森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2023.10.26
XML
カテゴリ: 身近な社会問題
you tubeチャンネルで文芸評論家の浜崎洋介氏と芳賀ヒカル氏の対談を見ました。
題は「今、日本人に絶対聞いてほしい対談」です。
森田理論に関係するところがありました。
今日は心に残ったことを取り上げてみました。

・人間にとって遊びは大切なものです。遊びをしない人は人間としてはダメです。
普通は仕事をしないで、遊んでばかりの人の方がダメなように思われます。
必ずしもそうとは言い切れません。
遊びというのは主体性があります。本音と建前が一致しています。
そう言う意味では、仕事を遊びにしてしまえば、この問題は解決します。

そのような気持ちになれば、仕事が生きがいとなります。
梁塵秘抄の中で、「人間は苦しむために生まれて来たのではない。楽しむために生まれてきたのである」という記述があります。
その真意はイヤイヤ始めた仕事でも、ものそのものになりきれば宝の山に変わるということだと思います。

・日本語で「○○しなければならない」という言葉は、英語では「have to」あるいは「must」といいます。
この2つの言葉は明確な違いがあります。
「have to」は、相手が自分に何かをするように命令・指示・強制する場合に使われます。
「must」は、自分が自分に対して「かくあるべし」を押し付ける場合に使われます。

2つの違いは、働きかける主体が誰かという点です。
「have to」は、相手が「かくあるべし」を自分に押し付けていることになります。
「must」は、自分が「かくあるべし」を自分に押し付けていることになります。
「must」では、もし事実を受け入れることができれば、状況は一変します。

森田理論学習はこの方向を目指しています。

・江戸時代の国文学者、本居宣長は「可畏き物(かしこきもの)を迦微(かみ)とは云うなり」と言いました。この言葉は奥が深い言葉です。
「可畏き物」とは、畏怖すべきものという意味です。
例えば自然現象などです。自然現象は人間の意のままにコントロールできません。
森田では神経症的な不安は意のままにコントロールできないといいます。

精神的な支柱を持たない社会は、紛争が絶えないということになります。

日本人の多くの人は「おてんとうさまが見ているから非道徳なことはできない」という考え方をしています。
そういう精神文化を建国以来みんなで作り上げて永遠と受け継いできたのです。
外国ではハリケーンなどでスーパーなどが破壊されると、多くの人が略奪行動に走ることは普通のことです。
盗んだ商品を戦利品のように高々とカメラの前で誇示しています。
また余力ある人はこの際便乗値上げをして儲けようと考えます。
畏怖するものを持っていないということは、大変住みにくい社会となります。

日本人は困った時はお互い様と考えます。
ボランティアで困った人を助けようとします。労力も資金も無償提供します。
できる限りの寄付をし、困っている人を物心両面で助けようとします。
日本人は一時的に難を逃れてよかったと喜んでいると、いつかどこかでそれ以上の惨禍が自分の身に降りかかってくると信じているからではないでしょうか。

さて森田理論は生の欲望を大切にしています。
森田理論学習は最終的には生の欲望の発揮に到達します。
しかし際限なく生の欲望を追い求めてはいけないと言っています。
不安を活用して欲望はきちんと制御していく必要があると言っています。
欲望の追及を無制限に放置することは考えものです。
「過ぎたるは及ばざるよりもなお悪し」
この言葉をかみしめてみる必要があります。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2024.04.08 10:57:46
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

森田生涯

森田生涯

Calendar

Comments

森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
軸受国富論@ Re:森田の正道を歩むとはどういうことか(06/05) かの有名なドクターDXの理論ですね。ほか…

© Rakuten Group, Inc.

Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: