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システィーナ礼拝堂500 年祭記念 ミケランジェロ展―天才の軌跡(11月17まで)を見て来た。ミケランジェロ本人の作品は数少ないのだけれど、システィーナ礼拝堂500 年祭記念というだけに、日本の技術を尽くした映像が素晴らしかった。確かツァーでは20分しか滞在できず、たくさんの人の中で、きょろきょろ状態で、とてもじっくりと見ることなどできなかった。映像は明るく、まぁ解像度が優秀で、小さなひびも見逃さない状態だった。確かに神の創造したもので、人体は傑作とミケランジェロが思うのも納得がゆく。ヒトの体を美しく表現したのは彼ならでは。私の好きな旧約聖書物語は楽園追放とノアの方舟。マザッチョの楽園追放の模写も見ることができた。ミケランジェロは色彩豊かにドラマティックに描いている。だから生々しく、買って来た絵葉書も飾るかどうか躊躇する。もう長いこと掛けてあるマザッチョの楽園追放の印刷物がまだまだ、しばらくそのままになるだろう。ノアの方舟にはヒトしか見当たらず、当時の伝統はそうであったのだと思う。もう少し時代が下ると、つがいの動物がにぎやかに描かれてゆく。キリンやユキヒョウ、ゴリラの美しさまではミケランジェロは知ることはなかった。
2013年10月10日
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お盆はすいているだろうと、都美術館の「ルーヴル美術館展—地中海 四千年のものがたり—」を見に行くことにした。podcastの「そんない美術の時間」を聞いて、都内美術館の混みようから、やはり先に1周して全体を把握してから、気になった作品をじっくり観るという方法に変えることにした。とはいっても階ごとにという方が理にかなうかも。メインのアルテミスも美しいけれど、ローマ皇帝のアウグストゥスが良かったなぁ。一目でその人と分かるので、2000年経っても影響が大きい。8月も彼の名前であるし。ハドリアヌス皇帝の像を見ると、本当に温泉好きだったのぉと思ってしまう。エウロペの略奪をテーマにした作品が目についた。テーマに沿って作品が集められ、旅行がテーマの作品では1866年のサン・ピエトロ大聖堂と1870年のコロッセオの絵が、現代と比べて本当に荒涼としていて、読んで知ってはいたが、あのバチカンの前で牛が草を食べている風景は本当だった。夫は前400年の墓碑:夫婦の別れの場面に感動したという。お互いに微笑みを交わしている。妻の笑みが若干大きいのはどういう意味かなぁと、また意地悪を言ってしまった。時代も地域も広く、有名作家の作品というわけではないけれど、保存状態がよく、地図や年表も分かりやすく、十分に楽しめた。
2013年08月13日
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東京国立博物館の常設展を見てきた。特別展「和様の書」に関連した展示が多くあった。歴史資料を展示してある部屋は毎回興味深い。藤原定家の任官できない旨の文章が意外と達筆ではなかったり、鎌倉時代の文書は偽物と思えと教えられてきたが、さすがに国立、北条執権たちの文書がズラリ。祐筆(書記)が頑張ったのかも。紙の質も面白い。天皇の綸旨も当時の再生紙に書かれていたり、援軍要請の密書はたった4行で、うすい小さな紙に書かれ、密使が隠しやすくできている。4行とはショートメール!しかし、4行で頼めるのはかなりの主従関係、縁戚関係を結んでいたからだろう。現代のメールはあまりに薄くはかないなぁ!!
2013年07月31日
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この日は映画を見ようと出かけたのだが、私が異議をとなえて、丸の内界隈を歩くことになった。一保堂茶舗で京都の夏菓子に惹かれ、まずは一服のお薄茶をいただく。つい茶筅はどのくらいの時間でとお聞きしてしまったら、快く20秒以内でとのこと。それ以上は苦くなると教えていただいた。三菱1号館美術館で浮世絵展を見る。歌麿が養蚕や海女など当時の女性の働くようすも浮世絵にしていたことを知る。上質な図鑑のような。とても見直してしまった。2期と3期もあるので見に行きたいと思う。JPタワーKITTEは賑わっていて昼食の長い列を横目で見ながら、東京大学総合研究博物館インターメディアテクに入った。本郷館も良いのだが、こちらは展示のデザインに驚く。大きなマサイキリンや巨大マチカネワニの骨格、小さな華奢なネズミの骨格も美しい。「カメの一種」という表現は当時まだまだ分類の途上だったことを思い起させる。細かい分類はほんの最近のことかも。展示物が種種雑多なのが魅力。ロンドンのV&Aのような感じがする。ヴィクトリア女王の時代、明治10年(1877年)からの収集なので納得できる。
2013年07月13日
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夏休みに出かけようとある美術館の予約をPCで行った。その時間にみなさん集中するため、画面が変わらず、かなり待たされる。ようやく画面が出ても、IDやらパスワード、おまけに予想もしなかったポイントカードまで、た~っぷり待って、何度も入力して、こんなに手こずっている間に満員になってしまうのではとハラハラしながら41分経過。なんとか努力の甲斐あって、希望通りのチケットは予約できた。リピーターにはなれないなぁ。これ以外はヒトの少ないゆったりした空間で夏休みを楽しみたい。
2013年07月10日
