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携帯画面を眺め。何気なく、三回瞬き。そして。 ──噴きました。 私が観た記事はこちらです。 原作『ブスの瞳に恋してる』は、放送作家・鈴木おさむさん(SMAPやウンナンのお二人も親しい)が森三中の村上さんに出逢い、結婚に至るまでのエピソードを綴ったもの。 実際のおさむさんはこの前、『SmaStation5』の西遊記特集でレポーターをしていましたね。 おさむさんが村上さんに猛アタックした事とか、原作の存在とかも予め知っていたのですが…。 この結婚話がSMAPに絡んでくると誰が想像できたでしょうか? …いや、おさむさんのブレイク前のエピソードとかいくつか聞いているんですが、稲垣君と全く重ならないんですよね。どんな役になるか、想像できません。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 稲垣君は以前、『SMAP×SMAP』で村上さんと旅をしたことがあります(当時の日記はこちら)。 このとき、こっそりと『もう一度、一緒にお仕事しないかな。今度はドッキリ無しで』と思っていたんです。 …三年後、それがこんな形で実現するなんて。びっくりするやら、いろいろです。 でも今度はやらせ無しの会話もできますよね。村上さん、本当はいいひとだと思うんです。二人には(友人として)仲良くなって欲しいです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 今回のドラマは確かに“内輪ネタ”といえばその通りです(苦笑)。 でもうまく他の番組と絡めれば(ついでにSMAPの放送局越えパワーを発動すれば)、上質の『メタ・フィクション(虚構世界が入れ子細工のように絡み合う)』に昇華できると思います。 『めちゃいけ』での結婚報告エピソードとか、『小さな恋のメロディー』、『ココリコ黄金伝説』などのネタを上手く絡められるかな。脚本スタッフの手腕を期待しています。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 前作の『Mの悲劇』も本当に色んな事を思い、引き込まれました。 そして今回は正反対の明るいラブ・コメディ。そんな両方をこなしてしまうのが、稲垣君の魅力ですね。 すごく楽しみです。
2006/01/23
ということで、『西遊記』第ニ話感想の四部作を上げました。 この調子ならなんとか最終回まで突っ走れそうです。 初回よりも第二話のほうが完成度が上がっていたこと、これから良くなる兆候がありましたね。 スタッフの皆様、期待しているんです。頑張ってください!
2006/01/22
語り部はまだ、口を開いたばかりである。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(理由あって、そのニ・その三の前にUPさせていただきます) ここでは、これからの物語で自分が希望するお話をつらつらと書いてみようかな、と思います。 …いや、ドラマが始まってからいろんな妄想が生まれちゃいまして(苦笑)。 ここから先はファンタジー中毒者(そしてSMAPファン)による、痛い話が続くので要注意です。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.狐と蛇は是非! 中国伝承の中で有名な、動物出身の妖怪といえばこの二つです。 『白蛇伝』という、蛇女と人間の男の悲恋話は結構有名でしょうか(中国で何度も映画化され、日本にも輸出されました)。『白蛇伝』をやってくれたら本気で喜びますけど、それでなくても。 また、“蛇は長く生きると龍になる”、数少ない昇竜できる生き物でもありますしね。…いっそ蛇から昇竜したものを、白龍にしてくださってもいいかも(をひ)。 狐もまた、有名です。必ずといっていいほど、美男美女に化けます。 また狐の妖怪でもっとも有名なのは『封神演技』に出てくる妲己ですね。この、最強の悪女の正体もまた、狐(千年狐狸)です。 九尾狐もまた、元々は中国の妖怪であったのが日本に伝わってきたものです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.付喪神ネタを “付喪神(九十九神)”とは、器物に魂が宿り動き出した妖怪、という意味です。元の持ち主に大事にされれば守護をもたらし、邪険にされていれば呪詛をもたらします。 ただそれだけでも、数多くの物語を産み出せるます。 でも私が一番観たいのは、“一行に仇なすために、命を吹き込まれた妖怪(元が人形でなくてもOK)。しかし心を持ってしまったが故に、己の使命に疑問を持ち、存在意義との間で苦しむ。”という展開。 …その妖怪を演じて欲しい役者の最筆頭に草なぎ君があるのは置いておいても(←をひっ)、このパターンは大好きなんです。 その場合の結末は、“壊され(あるいは主人の術により消され)たが、老子の思し召しにより、他の器物に魂を移されて復活(もしくは人間に転生)”が多いのかな。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3.VS.四凶 …『四神&星宿』ファンに刺されそうな題材ですね(←だったら最初から言うな)。 いや、これくらいの無茶をやってしまえる雰囲気がこのドラマにはあります(きっぱり)。やってください。 四凶は日本ではマイナーなんですが、これはすごく魅力的な題材です。 ネットでの親友に私より詳しい人が居るので、付け焼刃(火曜日に検索したり)の知識を披露するのは恥ずかしいんですが…。『四凶…中国でもっとも凶悪な妖怪。 古代の尭帝の時代に、西方の地に住んでいたとされる四匹の凶悪な怪物達(渾沌(こんとん)、窮奇(きゅうき)、饕餮(とうてつ)、梼木兀(とうこつ))。 フィクションによっては、四神(朱雀・青龍・白虎・玄武という、獣の姿をし、天界を守る存在)の逆存在としても扱われる。 その場合、人々の負の感情や罪をもたらし、四神と拮抗する力を持つ。 つまり四神やその配下である星宿の天敵』 ようするにこの世の諸悪の根源を、悟空たちに退治させてみてはどうでしょう(←無茶苦茶だよ)。 いや、木村君の妖怪姿と、手元の『異能使いリプレイ』を見て思ったんですよ。「…鳥妖…? もし幻翼大王が朱雀と対になる四凶という設定なら?」 ──いや絶対無いからそれは、自分。「それなら残りのSMAPメンバーも四凶として出しちゃえば? そうすればドラマはとてつもなく話がでかくなる。それこそオリジナリティになる」 ──…他のメンバーまで名前を出すか、己は。「対になる存在が、瓜二つの姿をしているのも良くある事。 全員、四凶と四神の“一人二役”っていいかもしれない」 ──それ、話がでかくなり過ぎ…というか、1クールで収拾つかないから。「うん、どうせやるなら『世界を破滅から救う』ぐらいまで弾けてみればいい。 そこまで強烈なオリジナリティを与えなければ、この作品は生きない」 ──断言するなよ。「それなら残りの三人が出ても、重要な役どころになる。ドラマにとっても良い刺激になる」 ──それ、単なる自分の妄想と願望。 そんな風に考えちゃったんですよね(をひっ)。 でも、それくらいに突き抜けちゃって欲しい。それは真剣な話です。 原作のエピソードに忠実でないことを長所とするなら、それくらいのオリジナル・エピソードが欲しい。それくらい突き抜けて欲しい。 どうかスタッフ様、頑張ってください。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ドラマが進めば、もっと妄想も思いつくんでしょうが(おひっ)、とりあえず今の段階で言えちゃう無茶を述べてみました。 またこんな妄想をUPしちゃうかもしれません(痛)。 次は『夢』がテーマ。これも魅力的な展開の一つですよね。 他人の夢に干渉するエピソードで私が忘れられないのが『神王伝説クリスタニア(下)』。第三話の前に夢幻界の設定とか読み返したいんですけど、時間無いかな(涙)。
2006/01/19
互いに己の能力を信じている。心を信じている。 だから──それぞれの戦いができる。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 一行の能力や役割分担、性格。 全ての回を壱話完結の勧善懲悪ものにするなら、できる限り早い段階で見ている人たちに把握してもらわなければなりません。 今回はそれらを上手く印象付けながら、それでもテンポと段取り良く魅せましたよね。 …なんでこれを第一話に持ってこなかったのか、すごく悔やまれます。フジテレビさん、慣れてないですね(苦笑)。 今回のように一話中に上手く三人の活躍箇所を割り振れるなら、これからが期待できます。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ まずは悟空から。 如意棒の利点や、悟空の悪知恵が遺憾なく発揮された回ですね。メインのはずの前回より、悟空が冴えていた気がします(それは待て)。 それは恐らく、他の二人と出番を割り振ったことが理由です。“本当に得意なときに前に出れる”“他の二人と協力することで、単独の時よりも自分の能力を生かすことが出来る” それがパーティ(仲間)の一番の利点ですね。 隠匿できる武器の利点は『武装解除&拘束時に脱出の糸口になる』『相手の油断を衝いて攻撃できる』の二点になります。 今回はまさに前者の典型例ですね。後者は…敵の特権かな。 香取君も“猪八戒を挑発する悪い囁き”や“説得を諦め、突き放す時のやるせない表情”がすごく良かったです。 普段はうっとおしい(役作りのため)のですが、トーンを押さえた途端に魅力爆発するから恐れ入ります。 悟空には実は『人の心が無いから、会話の間が読めない』という裏設定があり、それに忠実に演じているそうです(香取君の雑誌インタビューより)。それは一話の冒頭に繋がるわけですね。 そんな設定がありながら、さり気に『人の愛情を逆手に取って騙す事だけはやっちゃダメだろう!』などと言ってみせたり。…微妙に違う気もします(汗)。その辺りは『悟空が旅をする理由』にも関わるから、気を使って設定して欲しいです(苦笑)。 ちなみに今回の『騙されても女を愛するのが男』という説教内容。 …これも『ルパン三世』のTVSPに、似た言葉がありました(苦笑)。確かルパンが次元大介に『騙されても不二子を好きだ』という言い訳に使っていましたね。「それが甲斐性…」とか(笑)。 そこまで思い出して、ふと思いました。「これは悟空が自分の言葉に逆襲されるパターンか!?」“凛凛(←峰不二子がモデル)と悟空が恋愛関係になり、八戒がこれを持ち出して説教返しする。” そんなシーンが目に浮かびます…。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 沙悟浄について。 前回よりも更に惚れちゃいました(をひっ)。 今回の“俯瞰的な視線と、策士的思考”は、まさに『ポケビ』や『ウルキャ』、『NO PLAN』でのリーダーの姿そのものでした。 ウンナンの二人にとって『ウリナリ』は、それぞれのリーダー資質を開花させた番組でした。二人ともタイプは違いますが、その求心力には目を見張ります。 今回の『西遊記』でも、彼のリーダーとしての一面が投影されていてすごく良かった。 これまでの内村さんというと、『僕が地球を救う』や『ベスト・パートナー』のような『いいひと』路線も多かった(そして、それも上手い)んですが、こういった少しシニカルなキャラも素敵です。 彼の武器はまさに『冷静な状況判断と観察眼』。他の三人が世間ずれしているので、彼の負担はかなり大きいと思われます(笑)。(…ただ、集団戦で目隠しをするのは自殺行為だと思います。味方に当たってますし。苦笑) また、彼は仙術も使えるようなので、その辺りの活躍もこれから楽しみです。 後、“きゅうりを愛しそうに食べる姿”はツボに入りました。内村さん、小技効き過ぎです(爆笑)。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 猪八戒について。 ………『妖怪であっても、人との垣根を越えたいんだ』という想い。 伊藤君の演技で、その切なさが強烈に伝わってきました。やっぱりその方面の演技は上手いですね。 そして、私の涙腺は壊れました(待てやコラっ!)。 『ファンタジーゆえの不条理と、それに苦しむシーン』に弱いんですよ、自分。妖怪と人間、その圧倒的な違いを勝手に脳内補完し、始終目を潤ませてしまいました。 …ファンタジーに弱すぎだ、自分…。 勿論、その『妖怪と人間、その圧倒的な違い』を強調するシーンが欲しかったです(例えば、野豚と交流するシーンとか、生まれた時に迫害されたシーンなど)。そうすれば、第二話の主題が活きたと思います。 ただしその描写をやりすぎると『差別描写』とかいうクレームが来るんで、泣く泣く『豚嫌い』に変更したのかもしれませんね。 『白蛇伝』(蛇娘と人間の男の純愛物語。中国伝承)ばりに、八戒や可憐の純愛を盛り上げてもよかった気がします。(前回の仁丹よりも、可憐の描写が自然だったのはすごく良かったです。贅沢を言えば、妖泉大王と可憐が対峙するシーンで、可憐のリアクションや台詞をもう少し追加し“石にされた恋人への愛情や八戒への罪悪感”を示したらよかったと思います) 立ち直った後の、優しく一途な感じもすごく可愛らしかったです。 しかし…。 やっぱりこの展開なら“八戒は説教無しで立ち直る”方が、後の悟空の啖呵に説得力が増した気がします。 “自力で立ち直る八戒に悟空が感心し、心を一つ学ぶ”という方が、全体的な主題を生かせたんじゃないでしょうか。 そして悟空が名乗りを上げるシーンの後に、「こいつの名は“醜い豚”じゃねぇ。猪八戒ってんだ!」という一言も欲しかったです。 この辺り、依然として詰めが甘いですね(苦笑)。 八戒の能力は『辛抱強さ』と『鋭敏な嗅覚』。 『嗅覚』は視力や聴力に比べ、確かに情報量では劣るかもしれません。しかし、今回のように視力・聴力が役に立たない時には十分に役に立ちます。 また、匂いはなかなか消せません。気配を隠したりする人間を見つけたり、追跡したり、隠し倉庫などを見つけたりするときには十分な補助になります。 それに一番大きいのは、『常に働いている知覚能力』ということ。能動的ではなく受動的に働く知覚能力は、『危険感知』としても働きます(今回は毒を嗅ぎ分けられませんでしたが。苦笑)。危険や敵の存在を事前に察知できれば、今度はそれを逆さにも取れるんです。 意外と侮れないんですよ。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ パーティー(一行)物としては、ちゃんとした完成度を見せてくれた今回。 後は悟空の啖呵内容と、主題と、彼らの言動が上手くかみ合えば(←ここ重要)、言う事は無い回でした。 スタッフ様、これからも頑張ってください。
2006/01/18
人々は『人に出来ぬ能力で、大きな事を成す者』に憧れる。 だが本当は、『誰にでもできることで、不可能を可能とする』のを夢見ているのではないだろうか。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 今回は“1.展開を逆算する感覚”と、“2.誰にでもできることで虚を突き、ピンチを脱するタカルシス”の二点をまず語ります。 そしてこの二点を踏まえたうえで、『今、このドラマの存在に対し、本当に求められている事』を語りたいと思います。 正直なところ、『フジテレビのファンタジー&特撮』という時点で、私は相当の覚悟を決めていました。そして第一話の完成度はまさに“想定通り”。 だから第二話も「…初回と変わらないだろうなぁ…(頭痛)」と思っていました。 すると今回、前回における指摘(“戦闘が工夫無し”、“妖術が生き生きと描かれていない”など)の改善に加え、ある二点において完成度が上がっていたんです。 その二点とは『西遊記』のような“また旅物”や、“RPG的展開の物語”において重要となるものでした。 そしてこれから述べる“二点”にスタッフが自覚的になり(←ここ、最重要)、その感性を大切にするならば。 このドラマは“化ける”と確信しました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 今回は「後ろ!(八戒)」に辿りつく為に、すべての状況を逆算して物語を組み立てているのがよく分かりました。 …『全ての複線や手段・台詞などを一旦、ばらばらにしてから並べ替える』過程がリアルに想像できるのは、やっぱりTRPG好きだからかもしれませんね。この作業はTRPGでゲームマスターをやった人なら全員覚えがあるはずです。 こう行った物語(やゲームのシナリオ)を作る場合、見せ場や脇役・小道具を生かすために、逆算を行ないます。そしてその感覚が優れているほど、視聴者(やプレイヤー)を引き込む物語を産み出す事が出来ます。 第一回ではこの『逆算』がまったく見られませんでしたからね(雑魚戦三回とか、ボス戦がしょぼい、など)。そういったことが全く出来ない脚本&スタッフなのか、と実は勝手に思い込んでいました。 でもちゃんと『間欠泉封じ』や『秀でた嗅覚』を生かす為に、きちんとボス妖怪の能力や策謀方法にまで結びつけた点はすごく評価します。 『石化』と『温泉』という二つの主軸を絡ませながら、大きな破綻無く、テンポ良くちゃんと畳み掛けたのはえらい。 やればできるんじゃないですか。 この感覚さえ磨いていけば、間違いなく物語は洗練されていきます。…『逆もまた真なり』ですが(戦々恐々)。 今回で見た希望の光です。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ そしてもう一つの光は、“三蔵を喰おうとする相手に、湯船を汚して嫌がらせをする悟空”でした。 …これ、『子供には下ネタ受けるから』とかいう安易な理由で作ったシーンだったらぶっ飛ばしますけどね(笑。ただし目は笑っていない)。 でもおそらくそうじゃない。 このジャンルの物語は、昔話よりもコンピュータRPGで親しんだ人が多いんじゃないでしょうか。私も『ドラゴンクエスト』から足を突っ込んだ人間です(をひっ)。 そういったコンピュータRPGでは、戦闘動作などは細かく指定できますが、決められたこと以外はまったく反映できません。 でも現実は『決められたことだけが正解じゃない』。 力ずくで相手を止めるよりも、知恵を絞って相手の意図を妨害する方が、はるかに効果的です。 他にも『人質を安全域へ誘導』、『明かりを消す』など、色んな行動がドラマの中では出来ます。 そして“相手の意図を読んで妨害する”頭脳プレーは、力の差をひっくり返すことさえでき、劇的な展開をもたらすことさえ出来るんです。 そしてそれが『誰にでもできる』ことであるほど、視聴者は登場人物に親しみを持ちます。それが有効であるほど、視聴者はカタルシスを感じます。 『RPG好き、ファンタジー好き』の層はもちろん、それ以外の視聴者層を取り込むには、『誰にでもできることで、英雄になる』シーンが必要なのだと思います。(例えば『クレヨンしんちゃん』が大人にも受ける理由のひとつのは、“5歳児が誰にでも出来ることで、劇的な活躍をする”ことだと思います)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『西遊記』は“また旅物”といわれるジャンルの一つです。“また旅物…元は『博徒が全国を流れながら事件に巻き込まれていく形式』を指す。 そこから発展し、時代劇などに組み込まれる事となった(例:『三匹が切る!』や『水戸黄門』、『木枯らし紋次郎』)” つまりこの形式は、江戸時代から確立され、長い年月を経ていくつもの黄金パターンを産み出し、洗練させていったのです。 そしてこれは今や、時代劇だけのものではありません。 数多くのアニメやゲーム、児童文学やライトノベルに取り入れられ、更に昇華されているのです。 今やほとんどの人たちが、この“また旅物”といわれたジャンルに対して目を肥やしています。 物語の作り手(TRPGゲーマーなど)でなくても、頭の中に展開の雛形(テンプレート)が蓄積しているんです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『これまでの月9から脱却したい』という意気込みは素晴らしいと思います。 二度目の“また旅物”(実は2002年の『ホーム&アウェイ』も“また旅物”です)に足を踏み出し、更に“ハイ・ファンタジー(異世界物)”“妖術戦闘”という難易度を上げた勇気には感服します。 だけど足を踏み出してしまった以上、今度は異なる責任が関係者全員に付きまといます。 それは『特撮』をやれ、という意味では無く。 『教育テレビ』の出張枠を作れ、という訳じゃない。 ましてや旧作の『西遊記』の復刻作業なんて、問題外。「フジテレビだから。本業役者を使う月9という枠だからできること」 その意味を深く問い直して欲しいのです。 もしそれが『間違った方向に制作費を掛けること』、『キャストの“引き出し”を無視した当て書き』と認識しているのならば。悪い事は言いません。『二度と全ての枠で』ファンタジーに手を出さないでください。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ CG使用のセンスは特撮映画に勝てるはずが無く。 キャラクターの作りこみでは、放送時間の長いアニメに勝てるはずが無く。 世界背景の掘り下げは、説明を書き込めるライトノベルに勝てるはずが無く。 道徳的な教訓は、NHKの人形劇に勝てるはずが無く。 戦闘のカタルシスは、格闘ゲームに勝てるはずが無いんです。 でもそれは、一つ視線をずらせば武器になります。 コンピュータ・ゲーム(MMORPG含む)では、敵の鍋に調味料を零したりするような動作は取れません。 小説の100の描写よりも、小道具一つや役者の表情が全てを語る事があります。 アニメやCGよりも、生の質感がキャラクターに息を吹き込むことがあります。 そして、まだ見つからないけれど、本当の意味の『フジだから出来る、月9の枠だから出来るファンタジーの強み』が絶対にあります。 まずは全てのジャンルに共通する、『最低限の完成度』に達してください。 そして、『自分達の本当の強み』を見つける為に、死ぬ気で題材とぶつかった時に、変化が訪れるでしょう。 MMORPGやネットサーフィン、ケーブルTVに分散した視聴者さえ取り込んでしまう、大きな変化が──。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『西遊記』がこれから化ける可能性が0なら、私はここまで長々と語ったりはしません。 しかし。 脚本家さんの努力が、第二回に少しだけ垣間見えた事。 香取君の、抑えたり悪役の時の表情の素晴らしさ。 内村さんの渋さや、殺陣の冴え。 伊藤さんの『キャラに命を与える演技』。 深津さんの体当たりの演技。 これらがある限り、私は『西遊記』に可能性を見ます。そして応援し続けます。 香取君がこのような『ファンタジー』に関わったことを、私は何よりも喜びました。 『ファンタジー』や『活劇』が、本当に好きだからです。 だからこそ今、スタッフには頑張って欲しい。そして定着させるだけの完成度までたどり着いて欲しい。 テレビ業界に与える起爆剤になるためにも、完成度をもっと上げてくれる事を願います。
2006/01/18
視線により、他者を呪う力。 人はそれを邪視という。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ それでは第二話の感想に参ります。 正直、第一話よりも第二話のほうが格段に物語の完成度が上がり、安堵しています(…ファンタジーとしての私的合格点には、残念ながらまだ届かないですけどね)。 本筋に対するツッコミや感想は後に譲るとして。 今回は『邪視』と『石化能力』、『金斗雲の登場の理由』について語りたいと思います。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「妖泉大王の正体、バジリスクですか!?」 彼の妖力が発覚した途端、私は思わずそう突っ込みました。 『魔法戦隊マジレンジャー』にも8ヶ月ぐらい前に出てきた“バジリスク”。“雄鶏が産んだ卵をトカゲが温める事で生まれ、視線によって近づくものを石化する”と言われる西洋の化け物です(鳥の姿をした“コカトリス”と混同されることがありますが、これは嘴で触れる事で石化します)。 彼はひょっとして西洋渡りなのかもしれませんね(笑)。 ちなみに“バジリスク”の倒し方は“視線を鏡で跳ね返す”という、非常に難易度の高い代物です。 “視線に魔力がある”、もしくは“呪いの瞳”という考え方は意外と広くにあるようです。私自身はあまり詳しくはありませんが、一般的には“呪い殺す”のが多いのかな。 恐らく“『人に見つめられてたじろいだり、吸い込まれたりする』感覚が誇張されて、いつしか民間伝承の域に達したんだろう”と勝手に推測しています。 他に“吸血鬼の魅了の瞳”などは有名ですね。 他にも“額の三つ目の瞳”などの神話なども相俟って、現在ではライトノベルなどでは沢山の“視線の魔力”が創作されています。 『ゲヘナ』というテーブルトークRPGに至っては、“邪視”の様々な能力を体系化し、主人公が使えるようにまでしています。 このように“邪視”と言っても、与える効果は様々です。 “幻惑”、“魅了”、“生気奪取”、“憑依”、“金縛り”等々。 ですから、同じ“邪視使い”の妖怪でも、その与える効果によって個性を出すことが可能なんです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 石化について。 こちらは逆に、その効果を与える手段によっても個性化されています。 前述のバジリスクやコカトリス、ギリシャ神話のゴーゴン三姉妹(末娘はメドゥーサ)は有名ですね。 探せば多分、アジアにも石化モンスターがいるんじゃないでしょうか。 ちなみに石化を解く手段、というのはあまり聞いたことが無いです。ゲームなどでは便宜上、原因となったモンスターを倒したり、特殊な魔法をかけることで解けることが多いです。 ただ石化を防ぐ手段は、伝説の中にもちゃんと伝わっています。前述のコカトリスなら、その唯一の餌である“ヘンルーダ”という薬草を食べておくと良いことになっています。 ドラマの中に出てきた“石化を解く粉”も、実はヘンルーダを煎じて乾かしたものなのかもしれませんね(笑)。 また、“石化を解く粉”の正体として考えられるのが、巫蠱(仙薬を調じる術)による薬です。実は妖泉大王自身が巫蠱使いなのかもしれませんね。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ このように、妖怪が振るえる能力が一つだけだったとしても、“手段”と“効果”の組み合わせによって様々な個性が生まれるのです。これはオリジナルの妖怪を想像する上で非常に大切なポイントです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 話は変わって。 今回で『金斗雲』の扱いが分かった気がします。 高速移動用の乗り物という点は、はっきり無視していますよね。八戒や悟浄達の移動速度と変わらない点からも分かります。 しかし何で彼らの方が早いんでしょうか(苦笑)? 八戒が巨大獣化して突進したり、悟浄が風水術で龍穴(時空の裂け目のようなもの)を通ってるのかもしれませんね(をひをひ)。 これはあくまで『悟空が私的なわだかまりを昇華する』儀式みたいなものなんです。 第一話なら『破門された寂しさや意地』を。 第二話なら『猪八戒への苛立たしさと、彼を取り巻く現実のやるせなさ』を。 それらをまとめて地上に振り払うために、無茶苦茶に飛んでいるんですね。 そして、そうして昇華した想いを、純粋に敵に対する怒りとしてぶつけていっているんです。 今回でようやく、このシーンの意味が分かった気がします。
2006/01/18
なんとか上げました『西遊記』第一話感想の七部作(力尽きる)。「鉄は熱いうちに打て(感動は早いうちに文におこせ)」との言葉に従い、第二話放送前になんとか書き上げることに。 自分の中のファンタジー論だの、なけなしのゲーム知識だのをフル動員して、できうる限りのツッコミを入れさせていただきましたよ。 とはいえ、七部作になったことに関しては私が一番驚いています。過去の自分のドラマ感想をぶっ千切って、文章量では記録作っちゃいましたから。 …ドラマにツッコミどころ多すぎるのか、自分の中にネタがありすぎるのか。判断に迷うところです。 途中で『も、もうだめ…。間に合わない…。眠い…』と投げ出したくなることも確かにありました。 でもここで書かないで一番悔やむのは自分ですから(苦笑)。オーバーヒートを起こす思考回路を宥めつつ、なんとかキーボードを打ちつづけました。 そんな自分に、『封印シーン』での香取君の演技、ウッチャンの殺陣がエネルギーをくれました。 書き上げて、改めて一言叫ばせてください。「ファンタジーを演じている香取君が一番好きだーっ!」 悟空の『妖怪独特の心の不器用さ』と孤独を通して、香取君の魅力をもっと感じたいです。 ただ最後に。 次の話では、ツッコミは2部程度で容赦して欲しいです。私の体が持ちません。 …でも、済まないでしょうね…(遠い目)。 さあ、第二話が始まる前に少しは休憩しよう…(バタン、きゅうぅぅ)。
2006/01/16
「だったら、“ナマカ"なんて言うな…」──分からない、人の心など。 岩の欠片が、人肌の温もりを忘れさせない。 冷たき獣妖に、もう戻る事は出来ない。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ さていよいよ、第壱話の感想のラスト、本筋の感想です。 …ああ、ここにたどり着くまで長かった…(遠い目)。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 今回、『鴎の行くままに ~とあるTRPG者の呟き~』の海鴎@DDさんと少しお話しまして。そのコメントでの指摘にすごく頷いちゃいました。(該当記事はこちら)『人の心の弱いところしか見ていない状態では、「人の心は硬い石になる」という発言にはたどり着けない』という指摘でした。 確かにその通りなんですよね。 ジャンルや対象年齢を問わず、ドラマで実は一番大切な『感情リアル』。主題に直結する部分においてそれが弱いという事は、かなり問題があります。 勿論、しっかり作っていると思う部分もあり、そこは私も評価しています。“初めて出会った妖怪を諭し、『仲間』として信頼してくれたこと”“裏切られてもなお、石猿の心に残る想い”“相手を想い、結び付けた鈴”、“人の温もりを宿す岩” …など、色んなギミックを詰め込んだこと。その部分での役者の演技もすごく良かったです。 ただ、問題は“仁丹の描き方”ですね。 私もこれに関してはすごく違和感がありました。中でもそれが一番強烈だったのが、“一緒に檻に入れられ、つと視線をそらすシーン”でした。「いや、違うから。 普通は“泣き崩れる”なり、“逆切れする”なり、“唇を血が出るまで噛み締める”なり、“自分もまた裏切られた事に感情を爆発させる”べきだから」 思わずブラウン管に向けて突っ込み、そして「…スタッフ、ほんとにアニメや特撮やライトノベルを読んでないね。こう言った状況に対する引き出しが無いな…」と妙にしみじみしちゃいました(遠い目)。 そこまで言われれば、『三蔵のかつての師@角野卓造が牛魔王と刺し違えでもすれば…』という意見にも、深く納得です。 『刺し違えろ』とは私は言えないですけど(苦笑)。死ぬ気で時間を稼がせ、台詞の一つでも言わせれば雰囲気は変わったと思います。 例えば、「私は信じるものを間違えた。 だが、そなたはまだ遅くないのだ。 なぜなら、今もそなたは、心の奥底で弟子を信じておる」「私はもう裏切るわけにいかぬ。信じるものを間違えるわけにいかぬ」「馬鹿め、もう遅いわっ!」 …って感じですね。 『エロスとタナトスは仲良しだ』と言われます。相対する二つの感情を上手く反転させれば、それだけでも物語の完成度が上がったのに、と惜しまれます。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『封印解除』、『焔の雨の下の孤独』、『変化』のシーンの三つは、台詞と演技が共に突き抜けているのを感じました。 …香取君、“正常ではない心”“尋常で無い状況”での表現が突き抜けてますよね。彼の本領を見た気がします。『それが寂しい、って言うんだよ』 こう言った台詞が出てくるから、ファンタジーって大好きです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ また、悟空が出ていないシーンでは「十倍力を出せばいいんでしょ!(八戒)」「十倍だ、十倍。うん(悟浄)」の二つの台詞もすっごく好きです。師匠に対する誠意を感じます。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ しかし、ゴールデンタイムでの下ネタ連呼はちょっと引きました(苦笑)。 下ネタが比較的多い『クレヨンしんちゃん』や、未就学児用アニメである『怪傑ゾロリ』(共にテレビ朝日系)でも、ここまで無意味にネタは引っ張って無いですよ(苦笑)。 一度や二度なら、笑って済ませられますけどね…(笑)。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 凛凛が牛魔王の館から色んなものを盗んできたシーンについて。 これまでの公式側の発表を合わせて考えて、「…映画『ルパン三世 カリオストロの城』のラスト、“偽札原板を持って走り逃げる峰不二子”をやりたかったんだな」とすぐに思い至りました(苦笑)。 本来なら牛魔王の館にあった財宝の取り扱いは『邑人に分配し、復旧費用に』『国に納めて、その分だけ税の軽減を願い出る』のいずれかが正しいんでしょうね。 でも。 「悪人に人権は無いっ!」と言い切り、盗賊団を壊滅させて金を稼ぐ某女魔導師のファンの自分としては(『スレイヤーズ』シリーズ)。「悪人の宝ぐらい、少しばかり盗んでも構わないかな~」と感じてしまうわけです(をひっ)。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 次回は猪八戒が頑張る話のようです。 彼のタイプは『本当に大事なものの為に、火事場の馬鹿力を出す』ことで、その魅力の真価を出します。 脚本と演出と、伊藤君の手腕に期待しております!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 余談。「天国にいきてぇか、地獄にいきてぇか!?」 中国ではあまり『天国』の話は聞かず、ほとんどの人が「自分は地獄に行く」と思われているそうです(笑)。 これは仏教伝来前の中国思想である、『あの世は陰の世界』という考えが大きく関係しています。つまり、地獄のエピソードやイメージの方が、ずっと浸透しているんです。(詳しくは『中国妖怪伝-怪しきものたちの系譜』のP164-194をご参考ください)
2006/01/13
