つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

2007年01月06日
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カテゴリ: アート
千葉市美術館.jpg


た。(入場料を払ったとしても200円ですが。)

この3人で、ひとつの部屋を使うぜいたくな空間でした。その
中でも草間彌生の作品が一番多く、最初の広い空間を使った展
示となっていました。

まず、その草間彌生の部屋。中央には例の無数の水玉ニョロニ
ョロ(ペニスの象徴)のオブジェ。今はミクストメディアとい
うのだそうですが、果物や食器などがのったテーブルと椅子の
「最後の晩餐」やボートを形作った「幻の青春をあとにして」

しょう、経年変化で表面の布の色があせてきています。眺めて
いる分には、楽しい作品です。

絵画作品の方は相変らず、近くで見ていると、目の奥がチカチ
カしてきて、気分が悪くなってきます。白黒の「星雲」と「銀
河」は、遠く離れてみると、双方の微妙な明るさの違いが、よ
くわかり、素晴らしい輝きを放っているのですが、接近するの
にしたがって、眩暈が襲ってきます。草間ファンの方って、こ
れが快感になるのかなぁと思ってしまいます。

そんな中で油絵の額の前面に色を塗った金網をかぶせた「無題」
「マリリン・モンロー」の2点の人物画?は、心地よく観るこ
とができました。紫色に塗られた金網に視点を合わせると、後


もう一点、女性像の(まともな)水彩画がありました。ローラ
ンサンが描いたような絵で、疲れた目と頭を癒すのに心地よか
ったです。

次は荒川修作の部屋。ここも中央にオブジェがふたつ。箱の中
に、コンクリートの周囲に綿をめぐらせた物体が、宝物のよう

場よりNo1」というタイトルがついていたので、やはり棺桶な
のでしょう。不気味でした。油絵の方は、???・・・コメン
トできません。

最後は、篠原有司男の部屋。ボクシングペインティングのギュ
ーちゃん。有名な65年の「思考するマルセル・デュシャン」
は脇に置いて、その他の作品は分かりやすいと言えば分りやす
いです。そのままですから。でも、こちらも目がクラクラします。

段ボールを固めて作った「モーターサイクルカンザシ」のオブ
ジェ。日本髪にかんざしを挿したろくろ首の裸婦が、目玉をひ
ん剥き、歯をむき出し、大きな舌を突き出して、バイクにまた
がっています。何だぁ~と思えれば、それでいいのでしょうね。

もうひとつの所蔵作品展「サトウ画廊 1955-81~若く、熱い
日々~」。こちらも、現代絵画のオンパレード。

池田龍雄の「化け物の系譜」のシリーズは、静寂の中に繰り広
げられる怪物たちの饗宴。目を被って、その隙間からじっと見
つめてしまいます。

もうひとつ、中村宏の望遠鏡列車。セーラー服のお下げ髪の一
つ目少女の集団。皆同じ方向を向いて列車に乗っています。修
学旅行でしょうか、画面中央の望遠鏡の中には、海が見えます。
これもインパクトが、大きい作品でした。今月、東京都現代美
術館でこの画家の展覧会があるのですね。ちょっと楽しみです。
中村宏|図画事件





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最終更新日  2007年01月07日 09時10分55秒
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