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科学博物館の特別展「グレートジャーニー 人類の旅~この星に、生き残るための物語」を午後から見に行った。写真と映像が豊富で分かりやすく、感動的な展示だった。ヒトが生きてここまで来られたのは日々の努力の結果で、その一部分に今居るという具体的な位置を示される。生きて来たということは、たくさんの生き物の命の上に乗っかってきたことで、当分展示された映像、買い求めたカタログの写真の強烈さを引きずって行きそう。日本でも半世紀前には、お客さんが来るので「鶏をつぶす」のは日常だった。獲物を解体、保存する場にいる子どもは、おばあちゃんが鶏をさばくのを見ていた私自身だった。その私はマゴムスメにそういう姿を見せることはない。できるとしたら、育てた小さな野菜や花、料理する食材を大切に扱って、感謝していただくということだろう。パンツ3枚のうち2枚を分けた(持っているもを分かち合う)というお話も、聖書と共通していて、文章にすれば、「互いに愛し合いなさい」がヒトの生きてゆくやり方なんだなぁと思う。いつの時代でも簡単ではないけれど。
2013年05月04日
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エル・グレコ展を夕方見てきた。金曜日の夕方はゆっくり見ることはできるが、お腹と体力が心もとない。確かに面白い。とくに無原罪のお宿り「かりんとう」のお土産が販売されていたのには、さすがと思う。キリスト教のお国では可能なのだろうか?絵葉書には作られていないので、大変残念だったのは聖パウロの肖像。今まで見た中で最も柔和で慈しみ深そう。私のイメージしているパウロさんとかなり違う。マリアさんの絵が求められているのはよ~く分かる。悲しげなキリストの絵よりマリアさんの美しく優しいお顔を見るとほっとするもの。それで祭壇もマリアさんにあふれている。大きな写真パネルの祭壇も興味深かった。活けられているお花も華麗。まぁとにかく、このような大きな教会は私にとっては礼拝というより見学の場となりそう。マリアさんの頭上には顔とつばさだけの天使、ケルビムとセラピムがいっぱい。こんなにたくさん書いてある絵はあまり見たことがない。西洋美術館の常設展の十字架上のキリストの絵を何度も見ていると、あまりの広がりに驚くし、夫とどうもエル・グレコの絵は主人公の顔色の悪さが気になるねぇと話ながら帰宅。マーボ豆腐とピールの遅い夕食となった。
2013年02月22日
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国立西洋美術館「手の痕跡」所蔵作品を中心としたロダンとブールデルの彫刻と素描の展覧会を見てきた。手の痕跡というけれど、彫刻の大きさの中で、足の大きさが大きく作ってあることに気づいて、どうしても足に目が行ってしまった。外反母趾でもなく、足首が太く、足の指の表情がたくましい。胸像は人間の顔ってこんなに異なるものかと思わせる。1906年にパリに行った日本人の花子さんのお顔は本当に「平たい顔族」と呼ばれてもしかたないほど、まったく違う人間だったのだろうと思う。作品というよりも、多様な人類に興味が行ってしまう。説教する洗礼者ヨハネと弓をひくヘラクレスがやっぱりいいなぁ。アダムとエヴァの表情は知恵の木の実を食べた後を表現していると思われるが、なんともはっきりしない表情になっている。楽園追放のアダムとエヴァはどの作品を見ても複雑な顔をしている。苦悩の始まりなのか。私の好きな楽園追放はマザッチョで、キッチンに貼ってあるので毎日見ている。お庭にある作品も最後によく眺め、常設展もやはり年に何度か味わうのが楽しい。
2013年01月24日
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午前中はマゴムスメの幼稚園の運動会。都会の小さな幼稚園の運動会は小学校の体育館で、元気に、みんな参加で行われた。ほのぼのといつもながら感じ良い。終わって、谷中散策しながらランチ、シフォンケーキでコーヒー。帰って、電車で大宮公園へ。友人には会えなかったが、しばらくぶりに民俗の展示を見た。さすがに、民俗学の達人は素晴らしい展示を行っていた。分かりやすく心配りされ、名もない人々の創意工夫に感動した。技と型のおかげで、世界レベルのものづくりが行われてきたことも納得できる。ペリー提督はそれに気づいていたという。鋳物やダルマ、足袋も埼玉の技だった。つげの櫛も作られていたとは。常設展も面白く、ボランティアの方が駄洒落を一言入れて、がんばっておられた。国立博物館では味わえない、面白さがあった。帰りにボランティアの解説員の方と楽しくお話できてうれしかった。私、意外と人見知りしないことを知る。夕食は上野の駅中で洋食やのカレーライスとそのお店の50円ボルシチ。学生の時に、ボルシチを作りたくて、まずは畑にビーツ(赤かぶ)の種まきをして育て、2個だけ収穫できて、貴重なボルシチを作ったことを思い出した。ロシアの大地はアルカリ性に近く、関東ロームは酸性。ビーツは困難。
2012年11月10日
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「生きるための家展」9/30まで都美術館に行ってきた。ほんとうはミュージアムショップに大きく口をあけたカバの置物を買いに行ったついでに寄った。(先代のカバさんを先日誤って割ってしまって、残念で寂しくて。)なかなか力作のお家の模型がずらりと並んでいて、大変面白かった。デザイン中心なので、やたら階段が多く、自由に高い所に立っているヒトの姿が気になる。生活感を感じさせないので素敵に見える。木を家の近くに植える発想はその後の木の強さを考えると考え直した方が良いと思う。生きている木は家をひっくり返すこともできてしまうし。
2012年09月25日
