グリザベラの館

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2003.05.17退院1日目 ~この痛みは何!?




 昼食後、病室の皆さんとお世話になった看護師の皆さんにあいさつをしてから14時半頃にH大学病院前からタクシーに乗って自宅に向かった。昼食後に痛み止めのお薬を服用したがあまり効いてなく、タクシーのスピードを落としてもらった。まだ動きのあるものを見るのはつらいのだが、隣接しているH大学病院へと続く通りをタクシーから眺めながら痛みが落ち着いたら絶対この通りを森林浴しようと心に誓った。


 30分ほどタクシーに乗っていたのだろうか。ようやく自宅に到着した。目の痛みは確かにあるのだが、自分の部屋に入ると入院前のままだったのでタイムスリッップをしたのじゃないかと思ってしまった。


 タクシーに乗って帰ってきたにも関わらず、すごく疲れたので少し休んでから、あと片付けを始めた。この時、奥の部屋からテレビの音声がまる聞こえだった。関西でサーズだとかりそな銀行が危ないとかいう内容だった。私は入院中、テレビを見る気にもなれなかったので入院前の白集団のニュースが私の中で最新だった。浦島太郎状態だった。


 夕食までしばらく時間があったのでもう少し休んでいたら痛み止めが切れてきたので、夕食後急いでお薬を服用し、目薬を差した。目が痛いし、まだ術後の目の位置に慣れてないせいかすごく目が疲れた。さっさと自分の部屋へ引き上げた。まだテレビを見る気にはなれないしパソコンもダメみたいだ。ただケータイメールだけは入院中から平気だったので心配をかけた友人に退院した事を伝えた。

 それから、入院中付けていた日記を初めから見てみた。入院・手術…すべてが自分のことなのに遠い昔の出来事のようだ。あのハプニングオペ日の出来事は、今でもはっきりと覚えているのだが…


 ふと時計を見ると22時になろうとしていた。目が疲れてきたので目薬を差してから眠る…夜中だと思う。今まで感じた事のない激痛でうなされるが起き上がる事さえできない。目・頭の他に耳までも痛くなり、あまりにも痛くて身動きできない。声も出せない状態で痛みをずっとこらえ、疲れ果ててまた眠ってしまった。



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