Human Graffiti

Human Graffiti

PR

×

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

エイマ

エイマ

Freepage List

2005/10/20
XML
カテゴリ:
『31歳ガン漂流』の著者・奥山貴宏さんが唯一残した自伝小説。彼はこの本が発売された3日後に亡くなりました。
彼のことを知ったのは、ETV特集。その日の新聞の広告欄に「俺のことを覚えていてほしい」と書かれ、本の宣伝と番組がその夜に放送されることを偶然見て、そこに何か惹かれるトコロがあって番組を観ました。その感想は別のトコロで語っているので此処では書かないとして、私は闘病記の『31歳ガン漂流』よりこっちの『ヴァニシング・ポイント』の方を読みたいと思い、買いました。

病気については『31歳ガン漂流』の方に細かく書いてあるので、この本には最初に書いているときの体の状況、治療による半端じゃない痛み、最後の方には病気発覚と余命告知くらいしか書かれていなく、メインはイデイという、ある種自分の一部、鏡に映った自分の姿のように身近な存在との出会いと別れである。奥山さんとイデイは、音楽、バイク、クラブ、文学、女、酒、ドラッグ、すべてにおいて張り合って、本気で勝負し、常に刺激し合い
影響を与え合っていた。あとは奥山さんの仕事の雑誌編集、趣味のバイクやDJやクラブについて詳しく書いてあります。
読んでいて、彼らは結構ヤバイ人たちだと思いましたよ。ドラッグはやるし、大きいバイクで原チャリに攻撃して運転手の腕轢いたり、クラブで拾った携帯や免許証を裏で売りさばくし。でも、日によってはベッドで寝たきりになっていなければならないときもある体となった奥山さんにとっては、それらすべてが酷く懐かしく感じられるんですよね。

イデイの最期は衝撃的でした。人の死というものは、本当に準備や覚悟なんてできないものです。


別に遺書のつもりで書いた訳ではないし、誰かに教訓を残したいのでもない。ただ、こういう人間がかつて存在していたってことを、この文章を読むことによって知って欲しい。オレが経験した気分を読者にも共有してもらえればと思う。それは痛みや苦痛を分かち合いたいのではなく、生きていることがどれくらい凄いかってことを感じてもらいたいからだ。苦痛や絶望、怒り、悲しみ、そういったものも全部人生に含まれるし、むしろそういったものがなかったらかえって人生なんてつまらなくなると思う。絶望があったからこそ希望は生まれるし、悲しみがあるから喜びも格別のものになるって訳だ。

本当に前向きな人ですよね。コレを書いている時点では、きっともう余命も何ヶ月しかない筈なのにね。

死や、体がこの世から消えること以上に、奥山さんは人々の記憶から自分が消滅することが怖いと書いていました。小説の2作目執筆準備中に、亡くなったそうです。ぜひ、2作目も読みたかった。







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2005/10/21 12:57:09 AM
コメント(1) | コメントを書く
[本] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


とうとう出ちゃったね  
ゆう さん

http://himitsu.ath.cx/5
(2006/03/04 08:06:38 AM)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

Comments

ゆう@ とうとう出ちゃったね うわさは本当だったよ。 http://himitsu.…
こっど @ いいっす。。。 うちも大好きですよ。。チャーリーズエン…
デビルロボッツ @ お邪魔します☆ この何とも言えないおバカ加減がよかった♪…
fuminmin @ Re:蜘蛛女のキス(09/13) こんにちは、あーよかった、 期待してた…
めろん8590 @ おじゃまします<(_ _)> 伊坂氏の作品は大好きです(*^^*) まだ「…

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: