森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2021.04.18
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カテゴリ: 森田関連図書
生活の発見会から、初心者のための森田療法理論学習参考書が出版された。
基準型学習会インストラクター・講師による「学習会シリーズ」(定価800円)である。

生活の発見会には、すでに「改訂版 森田理論学習の要点」という冊子があった。
神経症の成り立ち、神経質の性格特徴、感情の法則、欲望と不安、行動の原則、「あるがまま」と「純な心」、森田療法の人間観、治るとはどういうことか、「まとめ」のしかたがポイントをついて解説してある。
集談会ではこの中から一つのテーマを取り上げて、読み合わせて学習を深めるという方法をとってきた。しかしこの本は要点だけであり、これに基づいて学習をさらに深めていく。
あるいは各自の体験を織り交ぜて学習しないと、通り一遍の学習で終わっていた。
マンネリ化してくると、理論学習と聞いただけでしり込みしたくなる。

私は副読本が必要だと思っていた。待望の副読本が出版されたのです。
内容は要点の項目に沿って、手取り足取り解説をされています。

ただ読むだけではなく、自分の場合どうなのか、まとめをするように促している。
今までの要点の学習だけでは物足りなかった人に、大変役に立つ内容となっています。
私は早速集談会の学習ツールとして注文した。

この本は集談会に参加できない方で、個人で学習する場合に役に立ちます。
また集談会に参加している方には、理論学習のコーナーで取り上げてみるのもお勧めです。
使い方としては、それぞれが家であらかじめ決められた一つのテーマを読んでくる。
そして課題に対して自分なりにまとめをおこなう。
集談会ではそのまとめを発表して議論する。
これだけで森田理論の基礎編の学習は大変深まると思います。
もちろん集談会で読み合わせをして学習する手もありですが、読む時間がもったいない気もします。

ところで、私は森田理論学習の工程は基礎編、応用編、活用編を考えています。

先ほど紹介した学習は基礎編に当たるものです。これをおおむね1年かけて行う。
この基礎編の学習がないと次に進んでもよく理解できないように思います。
さらにこの本にはないのですが、「認識の誤り」は1項目設けた方がよいと思います。

2年目は応用編の学習に移ります。
この内容は、森田理論を俯瞰することから始める。

森田理論全体像の学習は目からうろこの学習内容となります。
ここには4つの大きな柱があります。この4つの深耕と関連性を学ぶのが主眼となります。
すでにこのブログで何回も取り上げていますので、ここでは詳しいことは割愛します。
この学習を行う事で、森田理論は神経症を治すだけではなく、人生哲学を学ぶことなのだと気づくようになります。これからの人生に対して、希望が持てるようになります。

3年目は森田の生活面への応用・活用に重点を移した学習をする。
森田理論のどこをどういうふうに生活、仕事、人間関係に応用していけばよいのかを、具体的、実践的に解説した内容です。活用ノウハウはいろいろとあります。
それらを一通り学ぶのです。例えば、不即不離を人間関係にどう活用するかといったようなことを学習することになります。

基礎編の副読本は立派なものが完成したわけですから、次は応用編、活用編の副読本が待ち望まれます。この3部作をもって、森田理論学習テキストと呼びたい。
これらは、例えば加除式かファイル形式にして、学習した内容をその都度付け加えるようにしたほうがよいと思います。つまり、自分独自の学習テキストに作り変えてしまうということです。





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Last updated  2021.04.18 06:27:59
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