
いもしなかったが、、
予備校の空きをチェックする
私だった。
伸は上目遣いに私をみた。
その目は負け犬の目してた。
大切に手入れした美しい髪は、
散切り坊主。
涙をこらえ慰めるが、伸は
「そんな事どうでもいい。」
と遮った。
くたびれて弱りきった姿に、
暗く沈んだその瞳に
もう心は許してた。







伸前

伸後

平成12年4月。
某大学に入学の予定が帰ってきまし
た。喜びと安堵もつかの間。
夫婦してに立ち直るのに時間かか
ったぁ。土下座までした伸。
最後まで許さなかった私。
私達より早い飛行機に乗り込み、
その日に予備校に入学手続き。
浪人生の母親なんて、やぁだよ。
毎日帰りたいと泣いての携帯。
又1年一緒に暮らせる喜びは否定
出来なかった。

平成13年4月。
薬学の勉強したいって言たの誰?
地方の薬学部辞めて、市内に。
シティボーイになりたいってぇ
黄色い頭に、首輪、指輪。
なんじゃいなそれ、、遊び人か。
ヤンキー伸さん、又1年一緒に
暮らせるね。又してもホツ。
バカ親にバカ息子だよね。
やれやれ、良い勉強になったよね。
そして良い思い出。許してないよ
結果を出してみるんだね。


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