感情を表現しよう






以前 すごい悔しいことがあったの。

朝の満員電車でね。
もー立っていられないくらい混んでたのね。
片足はつま先立ち、もう片方は完全に宙に浮いちゃって サンダルがすっぽ抜けないようにするのがタイヘン。
座席の前に立っていたわたしは、向こう側の窓ガラスに片手をついて 必死でバランスをとっていました。
つり革も、つり革をぶら下げてるバーも もう掴まるところがないくらい 人の手でいっぱいだったから。
ところが、電車が急停車して。
後ろに立ってる数十名の体重が一挙に押し寄せてきて。
肘が折れそうなくらい頑張ったけど 指先が滑って 押されるままになってしまったの。
そしたらさ。
前に座ってたOL風が キッッッッと顔を上げて 怒鳴ったのよ。
「おさないでよっ!(ー。ーメ」

はいいいいいっっ???
どゆこと?

わたし瞬間にアタマが真っ白になりまして。

何も言い返せないで下を向いてしまったんですね。



ところが今日、同じような事態が起こりました。

わたしに、じゃないの。

登場人物は、わたしの前に立ってた すごい真面目そう(というか暗そう)な女子高生と おばさま二人。
舞台は やっぱり滅茶苦茶混んでる朝の通勤電車。


シーン1

電車がキーッと急停車した途端に悲鳴が上がりました。
女子高生 「おさないでくださいっっ」
おばさま1「あら わたし押してないわよ」
女子高生 「押したじゃないよっ おさないでよっ」
おばさま1「あなたねえ、電車が混んでるんだから仕方ないでしょう。みんな我慢してるのよ。我慢しなさいね。わかった?」
女子高生「・・・・・(ーーメ」


シーン2

駅に停車してドアが開きました。乗換客が次々に電車を降りていきます。
先刻の女子高生、こんどは座席の方に身体を寄せるようにして つかまり棒につかまっているおばさまにカラみ始めました。
女子高生 「おりますっ おりますってば!!」
おばさま2「・・・・。」
女子高生 「おりてよっ わたし降りるんだからっっ」
おばさま2「いやだ、あたし足悪いんだからすぐには動けないわよ。横通って降りなさいよ。みんなそうしてるじゃない」
女子高生 「けっ(`。´メ」(どすどすどすどす・・と下車)


わたし、感心しました。


おばさまは、エライ!

怒りの感情は このように上手に処理して 後に何も残さないのが最善のチョイスですね。

あうあうあう・・・と目を白黒させて 自分の感情を処理できないまま解放できずにいると、アトひきます。
関係ないときに思い出して不機嫌になったり。
同じような場面に何度もリピートみたいに遭遇することになったり。

「怒っちゃいけない」と 自分で自分の感情を押し殺すのは 最悪です。

何度も繰り返すうちに自分で自分を偽るクセがついて、本来自分のもっている力や使命までも 見失うことになります。


わたしですが、冒頭に書いた経験がアダになりまして。

もう二度とそのOLに会うことはないんだろうと思うけど
(会ってもわかんないし)

「くやしいいいいいいっっっっっ」

という気持ちだけを 何年もひっそりと飼ってしまったんですね。
これが 他の、やっぱり押し込められた感情たちと一緒くたになって 
自分のこと、信じられなくなっていました。

気が付いて解放したら ノドとお腹のあたりから 
「ごろん」
って感じで エネルギーの石みたいのが取れてきて
体重計乗りたいくらい 身体が軽くなったのにはビックリしましたf(^^;


怒ったってイイんです。
みんな聖人じゃないんだから、生きてれば、ハラ立つことも アタマ来ることも あります。

だから、上手に表現しましょう。
今日のおばさまたちは 
それを教えるために降りてきた天使なんじゃないかって思いました(^^)

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