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ちひろ美術館の〈企画展〉国際アンデルセン賞受賞画家アンソニー・ブラウン展 ― ゴリラが好きだ ―を見てきました。上野動物園のゴリラさんの家の近くに素敵なパンフレットがおいてあり、これは行かなくてはと。いわさきちひろさんの絵本に出会ったのは、高校生の頃、図書委員だったので、本の紹介ポスターを3人で作る作業をしていて、きれいな色の絵に感動していただと思う。その3人が今、私一人になってしまったのがさみしい。そして、再びゴリラさんが導いてくれた。(ゴリラさんはなぜか私を案内してくれる天使か聖霊のような存在!)美術館では、ちひろさんのこどもの遊ぶ風景の素晴らしい色を味わった。アンソニー・ブラウンさんの絵本を手に取り、さすがにイギリス人、描かれている動物園はロンドンZOO!しかもゴリラさんが大勢いる絵はもちろんハウレッツZOO!手に入るゴリラさんが描かれている絵本はコレクションに加えたが、「ウィリーの絵」の絵本は絶版になっていた。名画のパロディが楽しいので、中古本を探して購入し、今ひたすら眺めて笑っている。お気に入りはアダムがゴリラさんになっているミケランジェロをパロディにした絵。あの指先が愉快!
2012年09月15日
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鉄道博物館へ。カードのポイントで手に入れたチケットで、有効期限のうちに。過ぎてしまって、しまったと思うことがあり、教訓を生かすために。小さなこどもたちが多く、ベビーカーが多かった。パパママたちがんばりますねぇ。とにかく並ぶのは遠慮して、気ままに広い館内を見て歩く。機関車の回転、汽笛はしっかり見ていた。夫の方が興味深かったらしく、原模型博物館、特撮展、てっぱくとは存分に夏休みを楽しめたという感想であった。駅弁を買って、特急の車内で食べることができたのは良かった。少々残念だったのは、私が疲れ気味だったこと。古い汽車の座席に座って休みながら、ゆっくりゆっくり歩いた。御料電車のインテリアが素晴らしく、ヴィクトリア女王の時代のイギリスの影響を見ることができる。暑くなければ外でも楽しめたかも知れない。運行している電車もしっかり見えて、新しい車両も走っていた。新旧それぞれその時代の細やかな工夫を盛り込んでいて、感心するばかり。
2012年08月30日
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都美術館で開催されて、混んでいる「マウリッツハイス美術館展」に夕方6時半ころから出かけてきた。金曜日は8時までなので、夕食前に。この時間でも入場はコントロールされていた。「真珠の耳飾りの少女」の前は2,30分待っても近くで見たいコースと、待たないが少し遠くでのコースを選ぶようになっていた。迷わず遠目コース。レオナルドの「受胎告知」は3回見たが、フェルメールよりはレンブラント、それよりブリューゲルという好みなので。フェルメールもレンブラントの映画も見たけれど。作者のドラマよりも描かれている場面に興味が行く。今回心に残ったのは、レンブラントの「シメオンの賛歌」。歌詞が出てきてしまう。「主よ、今こそ、あなたはみ言葉のとおり 僕を安らかに去らせてくださる~」幼子イエスが両親とともに初めて神殿にゆく場面。イエスとマリアに光が当たり、ここでもヨセフさんは影のように存在している。マリアさんのお顔が一般人のように描かれていてほっとする。ショップも面白く、ただ欲しいなぁと思うレンブラントの「十字架降下」は50万円近いので、誠に残念ながら、即断念。
2012年08月17日
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バーン・ジョーンズ展 三菱一号館美術館に行って来た。まずは、Café 1894でランチ。バーン・ジョーンズと時を同じくする建物の復元。東京にも英国全盛期の建物を真似た建築があちこち残っている。LONDON2012もからめて、イギリスの良き伝統を思う。良くない伝統はさておき。日本で展示されるのはギリシア神話の絵が大半を占め、聖書の絵はメインとはならない。絵はがきにも印刷されていないので、これでいいのかなぁといつも思う。本質を見誤る恐れは十分にある。当時の文化も基盤となるのはキリスト教なのだから。「東方の3博士の礼拝」の絵はがきが手に入らなくて残念。アーツ&クラフト運動の影響からか、楽器が描かれた絵が目立っていた。これは?と聞くと、夫が「たぶんパイプオルガン」と答えた。確かに素朴なふいご付きで、持ち運びOKのような。芸術作品保護のために、とにかく寒い。美術館にはハオリもの必携。
2012年08月08日
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藝大美術館「契丹」草原の王朝展に行ってきた。先月から始めた友人との月1回経済重視お散歩ツァーの第2回目。契丹という名前は高校世界史の記憶のかなたにあった。騎馬民族が栄枯盛衰を繰り返し、忽然と名前の消える民族に興味を持って、知らないのは怖いが中国史を学ぼうまなぁと思っていたが、漢文史料を読むことに気づき、あっさりあきらめて、民族学でなく、民俗学を選択した。正解だったと思う。契丹は(遼王朝)は10世紀初頭にモンゴル草原で生まれ、200年の間、活発な諸国との交流があったという。日本も朝貢していたことが最後に展示してあった年表で確認できた。最近見つかった遺跡からの若く亡くなったプリンセスの遺品は美しく精巧に作られていた。広い広い草原によくぞ集めたと思う貴金属、琥珀、真珠、織物。当時の勢いが偲ばれる。当日券1400円とランチ500円(藝大学食盛り合わせランチ=ご飯少な目であっという間に出てくるのでうれしい。お味もmolto bene!)