陰陽・五遁を歪め、己が意思に従わせる術。 それが仙術であり、妖術である。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 今度は妖術・仙術、宝具の考察に行きますね。 さあ、これさえ乗り越えれば、次回は本筋へ考察。頑張れ、自分。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ まずは悟空の変化術から。 原著では正式に仙術を学んでいるため、彼は数多の術を使いこなす事が出来ます。今回は変化です。 この変化術、小さくなったり、獣に化けてその能力を借りるイメージが強い人が多いかもしれません。 しかし、実際にその真価を見せるのは、ドラマで使われたように『人を欺く』時だと思います。これは熟練した使い手にかかると、幻術ほどではありませんが、かなりの威力を発揮します。 原著の魅力の一つも、悟空がその悪知恵を持って巧みに変化を使いこなすことです。 ただこの変化術は便利すぎるため、現代の作品では制限を掛けられることが多いんです(数多くのヒロイン変身物アニメが、制限時間や使用回数を設けるのはそのため)。 SMAPファンの方なら、『ハウルの動く城』で出てきた、鳥への変化(化けすぎると戻れなくなる)を連想されるでしょうか。 『西遊記』が書かれた頃は、そんな制限を設けることはしませんでした。むしろバンバン仙術を飛び交わした方が派手で面白いと考えられたのでしょう。 今回のドラマでも使用制限は無さそうです。その分、脚本スタッフに求められるバランス感覚は重要と思われます。 しかし、牛魔王姿で顔だけ元に戻すシーンも、やっぱり好きですね。実際には、あれだけ打ち合わせに時間が掛かったら、周囲に怪しまれるでしょうけれど(笑)。 でも悟空の表情がすごく優しいのです。…“封印時のケダモノの表情”とのギャップに、海のように深い魅力を感じました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 金錮児について。 原著では三つ一セットの冠(つまり悟空のように調伏する敵妖怪が他に二体でてきた)です。このエピソードは、今回は出てくるのでしょうか? 出てきた時の沙悟浄や猪八戒の反応にはちょっと…でした(苦笑)。でもこれがないと悟空じゃないですよね。 これからの話では“悟空の暴走と三蔵の抑制”で、上手くバランスを取ってくれるといいですね。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 如意棒について。 針の小ささから原寸まで大きくなるシーン、無かったですよね? まずはそれを描写しないと。 『西遊記』に始めて触れる視聴者には、凛凛の泥棒に気づくシーンの意味が分からなくなります。 また「如意棒が無いから、嘘を付いて逃げるんだろ」という下りについて。 『悟空の発言の真偽』は、物語の“信じる”という主題につながります。だから『如意棒が無いと不利』という部分は、もう少し強調しても良かったのでは。 登場人物の台詞の中だけなんですよね、不利というのは。 香取君の徒手空拳での殺陣が、如意棒があるときと同じぐらい(あるいはそれ以上に)強く見えてしまったんです。これでは説得力が0ですよ(苦笑)。 ちょっと話は変わるのですが。 そういえば、凛凛は針サイズの如意棒を盗んだんですよね? それでいながら、悟空が見つけたときには原寸に戻っていました。 ということは“如意棒を悟空が持っていること”、そして使い方を知っていることになります。「ひょっとしたら、本当は顔見知り(悟空が忘れているだけ)?」「何者かから、悟空達を調べるように仰せつかったスパイ?」 色々想像が出来ますね。 後者だったら、黒幕は『実は生きていた幻翼大王』かもしれません(←単なる願望と妄想です)。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 金斗雲について。「『エウレカセブン』(TBS系アニメ)のリフだっ!」とアニメ好きの人々から突っ込まれること数多のこの金斗雲。 かくいう私も突っ込んだ一人(←やっぱり現役アニメオタクが…)。『The Sneaker』(角川書店)という雑誌に載っていたノベライズで、リフの飛行原理を覚えたばかりなんですよ(苦笑)。 こう言った改変は私的には全然OK。スタッフの『オリジナリティを!』という努力を感じます。 『スケートボーイズ』時代の香取君も何故か連想させて、思わず微笑ましくもなりましたが(おいおい)。 ただあえて突っ込むなら、金斗雲そのものが問題ではありません。『悟空が生まれ育った洞窟と、火の国との距離関係』『金斗雲の飛行速度』『悟浄と八戒だけの時の移動速度』『三蔵が捕まってからの時間経過』 問題は上記四つの関係。細かく考えるとややっこしくなります。 …これは主題にあまり関係ないし、原著の段階からこうなっているから、深く突っ込んじゃいけないんですけどね(苦笑)。 もし時間経過に厳密に物語を作るなら、“沙悟浄の仙術でホログラフ付き遠隔会話をする”のもありだったかもしれません。 …ただ、不用意に遠距離連絡手段を出すと、後々の物語の幅を狭めます。やっぱり、今回は二人が訪ねたのが正解だったかな。(携帯電話の普及により、ドラマにおける登場人物のすれ違いシーンが激減しました。これはドラマ制作陣にも、記憶に新しいと思われます)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 遠見の術について。 今回、ドラマの脚本に二番目に感動したのが『沙悟浄が仙術を使う』ことでした(一番は『封印解除』シーン)。 原著では確かに『猪八戒も沙悟浄も術を使える』とありますが、沙悟浄の術行使シーンは無かったはず(…少なくとも、私の記憶には残っていない)。 そんな彼がこのドラマではしっかり活躍しているんです。 パーティ物(数名でグループを組み、冒険するお話の事)では、性格的なバランスも重要。でもそれ以上に能力・職能的な役割分担が必要なんです。 いかんせん原著の『西遊記』では“悟空の万能ぶり”が目立っていますが、ドラマではきちんと他のメンバーにも能力を割り振ってくれそうです。 …脚本スタッフの皆様、全力で頑張ってください。 沙悟浄が使ったのは、『遠見の術』になります。 あえて分類するなら、“風水”や“卜占”の術系統になるのでしょうか。“世界の根本原理を読み取り、世界の行く末・構造を読み取る”術です。 風水の考えは渡来後に陰陽道に組み入れられましたし、今も『風水学』として一般に知られていますよね。 これが伝承の世界になると、更に“世界の根本原理に干渉し、現象を操る”次元にまで達します。映像を呼び出し、歪曲して映し出すのもこの術の範囲内でしょうね。 これが沙悟浄自身の仙術なのか、水晶に『遠見の術』が込められているのか、ちょっと判断はできません。でも前者なら、沙悟浄ってすごい術者かもしれません。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ そして『封印』。 これは仙術ではなく、仏の法力によるものですね。 物語の肝となるシーンであり、一話の主題にも深く関わるシーンなので、脚本・演出・演技の全てに本気を感じます。 ドラマの演出から感じたのは、“悟空の心のあり方そのものが、岩の強度や冷たさに反映する。 ゆえに三蔵との会話で変化した心により、岩が熱くなり、緩んだ”というイメージでした。 だからこそ、悟空が岩の欠片を持って熱さを感じたのかな。 ひょっとしたらこの“岩の欠片”、これからも悟空の心の象徴として登場するかもしれません。もしそんな演出をしてくれたなら、脚本家はすごいと思います。 …ここまで封印のシーンがいいと、逆に“仁丹の苦悩”関連のシーンの描きこみの浅さが目立ちます(涙)。 やれば出来るんですから、頑張ってください、スタッフの皆様。 『封印』のシーンでは、香取君の演技がすっごく良かったです。 粗暴にして硬く冷たいケダモノの表情から、それが解けて柔らかくなっていく変化は見事。 香取君は『赤ずきんチャチャ』のリーヤ時代から、ファンタジー的な作品にも関わってきました。それにアニメや漫画も大好きなので、ファンタジー的な演技の引き出しがちゃんとあるんですね。 ハイテンションじゃないときの悟空の表情は、どれも管理人の魂を奪っていきました。こんな表情を立て続けに見られるから、ファンタジーやSF絡みのお芝居は大好きなんです(昇天状態)。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ファンタジーで必要なのは、主題に関わる細部へのリアリティ強化。 それにはこの『架空世界』の人々の感情のリアリティ、そして放り込まれる状況へのリアリティを強化しなければいけません。 それには、これらの仙術の描きこみも必要だと思うのです。 あえて繰り返します。 死ぬ気で頑張ってください、スタッフの皆様!
2006/01/12
遥か昔、世界は混沌より生じた。 それ以来、世界は陰陽と五遁の法則で成り立っているのだ。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ それでは牛魔王との対戦へのツッコミに行きましょう。 まず最初に、ボス戦に行くまでに雑魚と三回も戦うのはどうかと思いました。 普通の特撮物のように派手な仙術が飛び交ったり、そういった盛り上げ方があるのならばまだいいんです。ただ普通の殺陣ばかりだときつい。 今回は『幻翼大王』の分もあり、かなりきつかったです。…次の回以降に回すべきだったと思われます。 『捕まっては助けに行き、助けに行っては捕まって…』の繰り返し展開は、『透明人間』(NTV系)へのトリビュートのように思われました。(『透明人間』…孫悟空役の香取君と、三蔵役の深津さんが主演コンビの特撮ドラマ。 飲むと頭痛を引き起こす“透明人間化の薬”。それを使うカメラマン“服部半蔵”と、彼を顎で使う女性記者のコンビが難事件を解決していく話。 後半では神の名を持つ組織と戦い、『捕まっては脱走して…』を思いっきり繰り返した) その捕まる度に小競り合いが起こるのが、問題ですね(工夫次第では戦闘回数を減らせたはず)。 結局、その雑魚戦闘を重要視した挙句に、牛魔王との特撮戦闘が削られたのは問題です。 牛魔王との戦いを演出し、その強さを強調することは『信じるものを裏切る仁丹(三蔵の師匠)の苦しみ』を描くことに通じます。 そしてこの『苦しみ』との葛藤が、『悟空の啖呵』、強いてはこの話での主題に通じるわけです。 もうちょっとこの辺りに敏感になって、バランスを取って欲しかったです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 仙術や妖術の描写にリアリティがあれば、『生まれながらに家族がいない』や『封印』といったファンタジー的なギミックに説得力がでます。 そして『封印』などに説得力が出れば、更に『悟空の啖呵』や『三蔵との絆』に説得力がでる。 つまりドラマの主題にも繋がるわけです。 だから妖術戦には、これからもできるだけ力を入れて欲しいんです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 牛魔王が映像的に単なる『発火能力者(パイロキネシスト)』的な描写になってしまったのは残念です。 『発火能力』と『五遁火行術』は、天と地の差があると私は主張します。 三蔵をさらった時に、爪ではなく炎を灯すシーンはすごく良い感じでした。 しかし、『戦闘中に使ったのはボール大の火球一個』はしょぼすぎです(涙)。 物語の整合性を考えても、ここではCGで『炎の飛沫』を悟空に浴びせるのが一番だったと思います。“物語の中盤で苦しんだ『炎の雨』よりも激しい飛沫を、悟空が高速回転させる棒で弾き飛ばす。 そして隙を狙って一気に跳躍と接敵、無力化”が良かったと思うんです。 こうすれば中盤で苦しんだ分、敵を倒す時のカタルシスを感じる事が出来たはずです。また、“炎の雨を降らしていたのが牛魔王”という事実をより分かりやすく視聴者に伝える事もできたのでは。 ちなみに炎の攻撃と一口に言っても、その内容には様々なバリエーションがあります。『武器の刃に炎を宿らせる』『炎で自分を囲み、盾とする』『擬似生命を持つ炎をけし掛ける』『火の粉を相手の体内に飛び込ませ、内側から焼く』…etc. これらの内のいくつかを取り入れることで、画面を派手にし、より視聴者を引き込ませられたはず。それが惜しかったですね。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 牛魔王の逮捕そのものについては、そんなに違和感がありませんでした。 実際、『西遊記』以前の伝承では『牛魔王は封印されていた』というものもあります。 他の妖怪の伝承では、『天界から堕ちた元神』を天界へ連行するシーンも結構あります。 だから牛魔王が天界に突き出される展開もありだと思いました。 ただ突き出されるときに普通のロープ、という点には突っ込みをいれましたよ(苦笑)。 普通の縄で拘束できるような妖怪なら、暴れ出してもそんなに怖くないですし、すぐに焼き切りそうです。(追記:『中国妖怪伝-怪しきものたちの系譜』P76には、“牛魔王が元々、大上老君(ドラマでは天界の使いの老子)の元で飼っていた牛だった”という説も載っています。 もしそうなら、元々はあの老子の不始末? 笑) せめて黒光りする鎖に、術封じのお札をべたべた貼った物で拘束すべきだったと思われます。 むしろ『妖怪への殺生禁止』の方が違和感がありました。 原著の三蔵は『人を害するのは止めるが、妖怪を殺すのは止めない』んですよ。書かれた当時、妖怪に全く人権など無かったようですね(この辺りは前述の本のP91に詳しい)。 今回の『殺生はいけません!』は、完全に「放送へのクレーム対策」と「子供も見て大丈夫と強調する」ためですね(苦笑)。
2006/01/12
──鳥妖、純白の翼を振るい、舞い乱れる羽毛で石猿を惑わさん。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ さて、今度は幻翼大王登場部分についての考察、行きますね。 出演者に対する私的感想、演出としての難点の指摘、『こうやって演出して欲しかった』という妄想を中心に描いていこうと思います。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 開始二分にして。「脚本家とこれを了承したスタッフと役者、全員“特撮”を理解してない?」と思わず目が点になりました。 こう言ったファンタジーでは、“作者(この場合は番組スタッフ)が、何にも考えてないんじゃないか?”と『受け手(この場合は視聴者)』に思われてはダメです。その時点で『受け手』の大多数は引きます。 私が感じた、『ここがまずいだろ、さすがに』と思ったポイントは6つ。★1つ目に。 幻覚系や傀儡系の能力を持つボスが、投げやりにしゃべらないでください。口語を使わないでください。 人をたぶらかし、幻を見せる妖怪なんですから、人の希望を玩具にするような猫なで声と、着飾ったような古風なしゃべりで雰囲気を出してくださいよ。 これでは、肉食系動物出身の妖怪や粗暴な戦士系の邪仙のしゃべり方です。 木村君の“月9でのいつもの演技”を要求するなら、最初からそういう衣装と設定を用意してください。★2つ目に。 木村君、やろうと思えば“月9でのいつもの演技”を封印して、幻術使いの演技ができます。 『鳥に変化する幻術・傀儡術使い』のキャラで、それを証明して見せたのはついこの前です(アニメ映画『ハウルの動く城』ハウル役)。そして映画で、魔術の仕草や魅せ方を自分の中に蓄積してくれているはずです(映画での演出は素晴らしかった)。 “幻翼大王”はまさに“ハウル”を下書きにした設定でした。 なのに映画で培った木村君の遺産は、封印されていたんです。…期待していた私は、泣いていいですか?★3つ目に。 色んな方が指摘されていましたが、『純白衣装とノーマルメイクの木村君とは、相性がよくない』ということ。 冠の装飾を減らし、特殊メイクを被せればかなり画面の雰囲気が変わり、引き込まれたんじゃないでしょうか? 多分、特殊メイクをする時間が無かったんでしょうね(ただ今、木村君は映画撮影中。スケジュールが厳しい)。 以前に見た特殊メイクで印象に残っているのは、『劇場版・仮面ライダー555 パラダイス・ロスト』に出てくる、『顔半分を白く細い羽に覆われた女性』。 あれは女性の役柄も相俟って、“異様だけど、美し”かったです。木村君がやったら、鳥肌立つくらいにはまったと思われます(…観たかったです。涙)。 …ただ確かに、その特殊メイクもすっごく時間が掛かってました(DVD収録のメイキング映像より)。(余談ながら、『パラダイス・ロスト』の主人公“乾巧”のしゃべり方と仕草は『幻翼大王』そっくり。そしてそんな彼の正体は『狼の獣人』。 …やっぱり不敵な態度は、『白い鳥』じゃなくって『一匹狼』にこそ似合うんですよ…)★4つ目に。『鳥なのに。傀儡使いなのに。なんで黒服を呼ぶんですか(涙)?』 これの詳細は『感想その三』で力説させていただいています。 でも村人に一行を襲わせる外道っぷりとか、美しい姑獲鳥の群れを使役する王様っぷりとか、そういった演出が欲しかったなぁ。 そうすれば、後でぶっ飛ばす時のカタルシスに繋がったはずです。★5つ目に。 幻術って、戦闘でもすごく役に立ちます。 人をたぶらかすほどの、最強の幻術使いなら、戦闘で何故使わないんでしょうか? ちゃんと悪事と戦闘スタイルを直結させてこそ、物語の一貫性が出せ、視聴者を引き込み、悟空の口上に説得力を生み出すと思われます。 あれだけ羽毛が舞っているのに、幻術による『羽毛隠れ』をやらないのは惜しいです。 『羽毛隠れ』のパターンとしても、『視界を塞ぐ』『視界をぶれさせる』『幻を映す(分身や、味方を敵に見せるのもこの中に入る)』『姿を消す』という四種類の効果がすぐに考えられます。 また熟練したゲーマーの方とか、ファンタジーをたくさん読んでいる人なら、他にも多くの“幻による攻撃補助の方法”を思いつかれるでしょう。