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2008.05.06
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カテゴリ: 映画/戦争・史実

「お前は考えすぎだ。」
「そう言われたのは初めてだ。」

この作品を手掛けたジョン・ウー監督(中国国籍)は、日本に対してかなり批判的な態度を取っている。
アンチ・ジャポニズムとしてのスタンスで撮影に挑んだのだと認識した上でこの映画を鑑賞しないと、あまりに日本人が悪く描かれているため、後味の悪さだけが残ってしまうのも事実である。
あくまでこの作品は米軍がヒーローであり、日本軍は憎き悪役なのだ。

第二次世界大戦下、ジョー・エンダーズ軍曹はソロモン島の激戦で部下たち全員を戦死させてしまった。
自分自身も耳の鼓膜が破れ、三半規管に障害を持ち、平衡感覚が異常を来すまでの重傷を負った。
だがジョーは自分だけが生き残ってしまったという罪悪感から、再び戦場に戻ることを志願する。

ジョーたちはサイパン島に向けて出発。
サイパン島は当時日本軍の占領下にあったが、米軍としては首都東京を攻撃するのにどうしても奪取したい島だった。
前半では日本軍が優勢で、米軍が窮地に陥っていたが、後半はヤージーやホワイトホースらのインディアン通信兵らがインディアン語で無線機を使用。
傍受する日本軍は解読できずに、みすみす敵の援護隊に居留地を襲撃させてしまうはめになる。

作品のラストに、「暗号は決して解読されることはなかった」というテロップが出る。

それもそのはず、当時優秀な暗号解読を誇る日本軍であったが、いかんせん文字のないインディアンの話す言葉に対してはさすがに解読は困難を極めたのだ。
もしも“インディアン語”というものが米国の第二外国語として認識されていたら、果たして暗号解読は容易だったかもしれない。
ストーリーの最終章は、「プライベート・ライアン」にも似て主人公の勇敢な戦死によって幕が閉じられる。
生々しい戦場の壮絶な殺し合いは、臨場感にあふれている。
そう、リアルな殺戮シーンが次から次へと襲って来るのだ。
だが、テーマは“インディアン通信兵の活躍”なのだ。


【ウインドトーカーズ】・・・風と話す民の意。アメリカ先住民ナバホ族をさす。

2002年公開
【監督】ジョン・ウー
【出演】ニコラス・ケイジ

また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。





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最終更新日  2008.05.06 05:42:45 コメントを書く
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