2012年07月31日
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マゴムスメと科学博物館へ。夏休みは月曜日もやっていて、混雑が少なめと読んで、ムスメと女性3人でまずはレストランでランチ。先に食べて、他のみなさんがランチしている間に巨大竹とんぼや、放電する装置、滑車などで遊ばうという計画。案の定、その後混雑してきてた。こどもと行くには作戦も必要。私のひざに乗って、モグラの映像を見たり、立ちっぱなしを避けて疲れないよう付き合ってゆくことにする。360°の映像も面白く、また行こうねと約束した。何しろ歩いて10分強なので、リピーターズパスも購入したし、あちこち回らず、ゆっくりじっくり楽しみたい。次回はプルテウスについて展示があったらと質問しようと思う。
2012年07月30日
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東京国立博物館の特別展「青山杉雨の眼と書」 を見て来た。「書」には興味はなく、フォントとして見ておこうかなぁと思ったのと、なによりパスポートが明日までで、6回行ける特別展が3回で終わってしまうのは家計的にも効率が悪いので。学生時代に筆文字の史料を読むのに苦労して、行書草書は書く人には楽しいかも知れないが、後世のために大事な文書は楷書で残して欲しいと思っていた。PCで文書作成となると、動きのある文字として、行書や隷書、面白いフォントを探すようになってしまっていた。フォントとして見てゆくと、心惹かれたのは魏の時代の隷書。卑弥呼さんの時代にすっきり隷書。文化の差が歴然。それでも祖先たちは、なんとかしようとできる努力をしていたのを心強く思う。現代と変わらないかも。
2012年07月28日
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こども向けのおはなしかいにマゴムスメに出てもらおうと、ムスメ夫婦のお出かけに合わせて出かけた。ゴリラさんの絵本のおはなしと、なんと飼育係さんのお話もあるという。知り合いの飼育係が方もいらしていた。時間になるとこどもだけ並んで、おはなしの部屋へ。40分ほどで元の部屋に帰って来た。また聞きたいと、かなり面白かったようす。どんなお話だった?と聞くと、「ヒ・ミ・ツ」と返ってきた。カフェでジュースを飲んで、お庭で遊んで、道端の木の枝を拾って帰宅。眠たくなって、ぐっすりお休み。ワタシはお話会の間「ヴィクトリア朝の子どもの本:イングラムコレクションより」を見てきた。日曜学校運動からこどもの絵のついた読み物がたくさん作られたことを知った。イギリス全盛期のもたらした影響は大きい。またV&Aに行きたいものだ。この時期に作られた聖歌を歌う機会が多いが、イギリスがハツラツ元気に聞こえる。
2011年11月05日
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江戸東京博物館で12/11まで。興味深いヴェネツィアのごく一部を知ることができる。江戸東京博物館で、常設展に行くと、江戸もヴェネツィアと同様の海運、掘り割りには小舟。ほぼ同時代にデザインは異なるものの、なぜか暮らしが似ているように思える。ヴェネツィアはずっとそのまんまだったので世界遺産となったが、江戸は変貌し、掘り割りを埋めてしまって、自動車を走らせてしまったので、世界遺産とはなれなかったのだと思う。ヴェネツィアもどきを体験に千葉のゴンドラに乗りに行くが、未だ東京では水上バスに乗っただけ。屋形船に乗る機会もなく、明治の東京体験のために人力車という手もあるが、勇気が要る。ゴンドリエと船頭さん、運河を知り尽くしていたに違いない。古地図は残っていても、経験だけで利根川から不忍池までの船旅をしていた江戸の船頭の技術も高いに違いない。カルパッチョの赤も印象に残ったが、芸術よりも技術が面白かった。
2011年09月27日
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もうすぐ終了なので、暑くても出かけることにした。その暑さの中国立博物館は長蛇の列。空海はまぁいいかぁ。大英博物館の薄暗い空間、何体ものギリシャの選手の白いバランスの良い彫刻が並んでいたのを思い出す。今回もたぶんこれで3回目の巡り会いという作品もあったかも。大英博物館は数多すぎて、記憶に残っているのはほんのいくつか。小さい像や壺に描かれた絵を、上野ではじっくり見る機会を得た。またエピソードが日本語なのもうれしい。イタリアのルネサンスで憧れられた素晴らしい彫刻、哲学者の厳粛な表情は、さすがにギリシャ文化と思う。でも文化には別の面も必ずあるので、あぁ、やっぱり古代と思わせる作品もちゃんと残っていて、展示してあった。ギリシャ神話も旧約聖書のお話も、たぶんそこまでは行かないが、似たようなことは現代にも持ち越しているのがヒトかもしれない。記念にギリシャ方面の支援として、スフィンクスのペンダントとオリーヴオイル、キプロスのアフロディテという名の白ワインを購入。