幻術使いが単なる肉弾戦馬鹿では困るんです(涙)。★6つ目に。 幻術&傀儡術使いを、“視聴者の掴み”で使い捨てないでください。『自分を危険に晒さず、他人を動かし、自白させ、戦闘で自滅させることができる』 それこそが幻術使いの恐ろしさであり、TRPGゲーマーの皆さんを魅了してきた秘密なのです。 彼らが牙を剥けば、一行をどん底まで陥れることは容易であり、深いトラウマを引き出してそれをピンポイント攻撃することも可能なのです。 どれだけ物語的にも、演出的にも、そして複線を張るのにも重宝するか、知っていますか? またこの事件は『盗まれた街』(ジャック・フィニィ原作)というSF小説を古典にした、“気が付いたら村人全員の様子が変だった”という黄金パターンを踏襲しています。これも使い潰すのはもったいないですよ。 “変な村に迷い込んでおろおろする一行”&“子供を見つけて保護する”シーンが見たかった(←本音)。 ただし『6つ目』については、まだ希望があります。 禁錮児の有無から考えて、この『幻翼大王事件』は牛魔王の事件よりも前に発生した、と考えるのが通常でしょう。回想以外では触れられないと思われます。 しかし、『月刊テレビジョン 2月号』(1月のテレビ欄が載っている方)のインタビュー記事の中に、「都合上、一話と七話は同時に撮っている」という一文があるんです。 万が一の確率ですが、第七話で「追い詰められて自害したように見えたが、実はそれも幻。 ひっそりと復讐の機会を狙い、一行を調べつくしてから罠に掛ける」という、やはり黄金パターンが来るかもしれません。 もしやってくれたら、泣いて喜びます(トドメをさすシーンが無かったから、可能性は0で無いですよね)。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ここまで突っ込みを入れてきましたが、それらを差っ引いても、このシーンは好きです。 『幻翼大王VS.三妖怪』の対戦が始まった途端、完全に魂を持っていかれちゃいましたから(惚)。 八戒の突撃&へたれぶりも、幻翼大王に負けないだけの沙悟浄の気迫も、どちらにも惚れました。 『サイ構え→ブルース・リーもどきの挑発→刺突剣の二刀流』という動作の組み立てと流れは、木村君の本領発揮。(一本の剣を二本に、という演出は『幻覚使い』らしくて良かった) 鵺のような木村君の叫び声はちょびっと怖かったです(笑)。 でも木村君の剣舞も、香取君の棒術も、二人一組の演舞として完成されていて素晴らしかった。 これが見れただけでも、本当に嬉しい。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・“冒頭にクライマックスもどきを持ってきて、視聴者に「こう言った番組です」と説明する。” これ自身は古典的手法として確立されたものです。(例:ドラマ『フードファイト』の第一話、アニメ『名探偵コナン』の第一話) 今回もちゃんと悟空の口上や決め台詞、三人の動きを紹介し、シーンの役目をちゃんと全うしていました。 でも願わくば、『幻翼大王』の再出演を心より願っております(本音)。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ おまけ1。 私が連想するSMAPの仙人イメージの記述はこちらにあります(香取君のみ、孫悟空ですが)。 この中での『器物・鳥獣への蔑視』は、『封神演技』などに色濃く見られます。当時では当たり前だったようです(原著の『西遊記』でも多少残っていますが、かなり薄まっている)。ここでは逆手に取らせていただいています。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ おまけ2。 “鳥による幻覚&村乗っ取り”で、私は迷わずこのお話を連想しました。 『亡者の村に潜む闇―ソード・ワールドRPGリプレイ集 バブリーズ編〈3〉』収録、第9話『デーモン!デーモン!』。 『バブリーズ編』は数多いTRPGリプレイでも高い人気を誇り、かく言う私も大好きなシリーズです。 その中でも『デーモン!…』に出てくるボスキャラの外道能力と、それを上回る主人公達の策士ぶりは印象に残ります。 いっそ沙悟浄をスイフリー(主人公パーティの一人。ダーティで人間じみた思考を持つエルフ)並みの策士にしちゃうと、キャラが引き立つ気がしてきましたよ(笑)。 水野良(スイフリーのプレイヤー)先生、ドラマ制作陣に参加してくださいませんでしょうか(半分以上本気)。
2006/01/12
遥かなる世界で。 人のみならず器物も鳥獣も、妖怪となり、仙人となり、神となり、仏となった。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 今回は雑魚敵について感じた事を述べます。 雑魚(トループでも、モブでも、戦闘員でも、お好きに読んでください)の描写は、本来はボスキャラの個性と画面の華やかさを引き立てる為に用いられます。 もちろん話の筋に関わってくるわけでもないんですが、雑魚との戦闘を見せ場にしている以上、気を使って欲しいんです。 牛魔王配下の部下と三回、冒頭を合わせれば四回の雑魚との戦闘をしている以上、イヤでも意識に残るんですから。 二つ、気になった点があります。 まず気になったのは、“同じ組織にいるのでもない妖怪が、何故同じ格好の雑魚を使っているか”です。 これはまさに『特捜戦隊デカレンジャー』という特撮戦隊物が直面した状況です。 この番組では、“個々の犯罪者に傭兵ロボットを売りさばく武器商人を登場させる”事で、“雑魚の容姿が同じである”理由付けをしました。 また『暴れん坊将軍』などの時代劇でも、ちゃんとやられ役の背景に合わせて数種類の衣装を用意してあります。 このように雑魚だけでも、どの番組でも気を使っているんです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 気になったもう一点は、“もう少し雑魚を物語を盛り上げるフレーバーとして活用して欲しい”ということです。 “悟空が己の毛を抜いて分身を作り上げる”仙術は、結構有名ですよね。 この『西遊記』では分身の術が、仙術として体系化しています。 ならば強力な妖怪がその仙術、もしくは左道(正式ではない術のこと)を心得ていても不思議ではありません。 …といいますか、それくらい使える敵でなければ役者不足です(きっぱり)。 他にも、鳥や虫、獣の群れを呼んで使役する仙術も、中華ファンタジーRPGで多用されます。 第一回は二体のボスが鳥獣の妖(あやかし)だったんですよね。 セオリーとしては“己の姿に近い獣や、妖怪未満の存在の召喚”もありじゃないでしょうか。 あるいは“己の羽から、分身や使い魔を作成”するのも定石パターンかと。 またボスの能力にちなんだ雑魚もありますよね。 いや、私は幻翼大王の雑魚敵について、どうしても言いたいことがあります。「なんで傀儡系の能力を持つボスキャラ出しときながら、“肉の壁”を使わないっ!」(『肉の壁』………妖術などで操った人間の群れを差し向けて盾とする、ボスの腐れ外道っぷりを強調する戦術) …幻惑系で最強の妖怪という設定なら、せめてそれくらいの外道で苦しめて欲しかったです…(涙)。 牛魔王は五遁火行の妖術使いなのですから、火にまつわる妖怪が良かったんじゃないでしょうか。 『央華封神』という作品の中では、日照神という雑魚妖怪が出てきましたね。 それぞれの妖怪にあわせて、雑魚敵の衣装を用意したり、CGを作成するのはすごく大きな負担だと思います。 しかしそれこそ、オーストラリアや中国のロケを蹴ってでも金と時間をまわすべき要因だったのでは、と私は思うのです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 物語はまだまだこれから。 スタッフもこれから成長してくれるはず。戦闘シーン、もっと頑張ってください。
2006/01/11
洗練された武術は、観た者に“舞”を想わせ、魅了の力を持つと言う。 さもありなん。 五行拳は五行に、八卦拳は八卦に。 武術とは、古来より魔術・仙術に深く結びついているのだから。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ということで、今度は殺陣における悟空達三人の見所を、やはり徹底的に語らせていただきます。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 悟空が使う武器は如意棒(金箍棒とも呼ばれるようです)。そして、棒術を駆使します。 この棒術、地味なようでいてかなり強力な武術だったりします。 悟空役の香取君は、実はSMAPの中ではかなりの戦闘アクション経験者。 これまでも二丁拳銃(『蘇る金狼』NTV系)、忍刀(『NIN×NIN THE MOVIE 忍者ハットリ君』東映)、刺殺特化の剣術(『新撰組!』NHK)などを披露してきました。 そして、今回の棒術もすっごく様になりますよね。 今回のドラマのかなり前から「香取君には絶対、棒術が似合う!」とこっそり確信していた自分としては、とにかく嬉しい。 彼が動き出した途端、放心状態で見入っちゃいます。 私が棒術の存在を知ったのは、実は『時空のクロス・ロード〈2〉―サマーキャンプは突然に』でした。 この作品の中でも重要なポイントを占めるのが、「棒術では、その両端が武器になる」という特性です。 日本刀に『刃と峰』があり、槍に『刃とこじり』があるように。多くの武器では、使える部分が限られています。 しかし、棒は槍のように翻したりする『余分な動作』が無く、間をおかずに次の攻撃に移れます。 更に対極線上にいる敵にも、続けて攻撃をすることが出来るんです。 また、打撃武器は『衝撃を全て敵にぶつける』ということが出来ます。 切り裂く武器なら振り切った時に、突き刺す武器なら刺しぬいた瞬間に、余った物理的なエネルギーが逃げてしまいます。 しかし、打撃武器ならば貫く事も無く、攻撃主が加えた力を全て敵に吸収させることが出来るんです。 そして香取君は、この二つの『素早い攻撃』を行なうだけの器用さと瞬発力、そして『十分な打撃力』を武器に加えることができる体躯を持っています。 まさに適任だと思われます。 まだ今は棒術の習い始めで、少しぎこちなさも感じられるかな。しかし彼ならば、その棒の振るい方にも成長を見せてくれるはずです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 猪八戒の武器は釘把(ていは)。歯が九本の馬鍬(まくわ)で、元は農具。 中国や日本(特に琉球)には、元が農具であった武器が多いんですよ(西洋ならフレイルなんかもそうです)。農民が反乱を起こすたびに、農具は武器としても使われ、その武術が洗練されてきたんです。 この武器なら、戦闘動作は主に『突き』と『先端部の重さを利用した薙ぎ払い』の二つが主になります。 また、槍などの武器は『突撃』により、その破壊力を増すこともできます。慣性の力を、矛先の一点に集中させる事で、分厚いものでも貫いてしまうのです。(西洋のランスなどは、馬上で使うことで金属鎧さえ貫いてしまう) 八戒はその苗字から分かるように、原著では猪をモチーフにした妖怪。ゆえに突撃は得意のはず。 そんな意味でも武器との相性はばっちりです。 ただ、八戒や悟空の武器を振るうには、あのセットの狭さと雑魚の密度の高さは向いてないと思われます(苦笑)。 武器にはそれぞれ固有の“間合い”があり、その外には届き難い。その逆に、“間合い”の中に入られても威力を減じます。 あの密度ではすぐに“間合い”に入られてしまいそうです。(余談ですが、悟空が“俺の武器が無い!”と騒いでいましたね。これは素手と如意棒における“間合い”の違いが大きいと思われます。 慣れない距離感で戦うのは、かなり恐ろしいと思われます。) 八戒を演じるのは伊藤君。 「ハーネスは始めて」と言っているあたり、こういったアクションは初めてのようです。 でも裏話などを聞くと、伊藤君は球技に恐ろしく強く、元々の運動センスは抜群のようです。 今はまだ役の設定通りに、遮二無二に馬鍬を振り回すのが目立つ猪八戒ですが(それがすごく可愛らしいのだけれど)、撮影中に殺陣が上手くなってくれるはずです。 彼もまた、撮影中の成長が楽しみです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 沙悟浄の武器は、原著では半月刃の杖「降妖杖」。ドラマの中ではサイになっていますね。 サイは元々は中国の仏具から、僧侶の手により武器として発達しました。これは元々“沙悟浄が出家している”という設定にちなんだ感じになってるのかな。 時代劇に出てくる十手(銭形平次が持ってるやつです)と同様に使われた過去もあり、実は護身用武器としての色合いが強いものです。 その分、使いこなすにはセンスが要ります。 これは『敵の攻撃を受け止め、あるいは流しつつ、隙を狙って相手の間合いに入り込む。その後、装甲の継ぎ目や急所を狙い刺す』のが中心になるでしょうね。 それゆえに、この使い手には敵の攻撃を全てかわしながら懐に入り込むだけの敏捷さと胆力を必要とします。 そして、私が今一番期待しているのが『武器折り』の格闘動作。 十手は元々、あの分岐部分で日本刀を受けるんですが、その気になればそのまま捻り折ることも出来ました。 十手と同じように用いられたあの武器なら、武器折りも出来るはず。ぜひとも見たい!(ちなみに、私が武器折りに惚れたきっかけは、『ルナル・サーガ』の主人公です。) そんなサイを巧みに使いこなすのは、現役アクション俳優でもある内村さん(主演された『恋人はスナイパー』シリーズでも、ワイヤーアクション満載です)。 香港でアクションを学んだ経験もあるだけに、その動きは伊達じゃない。サイを使いこなすだけの素養を全てマスターされているんです。 内村さんが冒頭で目まぐるしく動き、そのまま木村君へ突っ込んで一瞬組み合った瞬間。「ウッチャン、あなたってそこまでかっこ良かった(惚)?」 といきなり内村さん熱が勃発しました。 ほんとに素晴らしいの一言です。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 最後に。 三蔵が持つ錫杖。これについて忘れられないツッコミがあります。それは。「錫杖で攻撃、もしくは武器を受けたら速攻折れるぞ」 たまにテレビとかで法師様が錫杖とかをふるってアクションしておりますが、普通の錫杖はそんなに丈夫には出来ておりません(きっぱり)。基本的に飾りなんですよ、あれは。 山伏などが使う杖などは、ちゃんと特別に作ってあるんです。 三蔵が戦闘に出てきたら足手まといになる、その理由の一つとしても上げられますね。 とはいえ、戦闘ができることと『戦闘中に役に立つ』ということはイコールではありません。 人質を誘導する、隙を見て重要な道具を拾い上げるなど、いろんな行動が出来ます。その辺りの工夫が見られるのは高ポイントでした。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 戦闘シーンが多い(仙術戦闘が皆無の)このドラマにおいて、三人の格闘シーンは命。 これからも頑張ってください。
2006/01/11
