履歴と感想 : み

 読書履歴 と 読後感想 ( ※ 作品の記載順と出版順は必ずしも一致していません )

【 み 】

光原百合
・ 十八の夏 ・・・・・ ★★★★★
十八の夏
ある日の川べりでの出会いから信也と紅美子の不思議な交流が始まる…。
第55回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞した表題作ほか全4作の花をモチーフにした連作ミステリー。
寡作家の著者が満を持して送り出す癒しの物語。
『 十八の夏 』 ・・・ 朝顔
『 ささやかな奇跡 』 ・・・ キンモクセイ
『 兄貴の純情 』 ・・・ ヘリオトロープ
『 イノセント・デイズ 』 ・・・ 夾竹桃
─── 出版社の内容紹介等から引用 ───

四編からなる、短編集です。
連作となってますが、一般に言うところに『連作短編』ではありません。
ただ、四編共、花をモチーフに書かれています。
四編中、『 イノセント・デイズ 』については、ミステリーとした形になってますが、他三編はそうではないです。
花をモチーフにしているのと、この作者の作風なのでしょうけど、やさしくて、あたたかい・・・。
最後の 『 イノセント・デイズ 』 は、かなりダークな部分があるのですが、やはり最後は、きっちり決めてくれます。
私は、『 ささやかな奇跡 』 が特に気に入っているんですが ・・・。

宮部みゆき
・ 魔術はささやく
・ レベル7
・ 龍は眠る
・ スナ-ク狩り ・・・・・ ★★★★☆
・ 火車
・ 長い長い殺人
・ 理由
・ 誰か ・・・・・ ★★☆☆☆
誰か
妻子持ちのサラリーマン、杉村三郎35歳の義父は大財閥 今多コンツェルン会長の今多嘉親で、三郎は会長室直属のグループ広報室で記者兼編集者として働いている。
ある日三郎は、嘉親の個人運転手を長年務めてきた梶田信夫が自転車に轢き逃げされて命を落とし、残された二人の娘が父親の想い出を本にしたがっているので、相談に乗ってやって欲しいと、義父から頼まれる。
姉妹に会うと、妹の梨子は本を出すことによって、犯人を見つけるきっかけにしたいと意気込んでいるが、結婚を間近に控えている姉の聡美は、そう上手くいくはずがない、と出版に反対し、結婚の延期も考えていることがわかる。
姉妹の相反する思いに動かされるように、梶田の人生をたどり直す事になるのだが・・・。
─── 出版社の内容紹介等から引用 ───

自転車によるひき逃げ事件に真相と、被害者である梶田信夫さんの過去に隠された秘密を明らかにしながら物語りは進んでいきます。
ところが後半思いがけない展開を見せ、意外な結末へと つながっていきます。
どことなく優しさ漂う雰囲気だったはずが、人間の嫌な部分をむき出しにして見せ付けられた様な感じで、なんとも 後味悪いと言えなくも無く、変な余韻残る作品でした。




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