吟遊映人 【創作室 Y】

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2010.11.20
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「どう答えたの?」
「(神様を)“信じてない”って答えた」
「なぜ、そう答えたの?」
「神様がいるなら、パパを死なせないもの」

この止まらない恐怖感と言ったらない。
これは真夏の暑い盛りに観るのがちょうどいい。
晩秋の夕暮れ時なんて、間違っても見るものじゃない。
観終わった後のどうしようもない恐怖感と、大切なものを全て失ってしまったような喪失感は、なかなか消えるものではなかった。

それは、神の存在理由は悪魔の手から人間を守るためである。
つまり、神が存在すれば必ず悪魔もセットで存在するということなのだ。
もっと噛み砕いて言えば、神とは人間の科学や、事実としてこの世に明らかにされた光の世界であり、悪魔とは人間の業というものか、憎悪であったり復讐であったりアンダーグラウンドな闇の世界なのだ。
それはいつも背中合わせで、お互いが忠実にバランスを保って存在している、摩訶不思議なものなのだ。
どうしてそんなことを突然思ったのかと問われれば、本作「シェルター」を観てそう思ったとしか答えようがない。
超常現象なんて全く信じていなかった吟遊映人も、なにやらにわかクリスチャンに改宗したくなってしまった。

精神分析医のカーラは、同業の父親からデヴィッドと名乗る男の患者を任される。
20101120c
デヴィッドは、電話のコール音に反応し、別人格が現れるという多重人格障害の傾向があった。
ところがカーラは、解離性同一性障害を認めていないため、度々父親と意見が衝突する。

そんなある日、デヴィッドのカルテを元に身辺を調査するうち、デヴィッドはすでに25年も前に亡くなっていたことが判明するのだった。

主人公のカーラ役に扮するのは、ジュリアン・ムーアであるが、この女優さんは今年50歳とは信じられない美貌だ!

ボストン大学卒の才女であることがうかがえるインテリなムードは、本作における精神分析医というキャラクターでも、ムリなくマッチしていた。
さらに、デヴィッド役のジョナサン・リース=マイヤーズの狂気の沙汰は、とても演技とは思えない鬼気迫るものを感じた。
20101120b
首が直角に折れ曲がってしまうところなんか、「エクソシスト」を彷彿とさせるが、決して過度な演出にならず、作品のおどろおどろしさを際立たせることに成功していた。
これから年末に向けて、この作品のレンタルを考えている方にはぜひともご忠告申し上げたい。
あったかい部屋で、なるべくご家族と一緒に鑑賞することを。


2010年公開
【監督】モンス・モーリンド
【出演】ジュリアン・ムーア、ジョナサン・リース=マイヤーズ

また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。
See you next time !(^^)





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最終更新日  2010.11.20 15:08:23 コメントを書く
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