時を経て。 石猿、封印より解き放たれん。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ SMAPファンとして、TRPGリプレイ読みとして、ファンタジー狂いとして。 辛口とだだ甘の両方を取り混ぜて、とことん語らせていただくことをお断りします。 そして最初に一言だけ言わせていただければ。 当管理人は2006年度版『西遊記』を徹底的に応援しており、脚本家と俳優陣、JAEの皆様を高評価しております。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・“何故、フジテレビは素直に東映(特撮ドラマの最前線を走る製作会社)と共同制作にしなかったのか” 突っ込みはこの一言にまとめてしまえると思います。 これまでフジテレビが製作し、その第一報記事の中に『大人のファンタジー』『時代劇ファンタジー』と称せられた作品は数多くあります。 私も『太閤記──猿と呼ばれた男』や『徳川慶喜──犬と呼ばれた男』、『恋におちたら』等、いろんな作品を見ています。 このフジテレビの作品のうち、まだ辛うじて脚本家さんが持ちこたえた『HOTEL VENUS』や『X'smap──虎とライオンと五人の男』(後者では編集による弛みはあった)はまだいいんです。 年末時代劇と『恋におちたら』の第四話は、“フジは、本気でファンタジー好きを舐めてますか?”という疑問を呼び起こすには十二分でありました(静かな怒り)。 フジテレビが使う『ファンタジー』という言葉の意味は、『現実的で無い』『常世離れした話』なんです。そしてそれを“リアリティの欠損”に対する言い訳に使うんです。 メディアがそうやって言葉を曲解して使い、歪曲されたまま広まる。その現実に私も、一ファンタジー好きとして憤りがあります。 そして今回の『西遊記』でも細部に関して、これまでと同じ傾向があります。 最後の一線でなんとか脚本の坂元さんが持ちこたえているんですが、それでも局側のフォローが一切無さそうなんですよね。 じゃあ、そこまで管理人が繰り返す本来の『ファンタジー』とは?『“現実”と良く似た世界に、別の法則を放り込み、再び再構築した世界。 また、主人公はその特殊な法則に深く関わることで、“現実”では深く隠れた問題と直面し、立ち向かうことを求められる』 簡単に纏めれば、こうなると思います。(より正確な意味は『ファンタジーを読む』河合隼雄著 講談社+α文庫をご参考くださるとよいと思います) つまり『作り話』≠『ファンタジー』であり、ファンタジーにはそれぞれに特有の『法則とリアリティ』が存在することになります。 坂元さんは第一話で『封印』『岩から生まれた存在』という二つの法則を使い、『心』を描こうと頑張ってはいらっしゃる。 …でもね、この辺りのリアリティを補完し、視聴者を惹き付けるためには、『妖怪』や『仙術や妖術』の描写(物語的にも映像的にも)ももっと増やさなきゃいけないんです。でも実際は少なすぎです。 多分、描写の仕方そのものも分からないんだと思いますし、スタッフサイドもその必要性をまだ認識していないんじゃないでしょうか。(ファンタジーの描写についての考証は『新人賞の獲り方おしえます』久美沙織著 徳間文庫のP167-174に詳しいです。 今回も、ここで指摘されている陥穽に嵌っている部分があります) これまでの風潮、そしてこの作品から鑑みると、『ファンタジーは作り事』という間違った認識がフジのドラマ制作部全体に染み付いているのでは? それにファンタジーはそれ専用のセンスがあり、これは経験でしか磨く事はできません。 だからファンタジーや特撮に慣れている映画会社と共同提携し、外部の空気を入れる必要性があると思うんです。 どうしてもフジテレビだけで作りたいんだったら、せめて『ファンタジー&特撮戦闘の考証』のブレーンを一人、ドラマの製作会議の時に呼んで欲しかった(時代考証の先生はいらっしゃるんだけれど)。 『西遊記』のような『ハイ・ファンタジー』(ファンタジーのうち、異世界ものを指す)になると、難易度は更に跳ね上がります。専門の人は必要だったと思います。 個人的には『F.E.A.R』などのアナログゲームの専門会社あたりに協力要請してほしかったですね。 この手の会社には伝承や時代考証を徹底し、違う世界観に移行させるプロがいるので。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ もちろん“ファンタジーとして成立している”ということがイコール“ドラマとして優れている”というわけじゃない。 むしろドラマそのものとしてはしっかりと完成しているし、それは安心して見られる。これは脚本家の坂元さんの力量と、原典への思い入れのおかげだと思います。。 どういったところが、ドラマとして完成しているのでしょうか。 『キャラクター小説の作り方』の第十講で、大塚英志さんは“主題の宿る細部にこそ、神は宿る”とおっしゃっています。 ドラマを観て感じていられると思うのですが、主演の香取君がすっごくいい表情を見せるシーン(“炎の雨の下”や“封印解除”、“変化”のシーン)があります。 これらのシーンでは、台詞もシチュエーションも役者の演技も全て飛躍的に良くなっています。 脚本家と役者と演出陣の本気が伝わってくるんです。 これらの主題に繋がるシーンを、クライマックスの“口上シーン”で昇華させます。 “口上”はそれこそ歌舞伎や演芸で培われ、今でも『時代劇』や『戦隊特撮物』、『ヒーロー物』に受け継がれた古典的な手法ですが、それを見事に生かしているんですよね。 手法と主題がきちんと結びついているから、視聴者の意識もクライマックスまで持っていける。 いい脚本家さんに巡り合ったな、と思います。 …ただね、『主題の宿らない細部』の粗が目立ちすぎるんですよね(苦笑)。どうしてもそのギャップに戸惑いが生まれちゃいます。 ファンタジーを生かす手法や経験値が無いから(そしてフジがそれをフォローする人を呼ばないから)、しょうがないのかな。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 今回、悟空以外のメイン・キャラの行動理由や背景が描かれなかったのはマイナスかな。 三蔵が“天竺に行かなきゃ行けない”というのも、会話中に出た程度。仏教をありがたがらない人間も多い日本人にとっては、“お経があれば、平穏になる”というのがぴんと来ないと思います。 視聴者にとっては記号程度の認識しかないと思います。 この辺り、映像の挿入などで少しは印象付けておいた方が良かったんじゃないでしょうか。 そうすれば老子の『とっとと天竺に行け!』という台詞も、少し意味合いが変わり、悟空破門騒ぎにも厚みが出たと思います。 …あるいは、これからしっかり補完されるのかな。 八戒や沙悟浄に至っては、単なる先輩弟子という情報しかありません。 それは絶対にこれから補完されるはずですが…されなかったら暴れるかもしれない(汗)。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ おまけ。 ただ今、異能使い・リプレイ 鳴神の巫女(菊池たけし+矢野俊策/F.E.A.R)を読んでいます。 この第二話『漆黒の顎』が、要チェック。 P158、14行目の台詞にはこうあります。ディオ:これ、あれだな? 三蔵法師が孫悟空にかぶせた“禁箍”みたいなもんだな。 そう、つまりこの話は現代日本を舞台に、ある少女と封印されていた妖怪(狛燎)の物語なんです。(…それだけだと『犬夜叉』になっちゃいますね。でも、ちゃんと展開は捻ってあり、読み応えがありますよ) P170-177の下りなんて、爆笑です。プレイヤーさんたちがこの状況を目一杯楽しんでらっしゃるのがわかります。 …香取君も今頃撮影現場で、同じ楽しさを感じてるのかな。“『封印』『ケダモノが人と交わる』という要素は、色んな人を魅了するだけの力がある”と実感します。 芦原の血族と狛燎が交わるシーンなどは、第一話で『途方にくれ、弱々しい悟空』を彷彿とさせちゃいますし。 これのおかげで『西遊記』現代日本転生の展開を見たくなりました(←待て)。 興味がある方は読んでみてくださいね。
2006/01/11
FFSに6章『Ask』を更新しました。 やっとここまでたどり着きました。この回が書きたくてしょうがなかったんですよね。 話は変わって。 ただ今、『西遊記』第一話の感想を全力で書いている途中です。 “フジテレビによるファンタジーの間違った認識”から、“殺陣における三つの武具の特徴と見所”、展開へのツッコミ、自分が好きなシーンなどなど、いっぱい詰め込んでいます。 …といいますか、この猪管理人は久々に本気で“語る”つもりです。 SMAPファンの方にも、ゲーマーの方にも、ドラマフリークの方にも楽しんでもらえるような文章を目指して頑張ります。
2006/01/10
──際立つ映像美。 愛ゆえに狂える人々。 自己を見失うヒロイン。 そして、ユーモア。 それらが詰め込まれ、万華鏡のように交差していく様は見事の一言です。 でもシリーズの中で最も際立っていたのは、“歪み”だった気がします。 映像や人物の美しさゆえに、その背景で壊れていく理性や日常の歪みが、際立っていったんです。 建物や自然の美しさ、そして美しき女達と関わらなければ、その歪みからも逃れることはできたのでしょう。 だけど金田一もまた、美しき家庭教師(もう一匹の女王蜂)と関わってしまい、その歪みの一部を引き受けてしまいます。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 今回は私の大好きな大正時代のいろんな洋館が、美しく映っていたのですっごく嬉しかったです。内装や小道具も丁寧に作ってあって、かなり感動しました。 また、時計塔の中も異様でありながら独特の様式美を放っていましたね。実写で見るのは初めてです。金田一がふと顔を上げて頭上の歯車を見るシーンなど、すっごくドキドキしちゃいました。 自然の美しさも素晴らしかったです。 それらの中に突然、異様な宗教家や血痕や脅迫文などが放り込まれます。周りの景色は異常に歪み、その異常な状況に調和していくんです。 まるでそれは登場人物たちの心の歪みを投影しているように。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ その歪む世界から第三者として現れるのが、金田一と横溝先生。 冒頭からの飄々とした感じに、すっごく和みます。今回は先生の出番が増え(笑)、いい味を出していました。 事件の背景でちょこちょこ動き、「出るに出られなくなりまして…」という金田一がすごく可愛いです(←役者ファンの贔屓目)。 そんな風に第三者であるからこそ、彼は謎を解くことができたんだと思います。 でも彼は、完全には第三者になりきれなかった。なぜならもう一人の女王蜂である神尾に、心を許してしまったから。 それゆえに彼もまた彼女の“歪み”を共有し、事実を闇に葬ったのです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ そんな歪み続ける物語の中で、ただ一人、智子の人生だけが救い出されます。 まるで地震の原理のように、揺さぶられ続ける間に歪みを吐き出したように。 そして。それは最後まで神尾が残した歪みがようやく正された瞬間だったと感じました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 茶目っ気全開の稲垣君も堪能でき、本当に満足です。 出演者とスタッフの皆さん、次回作も期待していますね。
2006/01/07
「過剰な期待は、後のダメージになる」 そんなことは分かっています。…だけど。「ファンタジー好きの血が騒ぐのを、どーやって止めろと!?」(←血迷うな) …ぜはぜは(叫びすぎで息が切れた)。 気が付くとTBS系の『南総里見八犬伝』も前後編見ちゃったり、『NIN×NIN』もしっかり楽しんじゃったりしている自分。そんな私は筋金入りのファンタジー好きです。 でも何より、年末の『SMAP×SMAP 四時間半SP』に挿入された一分のCMが、私の期待に火を付けました。 …やばい、このままだと『央華封神』の復刻版ルールブック(←仙人による中華風RPG)とか、中華ファンタジーの辞典とかを購入してしまいます(←んな金、ねーだろうがっ!)。 取り敢えずは七日の『SmaStation-4』の“西遊記特集”で衝動を押さえ込もうかな(←触発するだけかもしれん)。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 今回、木村君も出演決定しました(ソースはめざましテレビ)。『幻翼大王』という名前だとか(第三話)。 …明らかに彼が声を当てた『魔術師ハウル』が下書きと思われます(…“翼”とか“幻”とか…)。 ならば映画での魔術行使シーンにおける、指の動き・間・表情の三つをぜひ再現して欲しいです(←映画の魔術シーンは、ファンタジー好き&TRPGゲーマー必見の完成度だった)。木村君なら再現できます(きっぱり)。 一抹の不安(期待?)は“この妖怪が倒されると白い龍になったりしないかな”ということです(←それは無い、恐らく)。 ちなみに“幻術”使いは、TRPGにおいて最も強力にして凶悪と言われます。ゲームにもよるんですが、熟練プレイヤーにかかると、万能にして凄まじい効果を上げるからです。 姿を消したり、変身するだけでも、使い方によっては強力ですしね。 『西遊記』の中でも幻術使いが最強と言う設定なのだな、と納得しちゃいました。 悟空の変化術による知恵と、幻翼大王の狡知と、どちらが勝つのか楽しみです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 残る不安材料は、“製作者側が、パーティ(旅の一行)物のテンプレート(雛形)をあまり持っていないのでは?”という点です。 スタッフのほとんどが“堺正章版”を知らず、TV誌の紹介やインタビューでも“ルパン三世”が引き合いに出されているんです。…パーティ物独特にして魅力である、役割分担とか絡みとかが上手く捌けるか、ちょっぴり不安です。 また、気になることも一つ。 “峰不二子”の役割と言われる『凛凛』。…写真やTV誌における記述のどれを見ても、『GURPS百鬼夜翔リプレイ 暗夜に迷える鬼よ』(友野詳/グループSNE著 富士見ドラゴンブック)に出てくるいたち娘(友野さんの創作した“ねずみ男、中華版”)にそっくりなんです。 偶然なんでしょうが、盗癖とか立ち位置などがそっくりでびびっています。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 日々、期待の高まっています。 他のメンバーも出演するのかな? 中居君は『八犬伝』の犬士である毛野のように、女装の妖怪(←女装が綺麗ですし)も面白そう。 稲垣君はイメージは九尾狐(←元ネタは中国なので)なんですが、幻術系は既に出ちゃってますし。薬を使って魅了する妖怪、とかかな。 草なぎ君は…“邪仙に騙されて(あるいは懐柔されて)、命削って術を行使する左道使い”しか思いつかない(←妖怪ですらないのかっ)。 後は内村さんのコネで、南原さんも出てくれるかな。個人的にはビビアン、ケディ、チェヨンも出してくださると嬉しい(←予想じゃなくって願望です)。 残る私の注目点は後一つ。「いつ白龍はでるんだっ!?」(←結局、そのオチかよっ!)
2006/01/05
皆様、あけましておめでとうございます! 元旦からいきなり南紀まで家族旅行してきたり。その旅行中に『鬼塊』の四章のラストまでと五章のさわり部分の下書きしたり。 そんな風に落ち着きの無い新春を過ごしている管理人です。 南紀では、南方熊楠の記念館を訪れたりしました。明治時代の『ネイチャー』には両親と一緒に感動しましたっけ。彼の存在や痕跡には、いろいろと感銘を受けました。 後は『黒ゴマ入りとうふショコラ』なるお菓子も試しに購入したり。…同行していた親戚が「んなもん買うのは、チョコ&大豆狂いのあんただけだ」と突っ込んでいました(笑)。ちなみに味は…まぁ、微妙です(←待て)。苦手な人もいるかも。 旅行中には『行列のできる相談事務所SP』もラストをちゃんとチェックし、香取君のお姫様抱っこもチェックしました。 そんなこんなで、三日の晩に帰宅。無事に『新撰組!!』も見ました。 …榎本と大鳥もすごくいい味のキャラクターだし、絶望している二人が希望を見出す過程が素晴らしかったです。改めて三谷さんに惚れ直しました。 また、桶狭間戦法を相談する下りは、聞いていてぞくぞくしました。 本編で草なぎ君の演じていた榎本の雰囲気を、見事に踏襲し膨らましていたのも感動しました。SPドラマも草なぎ君で見たかったのも本音ですが、今回の役者さんの演技の見事さにも舌を巻きました。 今日は私が映画館で不覚にも泣いてしまった『NIN×NIN』が地上波初登場です(ちなみにその泣いてしまった時の日記はこちら)。 地上波放送もしっかり見るつもりです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 話は変わって。 ただ今、『辞書ツール』をサイトに導入するため、CGIと格闘しています。 CGIなんて、本館でリンクページを作って以来、数年ぶりです(←それも、数ヶ月だけでHTMLソースに書き換える)。 この『辞書ツール』は、小説『鬼塊術局』と『FFS』用の二つを作るつもりです。用語集にも検索機能があったほうが便利ですもんね。 編集する時も楽ですし(←それが一番大きい)。 しかし、昔に苦しんだにも関わらず、CGIのノウハウをほとんど忘れているんですよね(汗)。…ちゃんと使えるかな…(遠い目)。 新春のスマ番組の編集やら、親戚による怒涛のアニメ編集攻勢もあり、これも含めてまだまだ通常運行には遠い模様です(疲)。 あと、諸般の事情により『東京N◎VA』というTRPGのルールブックも買いに行く時間も作りたい(←なぜこれが必要なのか、まだ秘密です)。 それでもやりたいことのために突っ走ります!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ それでは最後に。 SMAPにとって、実りある年になりますように。 ケディとジニーが更なる躍進の年となりますように。 そして彼ら七人と、このサイトを訪れてくださる皆様一人一人が、健やかに素晴らしい一年をお過ごしくださいますように。 のんのん(祈願)。
2006/01/04
人間、信じられないことがあると、それが哀しい事であっても嬉しい事であっても、思考が止まるらしい。『まだ、忘れられるには早い』 止まった思考に染み込む、その事実が私の空白を満たしていきました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 例年の、脅威のSMAPの年末年始番組ラッシュに追われる今日。 私は26日の『SMAP×SMAP総集編』の感想に気合を入れている最中でした(ビデオまだ半分しか見ていない)。 そんな風に趣味でも追われている最中、買い物の途中で近所の本屋に寄り『ザ・スニーカー』の購読中止を申し入れ、私にとって最後の号を受け取り。 家に帰って、すぐさま『ヴァチカン聖報(トリブラ速報)最終回』を流し読みました。『まだ続きます。次の号の衝撃のお知らせをお楽しみに』──止まっていた時間が動き出し、心の空虚に何かが満たされていきます。 嬉しかったんです。 まだ、まだあの作品世界を過去にしなくてもいい。未完部分は完全には失われていない。 そう、それがたとえ時間の問題だとしても。たとえ過去の作品の焼き直しに過ぎなくても。 少なくとも、吉田直という作家の影響は、まだ現世に続いていくんです。 贅沢を言えば、『フジテレビ深夜で再び放送』とかいったら半狂乱になるだろうけれど(←それは絶対無い)。 一番ありうるのが、ご親友のあの先生による代筆連載でしょうか? あるいは挿絵のトーレス柴本さんによる絵本状態? どちらにしても楽しみです。 今回の出来事は、アニメによる反響と原作人気へのフィードバックの大きさによるものでした。 アニメ版トリブラファンの皆様、本当にありがとうございます! 原作ファンとしてもこれは嬉しいです。 あぁ、明日は購読中止を取り消しに行かないといけませんね!
