クラシック音楽リスナーの局(tsubone)

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October 29, 2006
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なぜ好きなのかはまたいずれ書き込むことにして,バッハのパルティータ第1番変ロ長調(BWV825)が好きで,そのなかの特に5,6曲目のメヌエットI,IIが好きなのです.昨日グールドの演奏を聴いていたらいろいろ聴いてみたくなったので,近所のCD屋さんに行ってみました.そこで見つけたのが,レコ芸特選にもなった録音という触れ込みの,中野振一郎がチェンバロで演奏したCD(COCO-70758).このCDにはこれまたお気に入りのイタリア協奏曲も入っているし,半音階的幻想曲とフーガニ短調も入っているし,これはお買い得と購入したのでした.そのCD屋さんの入り口に新譜として積んであってふと見つけたのが,かの小林道夫の新譜でこれまたイタリア協奏曲や半音階的が入っているので,これも買ってしまいました(MM-1211).

さて,家に帰ってきて聴いてみて,これはいい買い物をしたなと思いつつ,中野さんのメヌエットを聴いて,この曲のバッハの絶妙な低声部の進行と和声の進行に耳を傾け,中野さんの丁寧な音使いになるほどと思いました.

イタリア協奏曲は中野さんのにも小林さんのにも入っているので,聴き比べ.小林さんの演奏は端正そのものの印象.第3楽章のプレストも丁寧な音運びでゆっくりな部類.これはもう風格ですね.一方,中野さんのプレストはグールドと並ぶ速い演奏発見,と思うくらいのはつらつさがありましたが,それでもグールドより15秒長い演奏でした.でも速く感じたのは,チェンバロの演奏で音の響きが長く残るからでしょうか?

ところで,このCDたちのライナーノートの表・裏表紙を見ると...
Kobayashi-1.jpgNakano-1.jpg
左が小林さんのライナーノートの裏表紙,右が中野さんのライナーノートの表紙,アレ?,チェンバロの響板に書かれた絵の雰囲気がなんとなく似ているのに気がつきました.中野さんの録音は1997年ですから写真もそのときのもののはず.小林さんの録音は2006年で10年違いますね.それで両方のライナーノートをよくよく眺めると,実は使用楽器が両方とも「フレミッシュ・ダブルマニュアル・ハープシコード after "LD.Dulcken 1745" 百瀬昭彦 製作1995年」とあり,やはり同じ楽器であることが判明しました.百瀬さんといえば,日本の著名なチェンバロ製作者ですよね.たまたま偶然買ったCDの2枚が同じ楽器で演奏されているという偶然が面白かった.

それで,両方のライナーノートのもう片方の表紙を見ると...
Nakano-2.jpgKobayashi-2.jpg
左が中野さんのノートの裏表紙,右が小林さんのノートの表表紙,左の写真の右隅のホルンを吹いている人が,右の写真の左隅のホルンを吹いているいる人に重なり,右と左で実は,この百瀬さん作のチェンバロの響板に書かれた絵が,合わせ絵になってほとんどわかりました!という顛末.

さて,パルティータ第1番もまだまだいろいろ,特にピアノ演奏で聴いてみたいのですが,誰の演奏がおすすめでしょう?現在手元には,上記中野とヴァルハのチェンバロ演奏,そしてグルードのピアノ演奏があるのですが...





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Last updated  October 30, 2006 12:44:52 AM
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