2011年09月16日
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途中の時間をどうしようかということになり、印象派でも見ようかということになった。印象に残る印象派、今回はスーラ。知的な細かい作業が静かな風景を浮き出させている。海岸の風景画を2枚。続いて、シスレー、夫の気に入ったメアリー・カサットの女の子の絵、明るいグリーンがなんとも素敵なゴッホの薔薇。計5枚を選んで、絵葉書コレクションに入れた。モネ、マネはベンチに座って、ゆっくり見ることができた。ひまわりの背の高さに驚くが、これは作物として植えたのだろうなぁと話は一致。
2011年08月08日
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パスポートが切れてしまっていたので、購入して、まずはミュージアムシアターを予約。そして、孫文と梅屋庄吉の特別展を見る。紫禁城の写真は何度も見たことがあるが、梅屋庄吉関連のアルバムからの写真は見たこともなく、大変興味深い。当時の方が、中国との外交に積極的な感じがする。さまざまな人が集まって会議していることが分かる。軍服と中国服が多く、着物は梅屋さんだけ。明治45年の南極の映像は面白かった。人の姿は小さいが。ペンギンがあざやかに映っている。アデリーペンギンとエンペラーペンギンかキングペンギン。その後、シアターで「法隆寺献納宝物 国宝 金銅灌頂幡 飛鳥の天人」を観た。本来の姿を見ることができて、大きさと精巧さに驚く。この日は久しぶりに会った友人と一緒だったので、ランチをご一緒し、ナイル川のお魚を食べた。ゆっくりお話して、親と子のギャラリー「博物館できもだめし-妖怪、化け物 大集合-」 へ。発想がなんと自由なこと。こういうものが身近でなくなって、失われたものも大きいような気がする。思い出や近況を話したり、歴史を垣間見たり、本当に楽しく、有意義な時間となった。また秋にでも、歴史散歩いたしましょうか?
2011年07月30日
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ずいぶん前に夫からチケットをプレゼントされていたが、やっと絵を見ようかという気分になった。理屈っぽいけど面白い絵で、楽しかったのだが、美術館を出て、青空を見ると、もっと柔らかい絵が見たくなった。
2011年04月21日
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東京国立博物館で4月24日(日)までというので、思い立ってこの展示だけ見てきた。本館1階の16室。また「親指のマリア」に会えた。今回はヘッドホンで、当時の礼拝音楽を再現した演奏を聞くことができた。毎週聖歌を歌っていると、古い音楽という気がしない。聖歌集には6世紀からの曲が入っているので、16世紀は普通かも。当時は数少ない曲を丁寧に歌っていたのだろう。命がけで。毎週5曲を歌って礼拝するが、歌の苦手なワタシでも、なんとかついて歌えるように、改良されて今日に至っているような気がする。名もなき人が世代ごとに乗り越えてきた歴史の重みと力強さを思う。
2011年04月19日
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行こうと言って行けなかった川崎市立日本民家園へ出かけた。どの家もしっかり保存してあり、美しく、使ってある木が素晴らしかった。また屋根の保存のために囲炉裏で火を焚いていて、そこで民家のことを詳しくお聞きすることができる。家の中の道具が一つ一つ工夫して作ってあり、美しく便利だった。木の香りまで伝わる炎はずっと見ていたかった。合掌造りの家のお蕎麦屋さんになっていて、打ち立てのおそばをたっぷり食べることができた。打ったおじさんとお話して、富士山のお水を使ったこだわりのお蕎麦で、無くなったらその日はもう終わりだという。お団子も売っていて、やっぱり合掌造りではみたらし団子ねぇと、幸せな一日を過ごした。茅葺き屋根の葺き替え作業中で、貴重な作業も見ることができた。民家って面白い。12000歩。
