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2006/03/03
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名前だけはよ~く知っているのだが,実は本を読んでいないし,映画も記憶にないというキャラクターがいて,今回読んだ

サックス・モーマーの「怪人フー・マンチュー」

も,その1人である。

1913年の作品。
当時中国では義和団事件(1899~)をきっかけに清朝が倒れ(辛亥革命,1911),アジアで最初の共和国である中華民国政権となったのだが,実質的には各地に軍閥が割拠する時代であった。

物語の舞台はロンドン。ビルマ(ミャンマー)から帰ってきた英国政府高等弁務官(実質は上級秘密諜報員といったところ)ネイランド・スミスが友人である医師ジョン・ウェイマスとともに,「悪の権化」であるフー・マンチュー博士をやっつける,といった話である。

西洋人(白人に限る)=善,正義
VS
東洋人=悪(ただし美人は除く),神秘,怖い,阿片

と驚くほどはっきりと図式化(何しろ,「インドを統治してあげる」という感覚だし……)されている(本を書いたのが,「義和団事件」にショックを受けてということなので,まあわからなくもないが)。
映画としてヒットした のはわかるような気がする。

本のほうはどうかというと,軽快なテンポで読みやすいのだと思う。なぜ,「思う」かというと,たまたま,自分に合っていない訳者だったせいか,最初のうち展開がよくつかめなかったからだ。
英米ではいまだに売れつづけているとのことなので,万が一原書を読む機会があれば読んでみたいと思う。

江蘇省の由緒ある一族の出身といわれ,中国が生んだ何世紀に1人という偉大な頭脳をもった悪の天才について,語り手のウェイマス医師は次のように述べている。
「長身で,痩せていて,いかり肩で,シェイクスピアのような額で,悪魔のような顔をしている。きれいに剃りあげた頭,猫を思わせる緑色の瞳,磁力のように視線をひきつける切れ長の目。東洋人の狡猾さと英知を一身に集めた頭脳……」

ところで,原題(The Mystery of Doctor Fu Manchu)を見る限りどこにも,「怪人」という言葉がない(著作リストがあったので,他のタイトルもみたが「Dr Fu Manchu」か「Fu Manchu」だけ。1冊だけ「President Fu Manchu」があった)。
「怪人」はいったいどこからきたのだろう? 「怪人二十面相」あたりがネタモトのような気はするのだが,けっこう気になる(笑)

次の日記も読ませていただきました。
きろぐ(弓原さん) 足の子供(yabuさん)
Mystery On Demandさん


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Last updated  2007/01/20 11:09:52 AM
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