SOLのいる場所

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強制給餌:最後の手段として


ピンキーポンプやマウスで出来たソーセージ・つまりマウスのミンチ、
またはファジーやホッパーの尻尾を呑ませてあげるというのは
一般的な方法として他の方のページや書籍などでもやり方を
知ることが出来るかと思いますので割愛させていただきます。

ここでは、そういった強制さえも受けつけずに吐き戻してしまったりする子への
我が家での強制給餌の内容を紹介しようと思います。

主に使用する道具は宮野医療器のステンレス製経口カテーテル。
サイズは径1mm×長さ120mm、先玉径は3mmです。 
シリンジはあまり大きいものだと使いづらいし、ベビーに与えられるのは
多くても一度に3cc程度までだと思うので、容量の小さいものがいいと思います。

そして、与える内容は我家では3種類を混合して与えています。
1:ウォルサムのフィーライン高栄養・免疫サポート(猫用)
2:森乳サンワールドのチューブダイエット(カケシア)
3:日本フードサービスのペット用食用コラーゲン[CATDOG(キャドック)]

1について猫用を選ぶのは、犬よりも食性が肉食を保っている為。
代謝エネルギーは478kcal/100gです。ただ、脂肪がやや多いので長期間の単食はベビーにはきつそう。

2は、経腸栄養食であること、つまり易消化・高吸収性で
さらにカロリーも非常に高いのが選んだ理由です。
代謝エネルギーは651kcal/100gです。
ただし、蛋白質よりも脂肪由来のエネルギーでカロリーを稼いでいるので、これも注意。

もちろん、どちらも飽くまでも成長期や回復期などの犬や猫用の療法食なので
蛇にとってのマウスには到底かなうものではありません。
マウスの栄養成分はさすがに調べきれませんでしたが
脂肪分そのものはほとんど含有されていない、というよりも
生まれたてのマウスの脂肪は未消化の母乳に含まれる程度ではないかと推測されます。

という訳で、3は全体的にある程度のカロリーを保ちつつ蛋白質の割合を上げ脂質は抑える目的で使用しています。
これは骨や皮膚の成長にも良い影響があると謳われているところからも選んでいます。
成長を望むあまり、下手にカルシウム剤などを与えて良い結果が得られるとも思えないので…。
こちらは原材料はコラーゲンペプチド、代謝エネルギーは376kcal/100gです。
栄養成分は蛋白質90%以上、粗脂質0%、炭水化物1%以下、粗灰分1%以下。
1、2と比べて顆粒状の為やや溶けにくいので、すり潰して混合しています。

ちなみに、与えているという情報が比較的見られたヒルズのa/d缶は、
我家では虚弱体質や食欲不振の猫にも与えていますが、シリンジやカテーテルを使う場合
詰まらせないようにするのに多少の慣れが必要なのと、蛋白質やカロリーの点で
上記のパウダーを混合したものの方がいい気がして蛇には与えていません。


与える方法については、テレカなどで口を開けさせたあとカテーテルを挿し入れて
ベビーの口元と自分の手元によく目を配りつつ、ごくゆっくりと流し入れていきます。
怖がってほんの少ししか差し込まないまま入れ始めると、100%逆流してしまうので
思い切って『深すぎるかな?』というところまで挿し込むのがいいです。
4~5cmまで入っても問題ありませんでしたが、素早く入れないように気をつけます。
嫌がって体を丸めてしまう場合もありますので、その時は体位が変わるまで手を止めてやります。

蛇の鼻は口腔と繋がっていますので鼻から吹きだしてしまう子もいますが、
呑ませ終わってから拭きとって水入れに入れてやると、あとに響くこともありません。

うまく行けば胃の方まで液体が降りていくのが目視できますが、固体であるマウスと違い
喉や食道に残っていますので、軽く扱いてやるか手の上をしばらく這わせて
出来るだけ胃の方へ降ろしてやります。

終わったあとには自分で上を向いて流し込もうとする姿勢を見せますが、ここからは心配いりません。




以上は飽くまでも我家における強制給餌の方法です。
マウスを呑めるようになるまでこの強制が長期に亘った場合、
成長は確かに見られますが将来的にどのような影響があるとも言えません。
『これは本当に打つ手が無くなった』という時にだけ参考程度に読んでみて下さい。



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