2011年02月26日
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芸大美術館で12月5日まで。なんと町会から回ってきた招待券で見に行くことができた。ヨハネの黙示録を版画にしてあって、なかなか面白かった。黙示録の文章を文語の聖書で表示してあったが、口語の聖書に慣れてしまっていると、どうして?と思う。描かれた時代はとこの文語体は一致しないと思うのだけれど。もう共同訳聖書を使った解説にする時代ではないのかなぁと思う。まぁともかくも、絵は文章より面白く、愉快でもあった。小さな画面にこれでもかと詰め込んである。こんな細かいところまで見ようなんて思わないのに。それも聖書の場面を描くという神から与えられた役割だという意識がそうさせるのだと思う。いつの時代でも、共通だなぁと思う。
2010年11月16日
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ユリノキが見事に紅葉していた。まずは庭園を散策。まだカエデはまだまだ緑に近い。カモたちが元気で、池に映り込む紅葉が素晴らしかった。東京とは思えない静かな空間。東大寺展は前日のテレビで楽しそうだったので、行ってみた。本で見慣れているお坊さんたちは写真より、時を経た木像は確かにその人に近いように思える。小さな透明の水晶のシャーレのような容器に入れられた、小さなあまり輝かない天然もの真珠は目立たないけれど、太刀も含めて当時の技術の粋を尽くした製品を光明皇后は大仏のお膝の下に日本の国の平安を願って埋めたなんて、当時の人々の思いが伝わり感慨深い。
2010年11月10日
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あまりの列に前回断念したので、今回は見ておこうと午後出かけた。やっぱり外で15分くらい待った。大きな骨の迫力は見事だった。背骨の重なりがなんと美しく、機能的で芸術的だなぁとも思えた。クジラの映像も興味深く、フジツボがあまりにびっしりとついていたのには、近くで見たいとも思った。そのフジツボも展示され、フジツボでさえ大きく驚いた。アザラシの類も剥製と立派な骨格が見事だった。浅虫水族館の水槽で、逆さまになって、息をする以外はきっと一生じっとしているアザラシのことを思い出した。
2010年09月12日
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もうすぐ4歳のまごと祖父母で出かけた。こちらがじっくり見たい動物の展示よりも、目を輝かせていたのは、巨大たけとんぼとエアーバスケットの実験。並んでいる小学生に混じって、自分の意志で並んだ。大きなハンドルを回せるかなぁと思っていたら、小さな声で手伝ってねと。それぞれ協力して、時間はかかったものの大成功。ボランティアのおじさんが、この子の番だからと大きな子に言ってくれていたので、こちらもうれしかった。たんけん館のこどもたちの熱気は素晴らしい。ロケットの前のベンチで一休み。ホントに横になって眠りそうだった。帰りはソフトクリームのチカラで、暑くても元気に階段ぴょんぴょんしてポーズと遊びながら、オーシンツクツクの蝉の声に耳を澄ましながら、楽しく歩いて来た。こういう経験が積み上がるといいなぁ。
2010年08月30日
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ほぼ1か月経ってしまった。その後忙しくて振り返る余裕がなかったんだなぁ。スケジュールにも記入していなくて、家計簿から見つけ出した。カメラを持ってゆかなくて残念。会場でなくても、思い出に看板だけでも写しておけば良かった。よくできていて、大人でも楽しかった。まごとその母とワタシたちというメンバーで出かけたが、暑くても、ホントに楽しい1日だった。映画を見てからだったので、その場面が記憶から呼び戻され、もういちど一緒に冒険を体験するようなわくわく感があった。こどものにわも小さなこどもも参加できるので、いつまでもいたかったようだ。こどもは元気なんだけれど、大人は疲れを覚えて座りたくなる。同じように座って居眠りしている若いおばあさんもいらした。美術館のレストランで、ランチはベトナム料理、おやつも美味しくいただいた。おやつを食べ終わると、レストランの中庭に放し飼いのうずらをマゴムスメと面白く見ていたなぁ。美術館をこどもと楽しく見て回れるのはホントにうれしい!!