2005/12/27
──過去の旅路を想い、これからの道程を望む。 『SMAP×SMAP』の放送開始後にファンになった自分にとっても、この総集編はターニング・ポイントになったと思います。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 中居君。 『マー坊』『計算マコちゃん』『ダメ人間』…etc. 過去から今に至るまでのオリジナルキャラの造詣の完成度には脱帽です。 キャラクター達は“人間観察と作り込みと計算”、その全てが高い水準で満たされているからこそ、ここまで活躍できたんですよね。 また中居君は“人間観察と計算と作りこみ”を、MCやメンバー弄り、司会業にドラマでの演技…あらゆる面に反映させています。だからこそどの仕事も完成度が高くなるんですよね。 実はそんな風にかっこいい彼だけど、唯一野球ネタだけには壊れちゃったりします(でも、純粋なスポーツ好きだから嫌味が無い)。 そのギャップに惚れちゃいます。 そんな彼だからこそ、SMAPをそこまで引っ張ってこられた。それを改めて実感しました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 木村君。 ヒカルやバッキー木村の極限までのかっこよさ。すごい運動神経。人物に対する観察眼とその再現能力。 それら全ては、彼の類稀な集中力と負けず嫌いによって120%まで引き出されたものだと、改めて思いました。彼の集中力が無ければ、全てはここまで飛び抜けたりはしないんですから。 やはり彼はSMAPにおける先鋭なんだ、と実感しました。 …でも。 ハプニング(「イテぇぇ~っ!」)だったり、思わぬ失敗(「言いだしっぺは俺だよ…(凹)」)だったり、びびったり(カバとの対面)。 ちょっとかっこ悪い瞬間に垣間見せる純粋な表情に、私は撃沈しました(←やっぱり私は木村君に対してはマゾなのだろうか?)。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 稲垣君。 特殊メイクのコントを楽しげに語る彼は、演じる事が本当に好きなんだなぁ、と思います。 そしてメイクの下に、純粋な感性を大切に守ってきたんですね。 スカイダイビングを「ヤダっ!」と子供のように拒絶して見せたり、嬉しそうに話し出したりする純粋さ。 時に料理やクールな佇まいなどに昇華してみせる、研ぎ澄まされたもの。 そしてさり気ない優しさ。 これからもずっと、そんな彼を見つめ続けたいですね。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 香取君。 いつも全力でぶつかっていく姿勢と、ネタに対する瞬発力。 この二つが彼の爆発的なエネルギーの源だと感じます。 飯島さんの『フィーリング5』で凍ったり、コントで本人登場の時ですら、その感情をすべて表現してしまう彼。 そんな彼だからこそ、どんなときでも弾けるような元気を感じられます。 見ているほうもエネルギーをもらえるから不思議です。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ そして、草なぎ君。 …少し長くなっちゃうのは、草なぎ君ファンだから、ということで見逃してください。「やりたい事が無い」 初めて聞いたその言葉は、色んなことを考えさせました。 実際、当時は『ジーパン』以外には全くの無趣味だったと聞きます。人生哲学もジーパンが中心だった(←それは待て)のも事実だと思います。 そして、それこそ他のメンバーの背中を追っかけようにも、どう追っかけていいのかすら分からなかった頃ですよね。 そんな彼だったからこそ、『俺じゃなくても…』シリーズの初期で異彩を放ちました。そして『計算マコちゃん』での相手役を務められたと思うんです。 また密かに彼の得意な分野を生かした『Club YOYOYO』(バッキー木村シリーズの前身)も作られましたっけ。 そんな彼が『蒲田行進曲』を境に、少しずつ前に出るようになり。 『ぷっすま』で、弄られてからの反抗を覚え。 『チョナン・カン』で、10年前とは別人と思うような“ハングルモード(注:頬紅の有無関係なしに弾ける)”を手にいれ。 そんな激変期とともに、『SMAP×SMAP』とも歩いてきたんだな…としみじみしちゃいました。 本題に戻して。 彼が『SMAP×SMAP』の中で魅力的だったのは、『涙のハリセン』などの弄られモードかも(←をひっ)。 “木村君に睨まれて涙目”になったり、やけくそになってる姿は、やっぱり目が離せないです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・『本当は森君映像を解禁したかっただろうな』 そう、番組から感じました。 結局は出来なかったけれど。 でも森君が得意だった『涙のSMAP』を再現して見せたり、初期のビストロ映像で『6人だった』ことを匂わせたり。 スタッフの精一杯の気持ちも伝わってきました。 森君もいたSMAPだからこそ、『SMAP×SMAP』を始めるところまでたどり着いたのだろうし、彼の分までも5人が頑張ってこられたんだと思うんです。 いつか、6人時代の映像も解禁されるといいな。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ラスト。 メドレー直前、場面転換に用いたCGは反則です。 『がらんどうのスタジオから、光が溢れて満席になる』CGは、『全ての祭りが終わった後、ふと最高潮時の幻影が蘇る』という演出の黄金パターン。そう刷り込まれている人間にとっては、それだけで胸が詰まります。 しかも、始まったのが<らいおんハート>。 最初に「なんで放置状態なんだ、『フードファイト』!」という発作がやって来たのは放っとくとして(←管理人の持病)。 次に当時の『SMAP×SMAP』のこと、歌のセット(ビルの一角に朝日が差し込んでくるとか、スチールのハートなど)、皆のドラマ、歌番組のコメントなど、色んな過去が海馬から溢れ出し、懐かしさと切なさの波にさらわれてしまいそうになりました。 そして<SHAKE>を終えて、<夜空ノムコウ>へ。 記憶は更に遡ります。 私がSMAPを知り(←それ以前は芸能をまったく知らなかった)、ファンになった直後のリリース曲です。 当時はこの曲の“ほろ苦さ”をまったく実感できませんでした。なにしろ、私はSMAPの当時しか知らなかったし、私自身も振り返るだけの過去がありませんでしたから。ただ必死に、私は彼らの情報を貪るだけでした。 でも今は、何となく判る気がします。 <らいおんハート>と<夜空ノムコウ>に触発された、私の8年分の懐かしさと切なさとほろ苦さ。 怖いほどの過去への羨望が、私を縛ります。 だけど、これはまだ中間地点。 きっとこれからの10年も、10年後に振り返れば同じだけの懐古をもたらすに違いありません。 それだけの喜びと楽しさに満ちた時間になりますように。 SMAPも、スタッフの皆さんも、どうか全力で頑張ってください。 信じています。
2005/12/26
私の大好きなサイトから、素敵なリクエスト・イラストを戴いちゃいました。 本当にありがとうございます! イラストの頂き物ページに飾らせていただいています。
2005/12/26
Merry X'smap! ということで。 こっそりと『FFS』の人物相関図、更新しました。 時間掛かるかな? と思っていたんですが。 いざ作り始めるとすごく楽しくて。作業も簡単だったので、勢いに任せて最後まで作っちゃいました。 …ほんとに『Microsoft Power Point』って偉大です(←己はマイクロソフトの回し者か)。このソフトは図表を作る時はかなり楽ですよ。今回はこれと『Adove Photoshop Element』の併せ技です。 青い矢印の関係はこれから明らかになります。楽しみにしていてくださいね。 素敵なクリスマスプレゼントも戴いたので、それもまた次回にUPさせていただきます。
2005/12/25
昨日付で、なんとこのブログのカウンターが5万ヒットを迎えました。 このサイトに来てくださる皆様のおかげです。 本当に御礼申し上げます。 WebCrapからの意見もありがたく拝見しています。 5万ヒットに対して、こちらからも何かお礼ができないか。 そこで今日から1ヶ月ほど、サイト自身やこのサイトの小説、そしてコンテンツに対する質問・要望を受け付けようと思います。○ WebCrapから、100文字以内。○ 最初に“質問”、“要望”または#をつけてから書き込んでください。○ 匿名OK。質問の数も制限無し。○ 小説のリクエストなど、時間が掛かると思われるものには応じられない可能性が高いです。○ 返答時には質問文を引用させていただきます。 微妙なものにはレスは出来ませんが、できるだけ感想用掲示板から全レスさせていただこうと思います。 そしてできる限りサイトに反映できたら、と思っています。 重ねて御礼申し上げます。 こんな猪突猛進な管理人の運営するサイトですが、よろしければこれからもお付き合いいただけると幸いです。
2005/12/19
…なんとか。 なんとか年内に『ダブルクロス』のサンプルキャラ解説をUPしました(ゲームの特性上、一部猟奇描写あり。要注意です。こちらからどうぞ)。 解説作業の後半は、『経費1万円(ルールブック他の値段)のもとを取る!』という意地に支えられましたが(←おひ)、なんとか書き上げました。「特撮に出るなら、こんなシーンが観たい!」という妄想を昇華できたので、その意味ではやってよかったとは思います。 …楽しかったけれど、それ以上に疲れました…(放心状態)。 さて、残る宿題は後一つです。 なんとか年内、いや『女王蜂』前には通常運行に戻れるように祈りつつ(←祈る前に自分でなんとかしろって)。
2005/12/18
『怖い話? 現代奇譚』 33.水晶の戒めをUPしました。 ライブDVD、もちろん購入しました。 特典DVDから、時間を見つけてちょっとずつ楽しんでいたのですが、香取君のソロで使われたPVを観て撃沈。香取君も、設定もかっこ良過ぎです。 …そして気が付くと、速攻でこれを書き上げていました(苦笑)。 DVDはネタの宝庫で、他にもいろいろと着想を貰います。一つでも多く書けるよう、頑張ります。
2005/12/17
『稲垣吾郎、初声優』。 その見出しとリンクを見たとき、思わず猪管理人は叫んだ。「どうか『吸血鬼』役、Come onーー!!」 猪の暴走(妄想)はどこまでも先走っっていた。 …猪の暴走は、放置しておくとして。 実際の役柄や映画詳細は『記事』と『映画公式ページ』をご参照ください。 今頃、木村君と香取君から抗議(「なんで俺を差し置いて~!」)と激励(「好きなんだから、頑張ってよ!」)のメールが届いてるんでしょうね(微笑)。 私はずっと「稲垣君が特撮やアニメに参加するなら、やっぱり吸血鬼か死神か妖孤かな?」と思っていたんですよね。(注記:吸血鬼といっても、『かりん増血記』だの『怪物くん』だの『ときめきトゥナイト』だのに出てくる、ましてや『トリニティ・ブラッド』の主人公“アベル・ナイトロード”のようなキワモノ系ではない。 あくまで古典的な、ノアール・ゴシックの似合う吸血鬼をイメージ。 そして死神も『Bleach!』のようなものでなく、黒衣の麗人のイメージ。 …いや、アベルみたいな“表の人格はへたれの吸血鬼の神父”キャラが来ても、嬉々として演じてくれる気はするし、見てみたい気は確かにするけど。微苦笑) やっぱり『孤高で妖しく、美しい人外の存在』というイメージを演じさせたら似合うと思うし、折角アニメなんだから現実離れした路線に走って欲しいんですよ。 今回は『人外キャラ』ではなかったけど、でもやっぱり現実離れしていて、かつ稲垣君が面白がって演じそうなキャラクターでした。 “影があって、華奢で、ナルシスト。そして巨大メカの操縦もするサイエンティスト”だそうです。 私には“影のあるマッド・サイエンティスト?”がよく想像できません。『奇声を上げるマッド・バイオロジスト(生物工学者)』なら、アニメなどでよく見るけど…。 なんだか私の中の既成概念を思いっきり壊してくれそうで、すっごく期待しちゃいます。 私は『ワンピース』という作品は、あまり詳しくは知らないんです。 でも田中真弓さんや山口勝平さんなど(サイトの中には矢尾一樹さんの名前もある!)のよく知っている(それも、どなたも主演クラス)声優さんの名前が並んでいて、どきどきしちゃいました。 前線で頑張ってる本業俳優さんに混じってのアフレコ風景、ぜひとも見たいです。 そして、稲垣君の“声”が、幻想世界でどう弾けるのか、楽しみです。
2005/12/16
リンクにSMAPのファンサイトを二件追加しました。 どちらも素敵なサイトです。ぜひ訪れてみてください。 ただ今、サイトの通常時運行に向けての宿題をこなしている最中です。 …やりたいことがありすぎるのが問題かもしれませんね(汗)。 とりあえず、頑張ります!
2005/12/14
遅ればせながら稲垣君、誕生日おめでとう! そして、チェヨン、センイルチェッカハムニダ! 稲垣君の澄ましている様でいて、実はマイペースで人好きで、ガンダム等の趣味に夢中になっちゃう純粋な部分が大好きです。 あなたのさり気ない優しさに、いつも癒されています。 チェヨンの頑張りは日本にいても伝わってきます。いつもあなたの記事に、エネルギーを貰っています。 CDの第三集もすっごく良い出来みたいですね。日本でのデビュー、楽しみに待ち続けています。 二人のこれからの一年が素晴らしい物になりますように。
2005/12/10
『Triangle』Angle-C、更新しました。 彼らが一生懸命生きていること、それを感じてくれれば幸いです。 次は本編の第二作の続きですね。 やはりとんでもない状況で放り出しちゃってます。早くどうなったかを描かないといけませんね。 それと一旦削除した『ダブルクロス』関連の記事について。 やはりこれをブログに載せるのには問題がある、と判断しました。今は削除したままですが、改めて違う形でUPする予定です。 お騒がせしました。
2005/12/06
「リボーンリバース ゴースト・コンタクト」の原作者達による裏話が公式にUPされました。 ちなみにこのシリーズについての私的解説はこちら。 そして裏話の『こぼれ話3』にぶっ飛びました(笑)。 …原作者公式が、アイドルネタでTRPGを遊ぶのを肯定してます(をひっ)。 そっか、木村君のユウレイ(ご本人のコピーのようなもの)をパートナーにして遊ぶのもありなのか…。 私はむしろSM○Pを“操霊者”にして遊ぶことしか想定していなかったのですけれど(←それも待て)。 『中居君→ダンス』『木村君→剣舞』『稲垣君→ヴァイオリン』『草なぎ君→タップ』『香取君→イラスト』で“魂の技芸”を紡ぐのが様になりそうじゃないですか。 こっそり遊んでいる分には、全然大丈夫ってことなんでしょうね。ちょっと安心しました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 話は変わって。 …ストレスが掛かると、書物を買い込みに走る自分。 今回も大きな街に寄ったついでに、お気に入りの本屋に行ってしまいました。 今回購入したのは・レンタルマギカ 竜と魔法使い・ダブルクロス・リプレイ・オリジン 残酷な人形・異能使い・リプレイ 鳴神の巫女の三冊。 『異能使い』は始めて読むシリーズなのですが、流し読み。気になるところ1.プレイヤーに筋金入りの妖怪好きがいる 2.『妖魔夜行』『百鬼夜翔』亡き今、数少ない現代和風怪奇ものRPG 3.FEARのシリアス系なら、面白そう。 以上の三点から購入決定。 『ダブルクロス・オリジン』は、前作で個人的大ヒット。発売日からずっと欲しかったのだけれど、買いそびれてしまっていた一本。 『レンタルマギカ』は二巻目からずっと積読なのですが(汗)、世界観がすごく好きなのでやはり購入。 これらが読めるのはずっと先だろうけれど、その時がすごく楽しみです。
2005/12/04
11/30の日記について、ご心配をお掛けしました。申し訳ありません。 結論から申しますと、『すべて何事も無く、無事に終了』しました。 *************** 著作権や肖像権関連のトラブルに首を突っ込むのは、二度目だと思います。 むしろ『晒された』とかの関連で首を突っ込んだりする方が多く、それがネットでの友人だった時には『代わりに犯人ぶっ倒したい』と思ったりしちゃうタイプなんですけどね。 でもまったく面識が無い方の、まったく知らないジャンルの、サイト・トラブルに首を突っ込んだのは、人生二度目です。 一度目は『ネットの怖さ』そのものを知らないからできました。 でも今回は“公式”絡みで、他のファンからも話題になっていた問題です。さすがに及び腰になります。 その事件を知ったのは11/29。そのファンサイトの対象は、私も気になっていた人でした。(今回の問題点はもう少し時間を置いてから、普遍的な部分をマナーとして解説させていただこうと思います)『…これは、下手したらサイトの応援対象に波紋が及ぶんじゃない?』 でもそのジャンルのネット文化は全く知らない。 だから、中途半端な指摘は逆に問題をこじらせてしまいそうで怖い。 なにより。『ここで関わることで『こちら』にも影響が波及するかも』 だけど。 『傍観者効果』という言葉が私の脳裏に浮かびました。『…自分にできることがあるなら、手を出さなきゃ。こんなときこそ、周り頼みじゃいけない』「メールしよう」 そう思って、二日間掛けて著作権や肖像権の復習をしつつ、文面を纏めました。 そして返事が来るまで、あわせて三日間はまったく眠れなかったんです。 *************** メールをお送りしてご返事はすぐに来ました。 こちらからの突然のメールにも関わらず、指摘した点もすぐに訂正すると言ってくださりました。 本当に結果オーライではありますが、メールしてよかったと思いました。 *************** というわけで、訪問者の皆様にはご心配をお掛けしました。 そして皆様に心配させてしまうようなことは今回だけにしたいと、心から思いました。 取り敢えず、今日は安眠させていただこうと思います。
2005/12/03
詳しい話は省きます。 昨夜、非スマ関連・非ケディ関連・非ジニー関連の某スレッドで、ちょっとややっこしい問題に首を突っ込み、気が付くと引き返せなくなっちゃいました。 二つの主張があるとき、どちらも正しいと思ったら、ついつい間に挟まりに行って、緩衝剤役を引き受けてしまう。 それは義務感でも、優しさでも、なんでもなく。 ただ単なる、猪管理人の性(さが)なんだろうと思います。 こちらには何も影響は無いとは思います。 ただ、かなりのお節介をする予定。どうか何も起こりませんように。
2005/11/30
『BIRTHDAY』チェヨン編をUPしました。 …な、なんとか誕生日に間に合った(ぱたん、きゅー)。 この数日、書きたい事だらけで堪りませんでした。せめてそのさわりだけでも、今ここで書かせていただきますね。 まずはチェヨンさん、アルバム第三集発売おめでとうございます! ネットで予約されている人のBlogを読んだり、また韓国での高評価をネットで読むたびにすごく嬉しくなります。 来年はいよいよ日本デビュー。楽しみにしています! SMAPについて。 とにかく、『うたばん』での“実在の二足歩行&射撃能力付き3600万のロボット、ランド・ウォーカー”の出現に、私まで狂喜しちゃいました。 稲垣君と木村君の“ガンダム世代”の壊れっぷりに笑いつつ。 あの木村君のコックピットの立ち姿に、私も壊れました。コックピットの中にいる時の、三人のかっこよさにも惚れました。 木村君の『コックピットの臨場感』についての描写も、小説を書く上で参考になりました。 惜しむべきは中居君と草なぎ君が搭乗していないことですね(次の新曲の時は是非!)。 SMAPで実写ロボット物、やります(本気)? そのほかにも『ドラゴンボール』のラディッシュを覚えている香取君に嬉しくなったり(ラディッシュはあの漫画で三番目に好きなキャラです)。 また、『巨大な歯車がいくつも埋め込まれたセット』が、現実離れしていて、すっごくドキドキしました。 秋葉原っぽくいうなら『ぐっじょぶ!』っていう気分です。 また、『僕らの音楽』での木村君の会話に『ああ、木村君はこういう風に自分の立場をきちんと受け止めているんだ』と感心したり(この番組のセットもすごく良かった)。 中居君のMusic Stationでのビジュアルに胸を鷲掴みにされたり(衣装も好みなら、歌い上げる彼はそれを上回るオーラが出ていた)。 草なぎ君のインタビューでのボケぶりに、くすくす笑っちゃったり。 この時期、SMAP堪能しまくっちゃってます。 今日はビストロに一番来て欲しかった橋下弁護士が来るので、すっごく楽しみです。中居君、思いっきり突っ込んでくださいね(…かなりきつめに突っ込まれないと、橋下さんは自滅するんで)。
2005/11/28
(Mon) PM10:05 某実況掲示板にて猪管理人:『ただ今、TVより隔離中に付き、PVの情報請う。 戦場とか迷彩服とか血塗れとかは希望薄であろうか?』A女氏・他:『血塗れは希望薄。』B女氏 :『って、そっち(を連想したの)かよ!>猪管理人』 実況ログ、進行。猪管理人:『ちっ、今回こそバトルを期待してたのに…』 以上、ライトノベルに精神汚染された某猪管理人の一夜のネット実体験を、一部粉飾してお送りしました(←“粉飾”の意味が違うだろっ! 自爆モード)。 …何をSMAPに求めているんだろう、自分(遠い目)。 閑話休題。 PVそのもののお話や映像はすごく良かったと思います。 老人達の淡い恋物語はすごく微笑ましかったし、稲垣君の活躍や他の皆の出番タイミングも悪くないんじゃないでしょうか。 最大にして最重要の問題は、『この映像を、何故<Triangle>の曲にあわせるのか』という点です。 私の憶測としては『反戦色の強い映像、もしくはSMAPの歌う映像を重ねると、種々の反戦プロバカンダに利用される危険性』『日常の“戦い”をテーマに、5分で纏めようとすると“イジメ”や“同和教育”ネタなどが筆頭』という二点を回避するため…なのかな。 …いや、この二点にSMAPが関わるのだけは、私も絶対嫌です。 そうすると、今回の映像は正解なのかもしれませんね。 まだ『廃墟の中で傷だらけの兵士SMAP』には未練がありますけどね(←諦めろ)。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ そしてカップリングの<Piece of World>。 管理人の趣味を知っている人間なら『嵌ったな、これは…』とぴんときたはず。「生まれた時のまま、自分らしく生きられる。そんな感性も強さもあなたの中にはある。 互いに認め合える時、平和が来るんだ」 そんな内容の曲です。 言葉遊びのセンス(地球を『バショ』と読ませたり、『Piece』と『Peace』を掛ける)や、“幼く純粋な好奇心”を思い出させるような曲調がいい感じに相乗効果を上げています。 戻れないはずの遠い過去と、今を“自分の心”で繋ぐ。そんな奇跡を純粋に信じる歌詞が素敵です。 “時間の奇跡”に弱い自分には、かなりのヒットです。 Triangleも、こちらも、猿リピートが止まりません。 素敵な楽曲をありがとう、SMAPとスタッフの皆様!
