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2012.08.14
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カテゴリ: ボードゲーム

 お昼からTRPG「迷宮キングダム」第6回。前回のセッションでGMの見事な舵取りによって失ったキャラの補充を受け、今回から既成シナリオに復帰。ネタバレはできないのでたとえ話をすると「スライムやドラキーを倒していい気になってたらゾーマが出てきた。イベント戦闘だと思ったらガチだったので半泣きで殴ったら勝った」こんなシナリオだったw たぶん次回最終回かなー。今度こそ全滅するんじゃないかなw

 結構早めに終わったので、夕方からボドゲ。今度イスタリから新版が出る「セレニッシマ」。ずいぶんルールが変わってるようなので、比較のために旧版を。しかしこれが想像を遥かに超える難物だった……主に準備的な意味でw

●セレニッシマ(旧)
20120814セレニッシマ.jpg

 舞台は14~16世紀の地中海。プレイヤーはベニス、ジェノバ、スペイン、トルコのいずれかを担当し、商取引や軍事行為によって利益を上げたり領土を広げたりする。得点計算はゲーム終了時のみ。支配している港がどれだけ繁栄しているかに応じた得点を得て、最多得点プレイヤーが勝ち。

 ゲームは4人プレイだと8ラウンドプレイされ、各ラウンドは6フェイズに分かれてる。まずは手番競り。お金を握って公開し、多く握った方が先手(同額の場合はダイスを振って決める)。空き地が多い序盤は早い方がいいが、中盤以降にプレイヤー同士で殴り合う展開になった場合、充分な戦力があるなら後手の方がいいときもある。

 以降は手番順に各フェイズをプレイしていく。フェイズ2は購入/建設/雇用フェイズ。港から商品を仕入れたり、船を建造したり、船員を雇ったりする。各船には船員と商品のいずれかを置けるスペースが5つある。船はラウンドごとに乗せている船員の数に等しい地域数だけ移動できるので、たとえば船員を5人乗せると5地域先まで移動できる。しかしこれでは商品を乗せられない。逆に商品を満載した船は足が遅くなる。目的地までの距離に応じて、必要な商品/船員をバランスよく積むことが大事だ。もちろん、周りに敵対的な船がいる場合はたくさん船員を乗せて自衛しないとアブナイw

 フェイズ3では船を移動させる。船員の数分移動できるが、他プレイヤーの船がいるところを通過するにはお伺いを立てないといけない。しかし入る前には「いいよ」と言われても、入った瞬間に「やっぱだめ」と言われて足止めされることもあるので覚悟が必要だ。

 フェイズ4はお待ちかねの戦闘フェイズw 同じ地域にいる敵船や、敵が支配している港を攻撃する。手番順に持っているすべての船で攻撃できるので、全滅させられるなら先手の方がいい。しかし殴られた相手は反撃してくるし、攻撃側と防御側の有利不利は純粋に船員の数だけで決まる上、判定はダイスなので、2倍以上の戦力がないと完勝は難しい。ここぞというときにとどめるべきだろう。敵船を滅ぼせば積荷を奪ったり船ごと乗っ取ったりできるし、港を落とせば自分の領土にできるので、戦闘すべきときは必ずあるけどね。

 フェイズ5では、空いている港に船から船員を降ろして支配することができる。フェイズ4とフェイズ5が分かれているのが肝だ。フェイズ4で港を攻め落としても、すぐには支配できないので、弱ったところを後手プレイヤーに殴られていいところを持っていかれることもある。他プレイヤーの港を乗っ取るのは並大抵のことではないので、細いチャンスを逃さないようにしたい。

 フェイズ6でやっと収入。商品を港に降ろせば、商品駒を置いたマスに応じたダブロンが得られる。独占している商品を他国に売れば相当の儲けが得られるが、独占自体が結構難しいし、そんな貴重品を遠くの国に運んでいると私掠船(他プレイヤーの船)が群がってくるのでなかなかうまくはいかないw 協定を結んで互いの港に商品を輸送し合うのがいいのかな。

 ゲームの流れはこんなところで、それほど難しくはないのだが、プレイするには乗り越えなければならない大きな壁があった。まずは以下の画像をご覧いただきたい。

20120814セレニッシマ商品駒.jpg
 商品駒!

20120814セレニッシマ船駒.jpg
 船! 占領した港を示す旗の土台! 旗のポール! 細い爪楊枝みたいなのも内容物なのだ……プラモか!

 まずはこれらを綺麗にランナーから取り外さなければならない。結構大変な作業だが、これは「 もじバケる 」の第一人者、タムラさんが一手に引き受けてくれた。

 しかし問題はこれだけではない。

20120814セレニッシマ旗シール.jpg
 旗シール!

 よく「ゲームしたいけどシール貼るのがめんどくせー」なんて発言を耳にするが、そんな人は「セレニッシマ」(旧)を5セットくらい準備してみるといいだろう。もうどんなシール貼りも苦にはならないはずだ。

 何しろこの旗シール、貼るのではない。上の画像にあった旗のポール(縦3センチ弱の細いプラスチックの棒)に“巻きつける”のだ! これが1国28枚あるので、4国で計112枚。ずれると実に見苦しいので、1つ1つ慎重に角を合わせて巻かなければならない。しかも、この画像では分かりにくいが、長方形の旗は1種類だけ。あとは三角形だったり、二叉三つ叉に分かれてたりするので、綺麗に合わせる難易度は激しく上昇w あまり記憶が定かではないが、インスト聞きながら全作業を終えるのに1時間半くらいかかった。みんなでやったから全然苦ではなかったが、これをもし1人でやっていたらと思うとぞっとするw

 まあなんとか準備を終えてゲーム開始。初期配置を終えた途端、「ここの宝石が湧く港と、隣の金の湧く港はうちのものってことでいいですよね?」「寝言は寝て言ってくださいよ、金が湧く港は2つともうちのものなのは明白でしょう」「言っとくけど、ここ入ってきたら宣戦布告と見なすからね」とさっそく火花を散らして陣取りを始める面々。懐かしいねー、この感じ。昔の戦略マルチ(あんまりやってなかったけど)はみんなこれくらいサツバツとしてたよw

 ゲームを始めてみれば、実にスムーズに進行。さすがに船が増えてくる中盤以降は1手番にかかる時間が指数的に延びたため、時間の都合で途中終了となったが、長時間プレイがまったく苦にならない良作だった。

 いつも通り私はいいとこなしw 船に船員を2人以上乗せていないと新たな港を占領できないのに、欲張って商品を4個積んでしまって大きく手数を損してみたり。なぜかみんなが優しく許してくれると思い込んで、船員を2人しか乗せてない船に貴重な宝石を積み込んで他国の首都を目指してみたり。護衛艦もつけずにのろのろ進んだら略奪されるということに気づき、安全な港を求めて海上をうろうろとさまよったが、結局略奪されたw

 戦闘判定に割り算が入る(計算は簡単だけどね)ところなど、さすがに古さを感じさせる部分もあるが、今このまま再販しても充分通用するレベル。新版は実に大きなルール改定が多岐に渡ってなされているため、リメイクと言うより“似たところもある別ゲー”と言っていい。入手する機会があるなら、両方手に入れてもいいんじゃないかな。新版が発売されたら比較プレイをしてみたいところ。






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Last updated  2012.08.20 09:40:26
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