FOOTBALLai

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10・関係性マーケティング


 クラブの経営においては(チームの成績や人気選手の移動によって観客動員が大きく変化しない)サポーターとの長期的・継続的な関係の構築が求められる。
そのためにはゲームというサービスに付随した経験をデザインする経験価値マーケティングと、サポーターとチームやクラブとの関係性を深める関係性マーケティングの巧みな融合が必要となる。
サービスマーケティングによって認知可能なサービス要素の高品質化に努力するとともに、経験価値マーケティングによってサポーターの経験をデザインするとともに、関係性マーケティングによってチームロイヤルティの高いコアサポーターの割合を増加させなければならない。
 具体的な方法としてはチームや選手との触れ合う機会を増やすことが第一にあげられる。
サイン会やファン感謝イベント、トークショーなどである。第二に地域におけるチームの地位を確立するために地域との好ましい関係を創造することができる地域貢献活動を実施する。
例えば募金活動や教育的プログラムへの選手の参加などである。
第三にファンにとってクラブは所属の欲求を満たす対象であるため「チームの一員である」という意識を強化する。
例えばファンクラブやファンクラブ限定のパーティー、ファンクラブ限定のウェブサイトや情報誌などである。 
神戸の選手が地元の小学校を訪問して夢を語り合う「夢で逢えたら」。
三浦一良選手の提案で2003年からスタートしたが「こういう活動は、神戸という街がある限り、そこにヴィッセル神戸もなくてはならない存在になるために、僕らができる地域への地道な貢献。観客数やクラブの認知度など、すぐに目に見えて数字に表れるものではないが、ずっと続けていかないと」(神戸新聞、2004年6月11日掲載)と言っている。
このように経営者だけでなく選手が地域密着のために、なにをしなければいけないかを考え、進んで活動を続けていくことも将来のクラブのために大事なことだと思う。

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