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2008.01.18
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カテゴリ: 映画/戦争・史実



1971年、ウガンダでは軍事クーデターによりオボテ政権が倒れ、アミンが新しい大統領に就任した。
時を同じくして、スコットランドより青年医師ニコラスがウガンダの小さな村の診療所に派遣されて来た。
移動中のアミン大統領がささいなケガを負ったところ、通りかかったニコラスが治療を施し、それがきっかけでアミンの主治医となるところから物語は佳境に入っていく。
一見、アミンは庶民的でチャーミングな人柄をにじませつつも、その実、疑心暗鬼に駆られた冷酷非情な独裁者であった。
その証拠に、抵抗勢力の反撃に怯えるアミンは、大規模な粛清を進めるのだった。

この作品は、ひとえに、向こう見ずで冒険心に駆られる若者たちの軽率な行動に警鐘を鳴らすものではなかろうか。
作中の青年医師ニコラスも、「自分さがし」と称し、その国の情勢もろくに知らぬままほんの好奇心からウガンダにやって来たことで、最後は生命まで脅かされることになるのだ。
近年、治安の悪化する中近東地域に「ボランティア」あるいは「観光」という名目で渡航する若者たちが増加している。

我々はいつだって「痛み」を伴わなければ本当に大切なことに気付かないのだから、人間とはなんと愚かで業の深い生きものなのだろう。

ニコラスがエンテベ空港の売店で拷問にかけられ、その後、同僚医師の手引きによって助けられ、飛行機に乗り込むまでの緊迫感は息継ぎさえ許さない、鬼気迫るものがある。
最初から最後まで少しの歪みも感じられない、完成度の高い作品だ。

2007年公開
【監督】ケヴィン・マクドナルド
【出演】フォレスト・ウィテカー(アミン)、ジェームズ・マカヴォイ(ニコラス)

また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。
See you next time !(^^)





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最終更新日  2008.01.18 15:13:37 コメントを書く
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