森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2023.11.29
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子どもが「お母さん、おなかがすいた」と言ってきました。

あなたならどう答えますか。よくありがちな対応。
「今作っているからもう少し待ってなさい」
「少しだけおやつでも食べてなさい」
「はしたないわね」

子どもはおなかがすいたという気持ちを伝えているのです。
どうしてすぐに「もう少し待っていなさい」と指示をしたり、解消法を教えたりするのでしょうか。
すぐに指示やアドバイスをしたくなるのが人間の性分なのでしょうか。
人間は観念的な生き物ですので、問題点や課題を見つけるとすぐに対応策を考えます。


「そう、おなかがすいているのね」「食欲旺盛だね」
子どもの発言をオウム返しに繰り返す。子どもの気持ちを代弁する。
「今日はあなたの好きなハンバーグをつくっているのよ」
「後10分くらいで出来上がるよ」

この手法は集談会の体験交流の時などでも心掛けたいことです。
「仕事をする意欲が湧いてきません。親と一緒に生活していますので、何とか生活しています」

これに対して、
「森田では気分本位ではいけないといいますよ。仕事が好きでたまらないという人はめったにいませんよ。仕事をして生活費を得て自立していくことは社会人としての基本ですよ」
「イヤイヤ仕方なしに、足を引きずりながらでも会社に行くようにした方がよいと思いますよ」
これらはすべて正論です。でも正論を押し付けられると反発したくなります。

ここでは相手の身になって考えるということが欠けています。

相手の立場に立てれば、発言内容は全く変わってくるはずです。

「今は仕事をする気持ちにはなれないんですね」
「親が健在で生活は維持できているようですね」
「仕事をする意欲を高めたいと思っておられるような気がしますが、それで間違いありませんか」
「親が歳をとってきたときのことを心配されているようにお見受けしましたが、それで間違いありませんか」


「それは辛いですね」と同情する必要もない。
ただ相手の置かれている状況、感情や気持ちを相手の身になって考えてみる。
ワンクッション間を置くということですが、これが人間関係に好循環をもたらします。

広島県江田島市のオリーブ油工場





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Last updated  2023.11.29 06:20:10
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
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