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2011年02月06日
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テーマ: 銀魂(1196)





ぽっぽさんからはぴばSSを頂いたんですが、タイトルの「監察」を、素で

「監禁」 と読み間違えて、まあ、ぽっぽさんったら大人!☆^(o≧▽゚)o

と思った自分を簀巻きにしてコンクリくくりつけて瀬戸内海に放り投げたい気持ちで一杯です。





【監察】


山崎は歩き慣れない村に辿り着いた。
監察の任務にひとまず区切りがついて、屯所への帰途の途中であった。
いつもなら得た情報を伝えた後自分も可能な限り早く帰るのだが、
今日はゆっくりと、のん気に郊外の村を通り抜ける。

今回の任務は外れであった。
限りなく怪しい存在だったのに、調べれば調べる程に身の潔白が晴れていったのだ。
真選組全体にとっては、無駄な動きをせずに済んだのだから何ら問題は無いのだが、
山崎にとっては只の骨折り損だ。
監察という仕事は非常に重要だ。ある意味組織の要と言っても過言では無い。
それでもやはり、表立って戦う部隊よりも目立たないというのが事実なのだが。
自分の得た情報を元に一つの組織が動くのだから、手を抜く訳にはいかない。
苦労もあるし失うものも多い。けれどその分、得るものも多いしやりがいもある。
山崎はこの仕事に就いた事を後悔した事が無いし、誇りにも思っている。

(まぁ・・・こんな時もあるさ)
そう自分に言い聞かせてみても、こんな時はやはり落ち込む。
何の成果を上げる事が出来なかったにも関わらず、報告書だけは作らなくてはならない。
「自分は役に立ちませんでした」ということを、わざわざ書かねばならいのだから。
張り込みを命令したのは上司なのだから自分は悪くないと言いたいが、
上司をそう命令させる原因となった情報を掴んだのも山崎自身なのだから、どうしようもない。

ふと顔を上げると、山崎の目の前には田舎らしいのどかな風景が広がっていた。
普段自分が暮らしている街からそう離れていないとは到底信じられない感じだ。
(ん?)
山崎はふと考え込む。前にも同じような事を考えた覚えがあったのだ。
恐らく気のせいでは無い。記憶力は良いほうだ。
というよりも、監察という仕事をする上で、記憶力が乏しいと話にならない。
敵の取りこぼしを拾いどんな些細な事でも見逃さない為に、
可能な限り多くの情報を頭に叩き込む必要があるのだ。
そしてその膨大な情報の中から、瞬時に答えを探し出す能力が求められる。

山崎はすぐに思い出した。
前にも一度、訪れた事がある場所だったのだ。
何年前の事だったか、その時は監察の仕事として赴いた地だ。
仕事の方に集中していたのであまり景色などに目を向けていなかったのだが、
任務を終えていざ帰らんとした際に、同じような事を思ったのだった。

平和にのどかに暮らす人々を見て何ともなく和みながら、山崎は歩いた。
その張り込みの際に自分が泊まっていた長屋に行ってみる事にした。
本当はあまり、こういう事はしない方が良いのだが、少しくらいなら大丈夫だろう。

郊外の村の、さらに村はずれ。
人気の少ないこの場所で、人目につかぬ暮らしをしている男がその時の的だった。
村人たちと馴れ合う事もせずにひたすら一人で準備を進めている、
ある意味分かりやす過ぎる的だった。
当然の事だが、今はもぬけの殻だ。
人っ子一人寄り付かない、肝試しには最適そうな家。

ところが、今まさにその家から物音がするのを山崎は聞いた。
一瞬硬直して身構えたが、多分動物だろうとすぐに思い直した。
こんな田舎だし、狸でも狐でも何でもいるだろう、と。
だが中からゆっくりと扉を開けて出て来たのは人間だった。
十になるかならいか、それ位の子供。
埃まみれで汚らしいが、女の子だった。