2010年08月26日
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春の上野都美術館の「ボルゲーゼ美術館展」の支倉常長の画像を見て、是非仙台の博物館で関係資料を見たいと思い、この旅行の最後に寄ることができた。ただ時間というより、体力気力がもう弱っていて、数ある展示の中で、慶長遣欧使節関係資料のみをじっくりと見てきた。伊達政宗さんはまた今度ね。ボルゲーゼの支倉常長の画像の模写もあった。3年前にローマのボルゲーゼ公園を同じように歩いているので、かつて滞在した常長さんの使命の重さを思う。その後の多くの人々の努力により、なんの不自由もなくクリスチャンとして生きてゆけることを感謝したい。ちょうど居合わせたボランティアの方に、仙台の殉教者の碑が近くにあると教えていただき、広瀬川を渡って、左側にある跡に行ってみた。禁教となってから、日本各地でたくさんのキリシタンが処刑されていったことを史料で知った。幕府によって焼かれている史料もあり、この影響は現代にもまだまだ残っていると思える。あまりに重い史料が多く、受け止めるのはワタシにはとてもしんどい。きっと現代に生きるワタシにも、ワタシにできる小さな使命は与えられているのだと思う。
2010年08月24日
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朝は山形駅から高速バスで仙台駅、タクシーで八木山動物公園、バスで青葉城、英霊顕彰館、仙台市博物館と歩いて、バスで仙台駅。2万歩を超えた。真っ白な茸に出会い、暑さにもめげない甲冑姿の仙台藩士片倉小十郎殿に声をかけられ、一緒に写真を撮ってもらったり、盛り上げようとなりきる仙台藩士は素晴らしい!戦艦大和を見られるらしいと夫が英霊顕彰館に入ろうと誘う。気乗りはしないが、入ってみた。仙台の博物館は入場割引をいろいろ活用できるらしい。なんにも該当せず、ちゃんと正規の入場料をお支払いした。
2010年08月24日
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「かはく」は30分待ちだったので、近場でゆっくりするにはと、「とうはく」の常設展を見て、ランチということになった。入り口で「土蜘蛛草紙」の展示があることを知り、本館2階だけを見ることになった。土蜘蛛草紙の解説を読みながら、14世紀にも現代の漫画作家さんのような人がいて、なんともすんごいお話を作っていたことに感動した。絵と文章が交互の巻物でも、不明な個所もあって、つながりがどうなっているのぉと思うけれど、発想の突飛さが面白い。蜘蛛を怪獣化すると怖いと思うが、意外にかんたんにやっつけてしまっている。鬼や土蜘蛛は当時まだ存在していた異民族とも言われているが、本当に迫力が伝わってくる。こういうお話が好きな国民で、現代に至っているわけねぇ。
2010年08月12日
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やっぱり、「キリストの復活」をもう一度見ようと、夫と出かけた。やっぱり、右手の親指から中指まで立てて、三位一体を表して、弾んで走るランナーのようなキリストを見て喜んでいた。Vサインに見えてしまっているし、憂いのないキリストの表情が珍しい。夫はさっさと見て、どうも完成度がいまいちと言っていた。そりゃぁ、ウフィツィ美術館とバチカン美術館を見てしまったら、ルネサンス絵画は、これ以上のコレクションを見るのは難しいのだからしかたがない。常設展でもキリスト教絵画のコレクションをがんばっている。聖書の主な場面はここでも見ることができる。カルロ・ドルチの「悲しみの聖母」をいつも見ることができてうれしい。同じ作者か模写か不明だが、東京国立博物館の「親指のマリア」は年に1回くらいしか見ることはできないが。庶民に親しまれ、祈られたマリアをもっと見てみたい。
2010年08月10日
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教会では水やり、皿洗い、バザーのための準備の準備をして帰宅。それから出かけたら、映像はもういっぱいの人で見ることができなかった。シャガールの展覧会は何度も見ているが、今回は「魔笛」の舞台美術が面白かった。写真はモノクロなので、当時の夜の女王の感じが怖そうに伝わってしまうが、絵によるともっと違う印象を持つ。赤の色彩が心に残り、赤と青の色の使い方がとても参考になった。青って美しい。赤はなんと魅力的な色なんだろうと思う。さすがに疲れて、何はともあれ、シャガールムースセットでお茶をした。ナッツとムースとチョコレートの層をゆっくりゆっくり楽しんで食べて、休んで、帰ってお昼寝という贅沢な日曜日を過ごした。
2010年08月08日
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なかなか面白かった。常設展と併せて見ると、日本でこんなにもキリスト教絵画を見ることができることに驚く。ルネサンスの有名画家というわけではないけれど、有名画家が描いたのと同じ題材で、たっくさん描かれていたことが分る。今回、ユディトは圧巻。マグダラのマリアも大活躍。ジョルジュ・ヴァザーリの「キリストの復活」は愉快だった。三位一体を表しているらしい指先がVサインに見えて、旗を持ってうれしそうにゴールに入るような感じに仕上がっている。ここまで楽しそうなキリストのお顔を見るのは久しぶり。常設展の顔色の極めて悪い十字架上のキリストの姿を見ると、復活して元気になっって良かったなぁと本当に思う。聖書の場面場面の絵も、なぁるほど、そう描くかと思えて楽しい。「善きサマリア人」のお話に登場する他の二人は?と思ったり、殉教するのは美男美女が多いのねぇと思ったり、戦いの絵は、新しい塩野七生さんの十字軍の本でたっぷり見たところなので、歴史の重みをずっしり感じた。絵のタイトルをイタリア語で読みながら行くと、残念ながら、「聖カエリキレアの法悦」は「聖チェチーリア」か英語で「聖セシリア」かが適当だったのにと思った。聖カエリキレアって誰かなぁと思われるよりは、音楽の聖人セシリアならばとっても有名なので分りやすいと思う。やっぱり、「キリストの復活」を夫と一緒に見たいので、もう1回行こうかしら。
