不眠からの脱出

不 眠 からの 脱 出


うつ病のほとんどの方が、体験する「不 眠」

それは、想像以上に苦しいものです。

このページでは、不眠から脱出する為に参考になればとおもい、
専門書・健康雑誌に載っていたことを紹介します。



『くらしと健康 2004・8月号』特集
『眠りの悩みが消える本』日本経済新聞社発行
『寝つきを調べてみました』朝日新聞1月25日朝刊
『眠りたいけど眠れない』(こころの健康を考える)昭和堂発行


まず、不眠の原因を正確に診断しましょう

(やはり受診につきるということですね)

不眠には、色々な原因があり、 原因よって大きく治療法が異なるからです
(うつ病は精神医学的な原因というそうですが)



薬  物  療  法

薬物療法には一般的には睡眠薬がもちいられます
現在、もちいられている睡眠薬は、安全性が高く

□多量に服用しても死ぬことは、ありません。

□耐性(必要な薬の量が徐々に増えていく現象) や
  依存性も低いです。

但し、ある程度の副作用はあります



睡眠導入剤の分類

以下にある、半減期とは薬の作用が低くなる時間のことです

超短時間型   半減期(時間)   
 ハルシオン     2.9
  アモバン      3.9
  マイスリー     2.3

短時間型     半減期(時間)
 レンドルミン     7
 リスミー       10.5
 ロラメット・エバミール10

中間型       半減期(時間)
 ベンザリン・ネルボン   27
 ユーロジン        24
 エリミン          12~21
 サイレース・ロヒプノール 7~24

長時間型    半減期(時間)
 ダルメート・ベノジール 6~72
 ソメリン        42~123
 ドラール        36~116




上手に睡眠薬を使うには

□ いつ飲めば効果的?・・・通常 寝入りたい時刻の30分くらい前に服用 するのがよいようです。
  効果は20~60分以内にあらわれるとされているからです

□ 睡眠薬と寝酒を併用していいの?・・・ アルコール併用は絶対禁物 です。

  服薬後の出来事を記憶していなかったり、通常では起こらないような
    不安、焦燥、興奮などの副作用も出現することがあるからです。

  そもそも寝酒は、睡眠後半部の覚醒を増加させます。
    つまり寝酒すると、朝までぐっすり眠れない!ということです。

□ 睡眠薬を飲んだあとは、どうしたら?・・・すぐ床に入りましょう

  服用後起きたままで、寝入りやすい状況をつくらないでいると、
    せっかくの睡眠薬の効果も十分ではなくなってしまいます。

服用後PCや携帯メールをしながら眠くなるのを待つのはやめましょう。



薬 物 以 外 の 不 眠 治 療

薬を飲んでいるのに眠れない!という方へ

特に読んでいただきたいです。


薬物療法以外の治療には、

1.睡眠衛生指導 ・・・ぐっすり眠る条件を整える こと

 2.精神療法・認知療法 
 3.行動療法 がありますが、

1.睡眠衛生指導は、私たちでも取り入れられます。

但し、うつ病が重く、布団から起き上がれない時は
”規則正しい生活”より ”徹底した休養”が優先です


ご本人や周囲の方が、回復状況を見ながら
何なら無理なくできるかを考えていただきたいです。



□  毎日の起床・就寝時刻を一定に

  但し既に睡眠障害をおこしている方は、就寝時刻にあまりこだわらず、
  眠くなるのを待つ方が、寝つきがよいケースも多いようです。


□  就寝前のリラクゼーション

  食後、すぐ寝ようとしていませんか?(消化できず寝付けません)
  寝る直前までPCや携帯メールをして脳を興奮させていませんか?

  就寝前は、日中の興奮や緊張を鎮めることが大切です。 

ぬるめ のお風呂にゆっくりはいる。(熱いお風呂は逆効果)
  心が落ち着く音楽を聴く。
  読 書  など、

  あなたにあった就寝前のリラクゼーションを探しましょう。


□ 眠ろうと努めすぎない

  眠ろう眠ろうと、あせるとかえって、寝つきが悪く、
  また質の悪い睡眠になることがあります。

  眠れるだけ眠れば十分という考え方をもちましょう。 


□  睡眠環境の調整

  寝室の照明・音・温湿度などの環境で睡眠は大きく影響します。


この4点が、睡眠衛生指導 (不眠を解消し、質の良い睡眠を得る条件を整えること)です。



既に睡眠障害をおこしている方のための12の指針

 1.睡眠時間は人それぞれです。日中の眠気で困らなければ十分です

 2.刺激物を避け、寝る前には自分なりのリラックス法を行いましょう

 3.眠くなってから床につきましょう。就寝時刻に、こだわりすぎないことです

 4.同じ時刻に毎日起きましょう

 5.光の利用でよい睡眠を得ましょう
    目がさめたら日光をとり入れ、夜は明るすぎない照明を

 6.規則正しい3度の食事と、規則的な運動をしましょう

 7.昼寝をするなら、15時前に20~30分にしましょう

 8.眠りが浅い時は、むしろ遅寝→早起きにしましょう

 9.睡眠中の激しいいびき・呼吸停止や足のびくつき・むずむず感は注意してください
  専門医の診断が必要です。

 10.十分眠っていても、日中の眠気が強い時は専門医の診断が必要です

 11.睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもとです

 12.睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全です


何度も申し上げますが、うつ病が重いときは、眠りたいだけ眠り、
起きたい時に起きる。やりたいことだけをやる。これが基本です。  


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