少女は山崎の存在に気がつくと、警戒心を露にした。
村人全員が親戚のようなこの場所では、あまり珍しい事では無い。
山崎は出来るだけ自然に、且つ素早くその場を離れた。
だが驚いた事に少女は後をつけて来る。
後というよりは寧ろ横を並んで歩き、下からマジマジと山崎の顔を見上げる。
(変なのに?まっちゃったなぁ)
話しかけるべきかこのまま立ち去るべきか。
山崎が答えを出しあぐねていると、少女が言った。
「さがる君?」
山崎は驚いて立ち止まった。
そして隣で同じように立ち止まる少女を見下ろすと
その表情から警戒心は消えており、代わりに笑顔があった。
「どこかで会・・・」
そう聞き返そうとした所で、山崎は己の脳内の引き出しを引っ張りだす事に成功した。
以前の張り込みの時に会った子だ。
探検と称して人の部屋に無理矢理入り込み、散々邪魔してくれた子だ。

「随分大きくなったね。分からなかったよ」
山崎は時の流れの速さを感じた。
以前会った時よりも背丈が裕に30cmは裕に伸びているだろう。
「相変わらず一人で遊んでんるのかい?」
「だって入れてくれないんだもん。私が女だから」
お転婆娘である事は変わっていないようだ。
お転婆娘というより、少年だった。
正しい性別を見分けるには、流石の山崎でも少し時間がかかったものだった。
同じ年頃の女の子とは趣味が合わず男の中には入れて貰えず、
危険な攘夷志士の縄張をそうとは知らずにうろつく幼い少女を
無下に突き放す事も出来ず、仕事の片手間に遊んでやったものだ。

子供とは正直な生き物で、嫌いな相手には決して寄り付かない。
好きだった事でも飽きてしまえば、即座に忘れる事も出来る。
(俺が出て行くってなった時、大泣きされたっけなぁ)
この少女が山崎のことを覚えていた所を見ると、
どうやらまだ嫌われても飽きられてもいないらしい。
その事に山崎は小さな感動を覚えながら、少女に誘われ村の中心部へと向かった。
一つの店に少女は入っていくと、板チョコを持って出て来た。そしてそれを山崎に差し出す。
「・・・くれるの?」
そう尋ねると、少女は元気よく頷いて言った。
「ちょっと早いけど、バレンタインチョコ!!
バレンタインっていうのはね、女の子が好きな男の子にチョコをあげる日なんだよ」
まるで山崎がその日本独自の風習を知らないとでもいうよう話す少女は、ご満悦だった。
男勝りでお転婆なのは変わっていなくても、女の子なのだと山崎は思った。
(まさかこんな事するようになるなんてね)
世の中の父親はこうやって娘の成長を感じるのだろうか。などと、変な事を考えてしまった。
山崎は少し屈んで少女の頭を撫でると、微笑んで言った。
「ありがとう。大事に食べるよ」

それから少しして少女と村に別れを告げ、山崎は再び帰途につく。
100円かそこらの、子供の小遣いで買える程度の菓子の袋を破きながら、のんびりと歩く。
きっとバレンタイン当日には、イケメン上司達の所に山と高価な菓子が届くのだろう。
けれどその中に、これより上等なチョコレートはあるのかな?
当初の鬱な気分は何処へやら口内に広がる甘さを感じながら、そんな事を考えた。




【完】




「ザキって子供たちに懐かれそうだなー 『優しいお兄さん』⇒『初恋のお兄さん』みたいな事
 あるんじゃないかなとか思ってたらこんなものが出来上がりました爆笑何コレ・・・
 妄想もいいとこです今更だけどw
 ザキってつまりスパイみたいなモノな訳だから、カリスマ性とかは無くても頭脳・体力
 ともに本当は凄い人なんだと思っています。地味だから目立てないだけで。
 『100m走では真選組最速』とかだと嬉しいです私だけがw」


いえいえいえいえ、私だって負けないくらい嬉しいです!( ̄‥ ̄)フンッ
アニメで攘夷志士試験の時に、敵に囲まれてジャッキーや桂さん達と乱闘してたザキ山さんが普通に強くって、さすが腐っても副長直属!☆(≧▽≦)☆!(腐っても言うな)とメロメロしたことを思い出しました♪

っていうか、確かに山崎って「優しいお兄さん」⇒「初恋のお兄さん」コンボを無意識のうちに炸裂させてそうだよな~と思いつつ、

ぽっぽさん、ありがとうございました!☆(≧▽≦)☆!



【popponoblog】

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最終更新日  2011年02月06日 16時29分49秒
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最初 さん
身の潔白が晴れて、とは、身晴れ、もしくは身の潔白が証明される、等で良いのではありませんか。潔白が晴れる、と黒くなりそうな感じがします。 (2011年02月07日 15時44分08秒)

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