2005/11/22
『Triangle』Angle-B、及び『BIRTHDAY』稲垣君編をUPしました。 『Triangle』の三つの点、二つ目は14年前の出来事になります。今回は特に、新曲を意識しながら読んでくださると嬉しいです。 そして『BIRTHDAY』。前回が重くなってしまった分、今回は軽いノリに徹してみました。書いていて楽しかったです。 そしてTOPと日記も、冷え込んできたのでちょっと早めにクリスマス仕様にしてみました。 さあ、現在タイムリミットが課されているのは『BIRTHDAY』のチェヨン編のみ。 もちろんこれから年始に向けてなだれ込むSMAPラッシュもしっかり乗っていかないといけませんね。
2005/11/20
TRPGの背景世界『リボーンリバース』、システムより先行して出版された小説第一巻を、ようやく読破しました。 後書にある『企画進行中に類似のストーリーが発表されて凹んだ』とありましたが、恐らく『シャーマンキング』のことでしょうね(苦笑)。 おかげでインパクトはちょっぴり弱いかもしれません。 阪神間在住の方なら、知っている地名・固有名詞のオンパレード(例:『ポートライナー』『六甲アイランド』etc.)に親しみがもてると思います(ちなみに右の写真は神戸元町。震災の記録として周りに手書きタイルが埋められています)。 ちなみに第三話、SMAPファンで勘が鋭い方なら『ちょっと待て』と言いたくなるかも(詳しくは最後に)。 小説そのものの感想は<読書メモ>に譲るとして。 世界観の簡単な紹介としては、以下の通り。“阪神大震災で物理世界と精神世界の境界が破れた現代。 精神世界の『世界樹』が降らせる『オーバーシード』は、『ユウレイ』というツギハギ精神体を生み出す。 主人公達は『魂の技芸』を用いて、その『ユウレイ』を操り、『ユウレイ』による騒ぎを治めていく” 『ポケットモンスター』や『デジモン・アドベンチャー』、『金色のガッシュベル』などのアニメや、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』のどれかを知っているなら、イメージを掴みやすくて遊びやすいかな。 もちろん『シャーマンキング』が一番近いんだけれども。 ゲームとしての問題は『魂の技芸(ソウル・アート)』と思われます。 これは“気力体力を食われないよう、芸術を作ることで情熱や神経を一つに統一し、ユウレイに注ぎ込む”必殺技のようなもの。 小説なら“サキソフォンの『ビバップ』演奏”“スティックダンス”などがあります。 これは真面目な話、音や動画が無いといまいちピンときにくいんです。 例えプレイヤーがキャラを創作しても、周りにその迫力を伝え難いのが難点じゃないでしょうか。 ただ、アニメや芸能界などにモデルがいるとかなり理解しやすいかな、とも思います。 いえ、私が『The Sneaker』に掲載された短編を読んだ時に思い出したのが、あるブログの『タップダンスで写真家さんを泣かせた』というエピソード。ちょうどこれは、“苦しみや悲しみややるせなさなどの、臨界寸前の負の感情をタップのステップで昇華する”シーンでした。 『魂の技芸』というものがあるのなら、こういったものを言うのかもしれませんね。 実際にプレイする時には、持たせる技能に関連したVTRやCDを持ち寄って最初に見せ合うといいと思います。 肝心のルール&システムについては、今月米国発売の『GURPS SUPER 第四版対応』の再編成されたものになるらしいです。 …さて、いつになるかな(遠い目)。 なにしろ、肝心のグループSNEでは『ゲヘナ第二版』などのテストプレイで大変な騒ぎ。公式のHPの更新すらできていません。 頑張ってください、SNEの皆様。 完成度の高いリプレイ&ルールブックの発刊を、阪神間在住ファンが心からお待ちしております。 余談ながら。 虎川武(タケシ)とシンゴ、そして草薙たりたの組み合わせに思わず吹きました。 全員の名前や特徴を、一旦バラバラにしてから組み合わせなおすと、良く知っている二人組になります(笑)。 キャラの設定責任者さんが誰か、ものすごく知りたいです。 …『百鬼夜翔』でも友野さんが小説で『黄泉がえり』ネタ使ったり、リプレイで“木村君そっくりに化けてる猿”を出したり。 SMAPってこんなところにも影響を与えてるんですよね。応援してるファンですら、改めて『化け物グループ』と実感しました。
2005/11/19
まず、『Feather Folk's Story』にサイドエピソード集『Triangle』を追加。 そして『ダブルクロス』のページにおけるキャラクターデータの、取得エフェクトを指摘を参考に一部変更しました。 『Triangle』は今度のシングルからイメージを戴いた三部作になります。 この作者は、こーゆー場面を連想(曲解)しちゃうんだなと感じていただければいいかと思います。 上の関係ありませんが、RSSリーダーに読ませているブログの一つで、『解放区』の文字を見つけました。男性の方が読んでいるのを見つけて、ちょっと嬉しかったです。 最後に。 遅ればせながら、木村君誕生日おめでとうございます。 これからの一年がより実りの多いものになりますように。
2005/11/14
ようやく、普段お付き合いのある小説サイト様に一通りの感想メールを出すのが終了しました。 (今も『BIRTHDAY』と『FFS』 の三本連続ショートショート『Triangle』を並行して書いてはいます。) あとは気になるサイト様を少しだけ巡るだけです。 その後は韓国旅行のレポを書き上げ、ダブクロの記事を書き上げるだけです。 で、目途が立ってホッとしたのはいいんだけどね、自分。 TVの立ち読みのため(『西遊記』の衣装確認の為。…沙悟浄が杖じゃなくって、『サイ』を振るっていてびびったり)に寄った本屋で、衝動買いしてどーするっ(ツッコミ)! 買ったのは以下の二冊。 『日本のインテリジェンス機関』『東京・同時多発テロ―日本攻撃計画シミュレーション』「ネタ探しのためだから」と己に言い訳するのはいいのだけれど、いい加減積読を20冊越えてるんですが(汗)。 『リボーン・リバース』も本屋に取り寄せ中だし(こちらは世界設定について、改めて書きたい事があり)。 書籍買い物衝動、セーブしないといけないですね…。 そんな毎日ですが、『SMAP×SMAP』の感想を再開できるよう頑張っております。期待せずに(←おひっ)お待ちくださると幸いです。
2005/11/12
ようやく確定が出ました。『愛と死をみつめて』に草なぎ君が出演します(詳細はこちら)。「どうせなら洋画『愛と死の間で』の日本版リメイクを彼で見たかった…(←見たがるのは自分だけだろうがっ!)」というどっかの猪の戯言は置いといて。 この話は最初、実はとんでもないところから、とんでも無い量の企画内容が、誰でも見れる場所(ネット)に流出してたんですよね(私もそのページを観ました)。「これ、決定前に、企画情報の流出の為に“ぽしゃる(潰れる)”パターンじゃないか(滝汗)」と戦々恐々(←ドラマ業界では、本当に企画が潰れた前例があるらしいので)。 結局、その流出していた場所(ネット)は現在消失し、その後に改めて公式発表があったわけです。『頼むから、未確定情報を回すな皆さん!』と祈るだけの管理人は、ここにきてどっと疲れました(放心)。 私は原作の発売時も、昔のドラマも観たことが無いのであまり感想を言えません(…おーい、そこで「生まれてたんじゃねーの」と突っ込んでる人、出て来いっ)。 でもひたすら真っ直ぐで、すごく若い年齢の役柄はすごく意外です。草なぎ君君自身も楽しんでくれるといいな、と思います。 犬童監督とは、脚本では『黄泉がえり』で組まれていますが、監督としては初めて。彼とテレビ朝日ドラマスタッフが、どんな草なぎ君を引き出してくれるのか、楽しみです。 最後に、どこぞの猪が、「できれば次は『ハングマン』のリメイクで使ってください」などと思っていることも内緒です(こっそり)。
2005/11/10
『FF続編、まだ望みあるんじゃないか?』 今朝。携帯のブラウザ画面に浮かぶ、その一文。 冬の暖かな布団を蹴飛ばし、跳ね起きるには十分すぎる衝撃を私は受けました。「はい!? どういう意味ですか、それは!?」 ブラウザをスクロールしている間に、少しずつ状況が飲み込めてきました。 日本テレビのドラマにおいて、大食いが解禁されたらしいのです(詳細はこちら)。「…長かった、洒落抜きで長かった」 FFSP2が放送されて、来年で5年。しっかり現実時間に自サイトの小説が追いつかれてますし(汗)。(とんでもない場面で放ってあるから、ちゃんと続き書かなきゃいけませんね) 今回のドラマそのものは脚本がドラマ版『金田一少年の事件簿』の方なので、あまりFFとは関係はありません。 それでも『大食い』が解禁されたのはほっとしました。『ネタ被りすぎるから、FFの方は封印されるんじゃないか』『大食いはともかく、早食いは未だTV業界で自粛中じゃないか』 …そういうツッコミは多々ありますし、私もリアルでの大食いは苦手ですけどね(苦笑)。 一縷の希望だけは持ってしまうんですよ。 せめてDVD発売だけでも、なんとかならないか。こっそりと祈っています。
2005/11/09
FFSに五章『"That"』を更新しました。 描写はできる限り避けましたが、虫ネタが苦手な方は読まないで下さい(汗)。 そして、鬼塊術局も第四章へ。 こちらも順次UPしていきます。
2005/11/04
前日のタクシーの運転手さんの助言を受け入れ、二日目の午前は郊外に赴いて『冬ソナ』ツアーを敢行することに。 …あの…。私、『冬ソナ』を観た事が無いんですけれど(汗)。 不安を抱えつつ、ホテルの正面玄関へ。 外は、大雨が吹き荒れていました。「…おかしい。超晴れ男の知人が一緒にいるのに」 …ホテルに缶詰だから、その力も働かないのかもしれない。「はじめまして、Tです」 二日目・三日目は知人の仕事仲間の方(男性)が一人、同行する事になっていました。「えっと、Tさんは『冬ソナ』をご覧になったことは…」「無いです(きっぱり)」 をひっ。 まるで自分達の行く末を暗示するような天候でした。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 運転手のいる白いワゴン車に乗り、この日の女性ガイドさんが降りて着ました。 互いに挨拶をした後、早速ワゴンに乗り込んで出発。「今回は『冬ソナ』の名所をご案内することになりましたが、どういったところにいきたいですか?」 ガイドのLさんの言葉に、私とTさんは顔を見合し。「…実は、見たこと無いんです」 Lさん、絶句(←当然である)。 …観た事も無いドラマのロケ地を観光する人も珍しいであろう。「あの、綺麗な場所だと聞いたので…」「ええ、とても綺麗な場所ですよ」 Lさん、なんとか立て直されたらしい。 と、気が付いたように疑問を口にされる。「“ヨン様”って、ほんとに人気があるんですか?」 ニュースなどで観ても、あまりぴんと来ない。 そこでブームの第三者である私たちに聞いてみた、ということなのです。 …芸能ニュースは国境一つこえるだけで歪みませんもんね…。(過去、大手韓国新聞社が稲垣君主演ドラマを草なぎ君主演ドラマと報じたこともある。) とはいえ、ペ・ヨンジュンさんの人気に関しては本当ですし。 ファン層の特徴や、来日のパニックぶりを伝えると、Lさんはかなり驚いていました。「お二人はどうして韓国に?」「仕事です」 これはTさんの答え。そして私は、「草なぎ君のファンなんです。それで彼が好きだって言う韓国に来て見たかったんです」 …今思えば、この辺りから自制をする必要があった気がします(遠い目)。「草なぎ君は一時期、韓国でも活動されていましたね。CDを出されたり…」 よく分かっていないTさんに説明するLさん。 その説明を聞いて、ふと気づいてしまったんです。 …彼女の説明は『過去形』だ、と。 かちり。 猪の中の、絶対に触れてはいけないスイッチが入った音がする。「彼は、今でもずっと韓国に関わっています!」 全編韓国語の共同制作映画『HOTEL VENUS』。 チョンマルブック1・2。 在日韓国人役で主演のドラマ『海峡を渡るバイオリン』。 SHINHWAから提供を受けた<ハヌル~ヨン・ウォナン・サラン>。 そして映画『日本沈没』のキャスティングに寄せた原作者メッセージ。 CDの後も彼が関わりを深めていくのを、仕事に深く関わらせているのを、どうしても韓国の人に伝えたくて。 私は息を付かずに語りました。 そして、語り終わって我に返りました。 …自分、何をファンで無い人間に語り倒してるんだ(滝汗)。 二人を見ると、少なくともTさんは引いているのが良く分かります(凹)。「でも、どうしてそこまで草なぎ君は韓国に拘るんですか?」 Lさんがそう問います。 確かに当然の疑問です。 でも私は本人ではないから、答えなど分からない。 …分からないけれど。「最初は、意地と後ろめたさ、かな」 これまでTVや雑誌で知ったこと(つまりは草なぎ君ファンなら皆知っていること)を、自分なりに推察を交え、整理します。 一言でまとめられるだけの、簡単な理由でも無い気がしたんです。 一番最初の渡韓で、本当は脚本丸暗記で理解できないのに『ベラベラ』と偽ってしました後ろめたさ。 韓国での現実を知り、自分の認識の甘さに打ちのめされたこと。 一人である寂しさと、日本での実績が通じない恐怖。それらに負けてしまう事への悔しさ。 これらが彼を韓国語のマスターとメジャー化への原動力になったんだろうと。「あと、『ハン・ソッキュ』さんの存在も大きいと思います」 衛星放送で始めて見た『回線』で、「彼の演技は自分と似ている」と勘違いし、「彼がトップなら、自分もなれる」と勘違いした事。 その勘違いに気づき、彼の実力と立場に気づき、いつしか“思い込み”を“憧れ”に昇華した事。 彼と出会い、彼の人柄にも惹かれたこと。彼と共演する約束を交わしたこと。 これらのことを、必死に説明しました。「そうなんですか」 頷かれるLさん。 その言葉で再び、我に返る。 …だから私は非ファンに何を力説してるんだっ(再び滝汗)! 韓国のガイドさんに、『草なぎ剛ファンは痛い』と認識されたかもと思うと、ご本人と他のファンに申し訳ない(凹×100)。 自分の痛さにこっそり打ちひしがれていたのでした。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ その後、『犬食』についてのエピソードをいくつか聞いたりしました。 『チョナン・カン』でも触れていましたが、この『犬食』はちゃんと専用の種を飼育しているんです。 …表向きは。 実際のエピソードの数々(『何故韓国では野良犬がいないか』、『愛情極まってついに…』)を聞いて、圧倒されたり。 すごい国だなぁ…。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ サッカー・ワールドカップ予選で韓国国民が『打倒!日本』と言っていたこと。 そして日本の『打倒!北』という風潮を話していたときのこと。 話題の危険性を感じ、こっそりと転換を狙っていた時のこと。「『北』のことはどう思ってるんですか?」 この国でその話題は止めてくださいっ、Tさんっ! NGワードでしょう! 彼の発言に、血の気が引きました。 Lさんは真剣な表情で、語りました。「…祖父母の世代には、知り合いと引き離された人が多いんです。 元々、一つの国なんです」 僅かな韓国史の知識をフル動員しつつ、私はLさんの言葉を聞き入ります。「今は無理だと思います。 でも韓国の国民は皆、次の後継者の頃には合併できると思っています」 韓国の方はそんな風に感じていられるんだ…。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Lさんには子供がおられるそうです。「テコンドーを学ばせています。 勉強が出来なくても、テコンドーが出来れば将来の就職先があるから」 学歴至上主義といわれる韓国ですが、そんな抜け道もあるんですね。 テコンドーの昇段では、強さよりも型を重視されるみたいです。 …チョナン、本気になったら初段は取れちゃうかもしれませんね。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ そんな話をいろいろしている間に、ワゴンは春川に着きました。
2005/11/02
街は夜が明ける6時13分まで、明かりが灯っていました。 そろそろ朝食の時間。「俺、ミーティング入ってるから」 と、知人は6時30分には部屋を出る事に。「言葉が分からない奴を放り出すほど、俺は無謀じゃねーぞ。 とにかくルーム・サービス取れ。俺が英語で取ってやる」 そこでルームサービスのメニューを見ることにしました。このホテルは日本人の利用者が多いためか、日本語記述もあります。「せっかく韓国に来たんだし、韓国料理が食べたいな。 ね、この『カルビタン』にする」 確か『チョナンカン』でも“辛くない”と紹介されていたはず。 限りなく怪しい日本語を使うルームサービスのお兄さんが出たり、知人が必死になって交渉したり。そんなすったもんだの末になんとかオーダーを取り付けることに成功。(ちなみに知人は「英語の方が確実に早かったな…」とぽつりと呟いてました)「Urara、何でカルビタンだけ倍以上値段が違うんだ?」 言われて慌ててメニューを確認。 …なんでこれだけ、夕食メニューと同じ値段?「………………頼みます。そーゆーご指摘は注文前にっ(滝汗)」 戦々恐々と待ち続ける私達。 値段の謎はすぐに解明しました。「!?」 特盛ラーメン鉢と同じサイズ。 カルビがゴロゴロ底に沈んでいる。 ご飯も成人男性サイズ。「夕食に出ても一人で食べるのはきついぞ、これは…」 知人に無言でヘルプを出す。あえて視線をそらす知人。 …分かってる。責任とって自分で食べるって。“韓国では残すことは決してマナー違反ではない。” そう『チョナンカン』でも説明されていました しかし覚悟を決めた猪の頭の中には、そんな記憶など残っているはずがありません。「よし」 まずは一口。「あ。これ、美味い!」 さっぱりとしたスープは、ほんとに全く辛くない。カルビの出汁がしっかり出ていて、そのくせまったく脂っこくない。 ご飯とキムチを食べた後、スープで口の中の辛さを押し流していく。(数時間後、「ご飯はスープに入れて、かき混ぜて食べるんですよ」 とガイドさんからご指摘あり。…チョナンもそうやって食べてたましたね。 すっかり忘れてました。…無念) 食はどんどん進み…でもやっぱり苦しくなり…。 …そして出発直前まで、猪が食い過ぎでベッドに倒れていたのは秘密です。
