野呂美加さんの講演会 3 - 1
http://www.youtube.com/watch?v=pNxibOEt7R4
……話を聞いたときに、 1 ミリシーベルト、自然放射線のバックグラウンドの 2 倍が限界かなとおっしゃってました。減るものは低いほうがいい。わかります? バックグラウンドってわかります?
バックグラウンドというのは、この事故が起こる前にあった放射能ですね。自然界から放射能が来てるわけです、宇宙線とか。その放射線量で私たちはぎりぎりなんですよ、本当は。で、頑張っても 2 倍。それ以上はもうだんだん厳しくなってくるなと。
その被害が出てくるのは後ですから、それを放射能のせいだと結びつけるのは難しいですから、子どもたちを早く安全な場所へ移すということ以外、まず手はないんですね。
これは因果関係を科学的にあれすることは難しいので、現地の、ここらのお医者さんたちは頑張って調べています。これは出生率です。これは死亡率です。村の。こういう形で村のなにがしかを表現したいんですけども、ここが 86 年のチェルノブイリですね。この後、こういうふうに影響が出てますよということで、これは現地のお医者さんが調べたやつです。
甲状腺障害というのは何が起こるかというと、この子は 7 歳なんだけど、 5 歳のときから身長が伸びなくなってしまったとか、それから、この子は女の子なんですけれども、男の子みたいな特徴があらわれてきちゃったと。
甲状腺というのはいろんなそういう成長ホルモンを司るところなので、何が起こるかわからないんですね。だから、がんとか、そういうところに行き着くまでに無数の病気がたくさんあります。そんな単純なことじゃないんですね。
これはうちで保養した子が徴兵に行って、警備で頑張ってますみたいな写真を撮って送ってくれたんですけれども、チェルノブイリ 20 年たって、事故後 20 年のデータなんですけれども、事故前、健康男子徴兵率は 80 %です。 20 %はやっぱり何らかの障害だとか、病気とかで徴兵に行けないと。
チェルノブイリ事故後 20 年たって、健康で徴兵に行ける人は 40 %になりました。残り 30 %が障害とか病気で徴兵に行けない、それから、あと 40 %が条件付き徴兵、中間ですね。(おや? 数字が合いません)それだけ健康な男の子が減ってしまったということですね。
4 割しかいないんです。国民の 4 割しか。汚染されてる地域は国土の 4 分の 1 しか汚染されてないんですよ。それなのに、健康男子が 3 分の 1 に減っちゃったというのは、その影響ですね。それが汚染されてない地域にまで及んでるということです。
ここからちょっと詳しく説明します。
これは、現地のお母さんたちの 100 人以上、もう全部徹底して聞きました。お宅の子どもの症状は何ですかという、こういうものです。それで、ほとんどみんな共通してます。これはあくまでも五、六年放置されてた子どもの、 5 年間汚染されてたものを食べ続けた子どもたちのお話です。
子どもたちはもう病気の花束を持ってると言われてます。病気の花束を持ってるということはどういうことかというと、抵抗力が落ちるんですね。体の中に放射能が入ることによって、抵抗力が落ちる、中から被曝することによって抵抗力が落ちるので、おなかが痛い、頭痛がするとかいっても、腹痛の薬を飲んだり、頭痛薬を飲んでも治らない。これは原因は放射能だから。だから、放射能につける薬はないんです。
子どもたちの抵抗力が落ちると、頭痛、鼻血、それから甲状腺のトラブル、それから背が伸びない、風邪が治りにくい、それから風邪をひいても治らない、治らないし、すぐ悪化する、肺炎になる、今までと違う感じ、それからリンパ節も腫れ、腎臓痛ですね。腎臓を通って放射能が出ていくので、腎臓というのはものすごいトラブルの場所になります。フィルターになりますので。それから、ひざの裏が痛い。それから関節痛です。足がもう痛い。
これは何かというと、もう老化なんですね。見た目は、まんがでコナン君みたいに見た目は子ども、中身は何とかといってるけども、見た目は子ども、中身は老人みたいになっていて、 70 歳、 80 歳の老人と同じ状態が起こってきます。ひざが痛い、糖尿病とか、そういう子もいます。あと、抜け毛、髪の毛が伸びない、それから繰り返す中耳炎、ぜんそく、それから胸部痛、心臓痛、これはセシウムがたまるし、甲状腺との関係で胸腺が何か傷んでくる(痛んでくる?)んですけれども、あと、胃腸が痛い、食欲不振というのは汚染されたものを食べることによって、胃腸の粘膜が傷つきます。それから、傷が治りにくい、皮膚のトラブル、疲れやすい。
皮膚のトラブルというのは、何かすぐとびひみたいになっちゃうんです。ぐずぐずして、何というか、アレルギーになりやすいし、血が、何ていうかしら、傷をすぐ治せなくなっちゃう。だから、転んでかさぶたができなくなっちゃうというか、いつまでもじくじくして、すぐ化膿しやすくなったりとか、そういうすっきり何かが治るというふうにならなくなっちゃうんです。
こういう状態で、例えば家族に何か不幸が起こったとか、悲しい出来事が続いたりすると、子どものメンタルの部分が下がって、抵抗力ががくんと落ちます。だから、抵抗力というのは体だけと思ってほしくないんです。やっぱりすごいメンタルな健康も大事で、そこと両輪なんです。がくっと落ちたときに、病気の花束が一気にその人の弱いところから出てくるんです。
みんな体質、ばらばらでしょう。そこの家系によって弱いところは違うでしょう。そこのところから何かトラブルが起こってくるわけです。
だから、放射能イコールがんじゃないんです。放射能イコール抵抗力が落ちて、いろんなトラブルが起こってくると思ってほしいんですね。
この集中力がないというのは、何か頭がぼーっとするんです。汚染地の授業は大体 25 分で 1 コマになったといってました。 45 分できない。子どもたちの体力も落ちてるし、集中力も落ちてくるという。
私はこの間、こんなことを言ったら郡山市の人にごめんなさいなんですけど、郡山市を計って、帰った後、すごいめまいとか、吐き気とかして、本当に吐いちゃって、その後、数字を覚えるのがすごい、例えば汽車に乗ってくるんですけど、汽車の時間を何回見ても覚えられないとか、そういうふうになってくるんですね。
そういうふうになったらもうおしまいかというんじゃなくて、それは何かというと、福島の人は平気なのに、何でおまえはそうなんだというと、これもやっぱり放射能のことをよく知ってるせいで、自分が精神的に、あ、すごいとこに入っちゃったと思うから、余計そういうふうになっちゃうんですよね。
で、わかんない人は、普通の風邪ひいたかな、何かちょっと体だるいかなぐらいに思うわけですよね。でも、私はたまたま向こうに行って、自分の体調とか、あ、これはやばいなとか、そういうのを自分でわかるので、あ、入っちゃったかなとか思ったら、もう具合悪くなっちゃったんですね。だから、放射能ってそういうところもあるんです。
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