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『手入れがわかる雑木図鑑』
<『手入れがわかる雑木図鑑』>
先日、母の見舞いに四国の実家に帰省したのだが…
鬱蒼としていた庭木が、綺麗さっぱり剪定されていました。
妹からシルバー人材に剪定を依頼していることを聞いていたので、驚愕したというほどではないが・・・・
長髪の友人が丸坊主になっていたほどの驚きがあったわけです。
そうか、根本から切るほどではないが、これだけ思い切った剪定もアリなのか♪
神戸のわが庭のシンボルツリーでもあるケヤキを、チェーンソーで剪定してみるか(オイオイ、大丈夫かいな)
図書館で『手入れがわかる雑木図鑑』という本を手にしたが・・・
我が家の庭も雑木林風なので、参考になるで♪ということで借りたわけです。
【手入れがわかる雑木図鑑】
平井孝幸著、講談社、2014年刊
<「BOOK」データベース>より
雑木の庭は清々しいそよ風と木漏れ日が心地よい現代のオアシスです。アオダモ、クロモジ、ガマズミ、コナラ、ナツハゼ、リョウブなど落葉広葉樹72種を中心に、常緑広葉樹21種、針葉樹8種の合計101種の魅力と手入れの仕方をわかりやすく紹介。
<読む前の大使寸評>
我が家のケヤキやカツラなどの雑木は、植え付け以来、プロによる剪定を一切受けていないので・・・
プロから見たらあっと驚く姿になっているかも?しれないのです。
とにかく左様に荒れ庭になっているかもしれないので、反省の意味を込めてこの本を読んでみようと思い立ったのです。
rakuten
手入れがわかる雑木図鑑
雑木の庭のコンセプトを見てみましょう。
<自然の情景を写し取ったガーデンスタイル>
p24
雑木の庭を構成する主な要素は、雑木林の主役となっているコナラやイヌシデ、ナツハゼなどの落葉広葉樹です。植え方も雑木林のように、さまざまな樹種がバランスよく植えられ、幾何学的な意匠のあるデザインや1種類の樹種が並ぶことはありません。庭という限られた場所でありながら、雑木林の中のように見せるスタイルなのです。
マツやキャラボクなどの常緑樹を主役にした、京都などを主流とする「伝統的な和の庭」とは、まったく異なったガーデンスタイルで、「和の庭」によく登場する「玉造り」や「ロウソク仕立て」、「刈り込み式の垣根」などは、雑木の庭では用いません。
モダンでナチュラルな志向を持った都市型生活者には、とくに雑木の庭の人気が高くなっています。ライフスタイルにこだわりを持ち、成熟した暮らしを楽しむ人たちを中心に、近年急速に普及しているガーデンスタイルです。
この本で、ケヤキの剪定を探したが載っていません。ケヤキは大木になるので、どうも庭木の扱いを受けていないようです。
・・・ということで、気になる樹種について見てみましょう。
<カツラ>
p36
【特徴】
ハート形の葉が風に揺らぐ姿が好まれ、紅葉の頃はキャラメルのような香ばしい香りがすることからも、人気があります。
春の芽出しから淡い緑色の新緑、秋に黄色く色づくまで、季節の変化を長く楽しめます。
【用途】
株立ちで育ち、庭の骨格をつくるだけでなく、表情も添えるので、建物の近くなど、やや目立つところに似合います。
しっとりとした湿り気のあるところが好きです。夏の暑さにやや弱いほかは丈夫で、強い剪定にもよく耐えます。日なたから半日陰まで、よく育ちます。
【手入れと管理】
剪定は1~2月に樹形を乱さないように行います。
手入れは、胴吹き枝が多く伸びてくるので、毎年1/2程度まで、強く伸びた枝を幹の際から切り落とします。成長が速く、樹高も伸びがちなので、数年に一度は主幹を切り戻し、低い位置から伸びてくる胴吹き枝を活かして更新します。
<ナツハゼ>
p55
【特徴】
夏の終わりには紅葉を始め、ハゼノキのように赤くなることから名があります。コンパクトな枝振りに繊細な葉を持ち、新緑は初夏まで赤みを帯び、存在感は抜群です。
5~6月には赤~淡褐色のベル形の花を咲かせます。黒褐色の熟果はブルーベリーに似ており、ジャムにしても美味です。四季を通じて美しく、食べてもおいしい、「雑木の女王」です。
【用途】
ほかの木に添わせると美しい情景をつくりやすく、しなやかな枝振りが際立ちます。
【手入れと管理】
病害虫は、テッポウムシ、ハマキムシに注意が必要です。見つけたらこまめに捕殺します。
徒長枝を付け根から切り取り、全体の1/3弱程度を切除します。数年に一度、胴吹き枝を活かして低い位置で切り戻し、ひこばえを伸ばして主幹を更新します。
この本は、常緑広葉樹についても載せているので、その中からひとつ。
<モッコク>
p88
【特徴】
伝統的な和の庭では、マツやヒノキとともに主役として扱われた江戸五木のひとつ。樹齢を重ねると風格を増すので「庭木の王様」とされます。耐寒性はやや劣るものの大気汚染には強く、対陰性があって穏やかに成長します。
【用途】
雑木の庭では目隠しやスクリーン、間仕切りとして扱われます。
【手入れと管理】
茂りすぎて風通しが悪いとハマキムシやカイガラムシが寄生し、すす病が多発するので早めの対処が必要です。
剪定は3月中旬~5月中旬か11月~1月の年2回、こまめに切るときれいに整います。
樹冠内部に細かい立ち枝や下垂枝がよく出るので、つけ根から切り取ります。しなやかに横に出た枝を活かし、徒長枝や不要な枝を切り取ります。
最後に、目から鱗が落ちるようなノウハウを見てみます(もう遅いかもしれないが)
<幹を太らせずに維持する>
p105
雑木の庭の骨格をつくる落葉樹は、コナラのように成長するスピードが比較的速いものが多く、健やかに育つとぐんぐん幹が太くなり、樹冠も大きくなります。
しなやかな細い幹の状態を維持するには、木を太らせないことで、そのためには栄養分をつくる葉を増やさないことが重要なポイントです。
木全体の葉の枚数を増やさないためには、枝ごと、葉を切り落とすのが効果的です。しかし、枝の途中から先端だけをブツ切りにしてしまっては、自然な枝振りからはかけ離れてしまいます。
しなやかな枝を残したまま、一定の成長ペースで雑木を維持するには、枝を間引くように、毎年冬に全体の1/3程度の枝を剪定するのが大きなポイントです。
ところで、ケヤキの剪定に関する懸念なんですが・・・・
多分、今は家の基礎とケヤキの根の力関係が拮抗していると思うのだが、今後はケヤキの根がハバを利かせてくると、基礎にヒビが入る恐れがあるわけです。
とにかく、庭師のプロが見たら我が庭は、危険な植え付けなんでしょうね(汗)
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