2005/11/02
『PCがアイドルや俳優、芸人だけのキャンペーン・シナリオ』 そういうのも、面白くはないでしょうか? 『超者ライディーン』や『セーラースターライツ』などをダブルクロスで再現するネタを考えてみました。 ******* ようやく、『ダブルクロス』のルールとサプリメント2冊を読み終わりました(…データなどを隅から隅まで読む人ってどれくらいいるんだろう?)。 確かにデータの量はかなりあったけれど、そのこと自身は全然苦痛になりませんでした(私自身が設定狂だからかも)。 サプリメントの感想はこちらにありますが、それとは別にちょっと思ったんです。「私が今考えてるダブクロ小説のネタ、オリジナルのステージとして流用できないかな…」 ということで、他の皆様にも流用できそうな部分だけ、ご紹介します。 *******★『F-TV局』概要:“UGNが成立して間もなく、その傘下に入って情報操作に協力してきたF-TV局。 だが一年前にFH系の外資企業に買収されかける。最後は神城グループが間に入り、痛み分けで決着が付く。 その事件の影響で、F-TV局の内部にはUGN・FH・神城それぞれの息の掛かったスタッフや出演者の坩堝と化す。 情報操作のための水面下での戦いや牽制が日常茶飯事となっている。 PCはそのF-TV局の職員、もしくはその出演者として人知れず活躍する”★注意点:厳密に再現すると、“表向きの活動”に縛られてプレイし難いと思われます。 (バラエティ6本、もしくはドラマ1本(←準主役級)だけでも、かなりの時間が拘束されます。 これにコンサートや映画撮影、大河ドラマ撮影が重なると、レネゲイド関連の事件など構っていられないでしょう) これの解決方法としては1.『平安京物怪録』の姫などと同じく、『アニマル?テイマー』『血の従者』を駆使する。2.協力者や他PCの従者に『不死者の人形』を使わせ、抜け出す。3.睡眠不足などの体力消耗をリザレクトで回復し、睡眠時間を使って活動(←演出なので、実際には上昇率を上げない)というPC側の工夫もあります。 あるいはGM側の工夫としては3.仕事そのものに事件を絡め、収録と同時に事件を追わせる。 という方法もあります。 PCが一度に会するきっかけとして、『冠番組』を持たせるのも手でしょう。 あとはコンサートなどの打ち合わせなども良いと思います。 制約そのものをどうかわしていくか、それを考えるのもゲームの醍醐味ですよね。 また『ワーディング』は周りの人間には有効ですが、カメラの向こうの人々には無効です。かといって『ショート』を多用すると、経費が掛かりすぎるのでディレクターが泣きます(笑)。★芸能人オーヴァード UGNは基本的に『オーヴァードの存在は隠すべき』という指針を持っています。それゆえ『芸能人オーヴァード』を簡単には容認しないでしょう。 それでも『芸能人オーヴァード』をプレイするには、いくつかの設定が考えられます。1.かなり有名になってからオーヴァードに覚醒、イリーガルになることを条件に容認。2.メンバーもしくはマネージャーに『Dロイス?特権階級』を取得させ、UGNと対等に会話できるようにする。3.対立組織(FHなど)の支援を受ける。組織の中でも穏健派の支援を受けているとすれば、自分達の正義で行動できるでしょう。4.潜入捜査のための期間限定の芸能グループ UGNチルドレンを使うなら、『対象グループを監視するため、お目付けとしてメンバー参加している』という抜け道もありではないでしょうか。 ★パーソナリティーズ UGN寄りの編成部長など、ある程度の事件をもみ消すことが出来る協力者が必要だと思われます。 PCが長い期間に活動しているなら、ディレクター時代からの知り合いということが出来るでしょう。 他にもADや、対立組織の息の掛かったグループなどのパーソナリティが考えられます。★シナリオソース(以下はGMが反転させて読んでください)・古典的なネタとして考えられるのは、『海外ロケの資材に紛れて持ち帰った危険物』です。 EXレネゲイドの代物がPC達の前で暴れ出したり、他の組織の重要書類をひょっこり見つけてしまったりなどが考えられます。・ジャーム化したファンが、邪魔なグループを排斥に掛かったり、あるいは『自分だけの物にしよう』と対象を襲い掛かったりすることも考えられます。・対立する芸能事務所の間で、恋愛関係になってしまったアイドル。その感情のもつれもジャーム化等の悲劇を生み出すという話も出来ます。・UGNの過激派などが、『芸能人オーヴァード』排斥を狙って罠をかける。他組織の息の掛かった芸能事務所が、ライバル根絶を狙って動く。 他にも色んなケースが考えられるでしょう。PCの設定に合せ、実在のイベントを参考にシナリオを練ってみてください。★私の小説のネタとして考えていること・リーダー及びチーフマネージャーに『特権階級』を持たせています。 イリーガルとして協力し、大量の事件を解決することを条件に、UGNの広告塔になることを回避しています。 覚醒は事故死、チーフマネージャーの『ヨモツヘグリ』での復活です。 PCキャラやマネージャーに『オルクス』や『ブラム?ストーカー』を持たせています。 『経験表:その後』の代わりに、『ロイス:グループ』を全員に選択させています。これは『仲間全員の存在と自分の職業としての誇り』を現実帰還の縁にしていることを再現しています。 F-TV局の編成局長に頼んで、事件の後始末を手伝ってもらっています。 ******* 参考になったでしょうか? 少しでもゲームを遊ぶ皆さんの刺激になれば幸いです。
2005/11/01
ということで、詳しいことはこちらから。 深津さんと香取君というと『透明人間』で名コンビを思い出します。 今回も暴走超人キャラと押さえ役の組み合わせになりましたが、あれからの年月が二人の演技にどんな変化を与えているのか、すごく楽しみです。 猪八戒役は伊藤淳史さん。 ご自分でも『子豚』と表現されている通り、歴代に比べるとすごく小柄。 その体格と合わせ、『電車男』のイメージが強いからか、あるいは悟空と悟浄の対立の印象があるからか、どうも二人の間を頼りなく仲裁するイメージが沸いちゃって…(苦笑)。 弱々しい半獣人って、尻尾や耳を引っ張っていぢめてみたくな…“ぐぁしゃっ”(←百tハンマーが管理人の頭に落ちる音)! …いや、こういうタイプって『なけなしの勇気と力を振り絞って活躍する』と、一気に盛り上がるんですよね。役としては実はオイシイ。 閑話休題。 しかし、スポーツ紙やワイドショーの盛り上げ方は>旅の仲間は揃った!というもので一色。しかしながら一言、私は言いたい。「白龍の立場はどこへ行ったーーー!!」 …ぜはぜは。 アニメでも宇宙船の名前だけの登場だったり、ジープに始終変身させられてたり、人工知能搭載の乗り物だったり、何かと陰の薄いの白龍(ほろり)。 しかし彼は原作から登場する、れっきとした五人目の仲間です。『普段はその業の為に馬に変えられているが、窮地にはちらっとだけ人間体』って、美味しいと思うんです。違うんでしょうか、スタッフ様。 個人的にはやっぱり香取君とドラマでの共演歴のある声優さん、ということで山寺宏一さんを希望したり(声だけでも表情豊かなキャラにしてくれそうなので)。 でも、『フードファイト』の九太郎のように、SMAPのメンバーか南原さんが声を当てると言うのもオイシイかもしれませんね。 まだまだ私はこの配役発表から目を離せません。
2005/11/01
とりあえず、まとめて五人分のデータとページを作ってみました。(こちらからどうぞ)。 ゲームに慣れた方なら、カスタマイズなども簡単にできると思います。技能や名前を弄って、オリジナルキャラにして下さっても構いません。 現実の方がモデルのため、肖像権などにご注意ください。それを守ってくださる場合のみ、フリーウェアです(ただ、ご一報くださると管理人が喜びます)。 もちろん実際のプレイの際には、ゲーム仲間全員の理解を得た上でご利用くださいね。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 作り上げた感想としては…『疲れた』。その一言ですね。 まず自分の中の『SMAP』一人一人のイメージを、『ダブルクロス』の世界に当てはめるように纏めます。さらにもう一度そのイメージを本人と世界観の二つにすり合わせるように膨らませます。 それが予期していた以上の妄想エネルギーを消耗するんですよね。 『ダブルクロス』はWebリプレイ五百本ぐらいは読んでいるのですが(自分でもその数にはびびりました)、実際にプレイをしていないので、細かい部分のルールを認識していませんでした。それが今回、ちょっと辛かったですね。 ただ『ダブルクロス』というゲームは、本当にイメージ的な汎用性が強いんです。世の中には『ギャルゲー』とか『戦隊』に当てはめたツワモノさんもいるらしいんですよね。それらを受け止めるだけの器がこのゲームにあるって事だと思います。 普段小説などを書くときでも、こんなに事細かにデータを決めたりはしません(小説『LOST HEART』では技能とコネクションのみ、細かく設定しています)。 今回はそんな意味でもすごく勉強になりました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ でも、キャラクター作りからして、まずゲームって楽しいんですね。。 海鴎@DDさんのブログにもありますが、どんな活躍をさせたいかを考えるのってすごく面白いですよ。 これを使ってくださる方がどんな風に遊んでくださるか、それを考えるだけでわくわくしちゃいますもん。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 今回、データを作るうえで自分に課した事は以下の二つ。『基本ルールブック・二つのサプリメントで全て再現すること』『モデルのイメージを出来る限り尊重しつつ、なおかつゲームにも使いやすいキャラクターを』 それがどこまで再現できているかは分かりません。それは是非、皆さんがご確認ください。 それでは、よいゲームライフを!
2005/10/31
まずは、『BIRTHDAY』に木村君編を追加。 いろいろ理屈っぽくなってしまったり、説明が多くなっちゃいました(謝)。これが私の限界です(汗)。 さあ、次は稲垣君(11月8日)と、チェヨンさん(11月10日)です。 …この二人、誕生日近いんですよね。誕生日までにUPできるかなぁ(遠い目)。 次に、『TRPG』のページを開始。こちらはテーブルトークRPGをメインにしたページです。テーブルトークRPGそのものの解説は他サイト様に譲りますね。 データそのものに関する必要最低限のフォローはこのブログの場を借りて行ないます。 まずは『ダブルクロス』・SMAP版キャラクターデータの解説から。これは解説が出来上がったものから、順次UPしていきますね。 もう一つ、ここのBlogを見てくださってる方だけにプレゼント、ということで、『X'smap』の非公式続編の簡易あらすじを置いておきますね。 さすがにこれをお話に書き起こす余力は無いようです。期待してくださった方、本当に申し訳ありません。 その代わり、これを観ながらいろんな想像を膨らませていただけると幸いです。
2005/10/31
コンサートマナーのページに、一件追加しました。 以前ブログでも紹介いたしましたが、ここは是非読んで欲しいサイトです。 ここで、更新内容とは関係の無い話を一つ。 最近、あるWebリプレイで『傍観者効果』という言葉を知りました。 それで検索を掛けると、『群集心理に潜む闇』が引っかかりました。この文章の最後と同じことが、コンサート会場でも起こってるのかもしれませんね(頭痛)。
2005/10/29
『鬼塊術局』の第三章が後書にたどり着きました。 …まだ、外伝の方が終わっておりませんので、頑張って週2回UPペースでしばらく飛ばしたいと思います(…うん、多分大丈夫)。 四章は香取君がメインになります。その次の五章が<Fine! Peace!>をモチーフとした幻想譚になるはず。…頑張れ、私。 ケーブルTV『Channel Neco』でOVA版『ロードス島戦記』の放送があり、それを観ているんですが(やっと8話まで観た)。 その最終回での主人公パーンの行動と、昨日の『日本沈没』予告での小野寺が重なって困っております。…行動原理(『世界と愛しい女性の両方を、己の尊厳をかけて救いたい!』)がまったく同じなんですよね(笑)。 むしろ小野寺の常にニュートラルの声音が、生々しさとかを超越しちゃって(←特撮畑の監督さんだからか、役者の『非日常的オーラ』を完全に引き出している)、心をがしがし揺さぶっております。 草なぎ君の演技でドキッとするのは、たまに見せる“現状超越”モードです(『僕の生きる道』後半のモードともいう)。“夏の日差しの下で、その体の向こうに空の蒼がかすんで見えちゃいそう”な、怖いほどの透明感があるんですよね。 …『黄泉がえり』の時は草なぎ君に対して、こっそりと「もっと非現実の演技における引き出し増やして…」なんて思っていたのに。 その後にファンタジーの芝居(『X'smap』『ロボッツ』)が続いてくれたのが良かったのか、「残された人たちはどうなるんです!」「奇跡は起きます…起こして見せます」の台詞に違和感がない(嬉)。 このまま5月には、私の中のヒーロー像を抜いてください。
2005/10/29
「物語の終わりはこの世に無く」―――ああ、終わってしまったのだと、今更ながらに実感する。 この事実から目を逸らすためだけに、『Canon』もちびちびと読んでいたのに。 原作者はこの世に無く、新しい物語は紡がれることはありません。 私はこれから先も、『Trinity Blood』以上にはまれる小説に出会うことは無いでしょう。 この作品との出逢いこそが奇跡だったと確信しています。 ラストの『Sunao Yoshida』の文字に、ただ大きな喪失感と僅かな達成感が湧き上がるのです。 改めて、ご冥福をお祈りします。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 確かに私の中の最強ヒーローはOVA版『ロードス島戦記』のパーンです(←近く、リメイク版『日本沈没』の小野寺がその順位を抜く可能性が大きい)。 でもアベルに出会って、私の中のヒーロー像がかなり変わった気がします。 いや、吉田先生が亡くなってからしばらく経つ今だからこそ、私に与えた影響力の大きさを思い知らされます。『俺達は実験体だ! …俺も、あんたも、カインも、セスも… “計画”の消耗品として作られたんだ!』 途方も無い絶望と憎悪と業を、果てしない年月と愛しき者の喪失で、人類愛に昇華する主人公。 その魅力を今、強く実感しております。 実際、私のサイトの小説にも『被遺伝子調整児』や『実験体』の登場人物が複数います(ネタバレに成るので、どの小説のどの人物かは明かしません)。彼らが魅力的に見えたなら、それはアベルから分けてもらったものです。 またサイト小説『LOST HEART』での草なぎ君の役柄も、『二つの人格を持ち合わせ、過去に大切なものを失った神父』であり、これもアベルを意識しています。 そうやって、私もまた『吉田先生の影』を追いかけている状況です。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 大好きなロンドンの街での戦闘や、印象深い『兄弟全員が揃った宇宙船シーン』など、映像化してくれて嬉しかったものも大きいです。 勿論、『いつの間に納得してるお前ら!?』『異星人の宇宙船を生身で落としにいくか、あんたら!?』等など、脚本のぶっとびかたも最後まですごかったです(苦笑)。…『フードファイト』脚本に迫る破天荒ぶりでしたよ(褒め言葉)。 それでも『アベルVSカイン』が見れたから、全てを許してしまいましょう。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ラストは『アベル・イオン』コンビ結成や、『箱舟』の始動など、未完部分にも少し踏み込んだ内容になっていましたね。 それでも『アベル兄弟とクルースニク同化』のエピソードなど、謎として持っていってしまった部分が多数(おひ)。 だからこそ続きや謎解きを見たいと思ってしまいます。 スタッフ様、是非考えてくださいませ(願)。そして漫画版作画様、頑張ってください(願)。 そして、素晴らしい作品をありがとうございました。
2005/10/28
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