2010年08月04日
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まずはののはな会を浦和まで見に行った。野の花をテーマに絵や写真を趣味とする方々の発表の場となっている。毎年、続けているとうことは、1年間の機会あるごとに描いた、撮った作品から選んであるということ。見つめ続ける楽しさが伝わってくる。今回はヤマザクラと、蜘蛛の巣のかかったサクラの花びらの写真が印象に残った。絵では、ワタシの好きなサトイモ科のムサシアブミだったかなぁ。とにかくテンナンショウ。そして、東京駅近くの書店の4Fでは動物・植物画展。こどもゴリラの焼き物作品も1つ。さすがにプロの色彩は目で見ている色が異なるように思えた。真っ白な壁に掛けるのには心地よい、輝くような植物に思える。家庭の中の空間では、やっぱり身近な植物が落ち着く。今度印刷して、キッチンに飾ってみようかしら。ワタシの作品も。
2010年07月15日
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展覧会の初日に行くのは初めてだった。ミュージアムショップに用事があって、パスポートが切れてしまったので、購入し、せっかくだから見ておこうということで、特別展の会場に行った次第。ポスターの「動物紋飾板」前のひよこは、誕生した文明なのかなぁ。動物紋飾板は大きいものではないが、確かに印象的で美しい。ワタシには蛇とひよこに見えてしまう。青銅器のデザインが凝っていて、並んだ鼎の、現代でいうラーメン模様がずらりと壮観だった。古代と現代はつながっていることが一目瞭然。青銅器の技術があったから鉄器の発展があったのねぇ。鉄器の技術を持つヒッタイトはその後どうしてしまったんだろうと、旧約聖書に時々出てくる「ヘト人」という文字を見て思う。ヒッタイトというと強い民族に思えるが、ヘト人という表現はいかにも疲れて飲み込まれてしまった民族のように安易に想像してしまう。甲骨文字も面白く、日本の骨角器の展示で日本の甲骨文字も見たり、弥生時代の農機具の木製鋤を見てきた。鋤はほぼ木製スコップのようで、これはバックしながら使うもののように思える。まだ、先日の福音書の「スキに手をかけてから後ろを顧みる者は」の鋤がしっくり来ていないなぁ。牛に引かせる犂にした英語の聖書は、その方が説得力がある文化なのでそうしたのだろうなぁ。常設展の東海道の詳細な図絵が興味深かった。屏風の地名がなんとか読めて楽しかった。江戸時代の地図の正確さに毎回驚かされる。
2010年07月06日
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三井記念美術館で6月20日まで。徳川家康の洋時計は日本現存最古のゼンマイ式の時打ち時計というので、見に行ってきた。本当に良くできた機械のように思えた。もう一つ、もう壊れてしまっていたが、熊の時計もあった。クマちゃん目覚まし時計のような、可愛らしい一品だった。目覚まし時計のデザインはこの時代からあまり変わっていないなぁ。天下人から庶民に普及するまで、約400年要したことになるのねぇ。機械ものと、調剤に興味があって、理科系の人だったとか。鎖国のイメージが強いが、かなり好奇心が強く、詳しい日本地図もコンパスを使って見ていた。いつも使っていたコンパスやナイフなどの道具類は、それぞれが精巧に作られていて、また使い込まれている。茶道の高級なお道具は取引の道具として使われ、自らの普段使いは割合シンプルなものを使っていたことが分かる。合理的な政治家だったからこそ、なにはともあれ260年の平和は保たれたと思う。鎖国していても、三浦按針らの新教の考え方を信頼し、決して閉ざされていたわけではなく、東の果てでもカトリックとプロテスタントの争いがあったことが分かる。現代では想像するのが難しいが、そのうらではたくさんのキリシタンの処刑が行われてゆく。ヨーロッパでの新教と旧教の凄惨な映画を見るのも辛いが、結局日本でも同じように各地で行われていた。
2010年06月15日
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新しい丸の内風景を眺めながら、三菱一号館美術館にたどり着いた。ここだけロンドンという感じだった。マネの絵を中心とした展覧会は、当時のパリを描き出し、ことに人々の暮らしも垣間見えて、とても有意義な展示だった。小部屋を生かした構成で、じっくり楽しむことができた。美術中心、その画家中心ではない社会的広がりを含めて短い時間で、たくさんの印象を得られた。画家個人を掘り下げるのではなく、世界史的広がりを企画する時代になってきた。外の赤い光のあるカフェで一休み。国会議事堂前まで歩いて、その後上野動物園へ。
2010年05月13日
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落語の「井戸の茶碗」に出てくる、目利きのお殿様細川さん、パスポートの6個めのスタンプを押してもらい、拝見してきた。室町から現代まで、まぁよくコレクションされましたこと。また子孫になるほどその維持管理は大変なこと!!重要文化財がずらり、またお殿様の趣味もなぁるほどかなり当時の前衛がお好みと思われ、貴重な歴史史料もどっさり。代々、政治的手腕で時代を乗り越えてきたことが分かる。途切れることもなく、続いてこれたのは、臣下の方々、領民の方々、県民の方がからの信頼があったればこそ。各時代にほどよい位置を確保してきたことも、文化財を後世に残すには役に立った。ついつい文献を読んでしまった。ガラシャの侍女の手紙をもう少しちゃんと読んでみたい。かながもう少し読めれば良いのだが、難しいなぁ。次のパスポートでもう1回行こうかしら。今のところ列はなかったし。
2010年05月01日
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ペア券を買っておいたので、節約鑑賞できた。しかしショップでは布製イタリア地図を3枚も購入してしまった。ユーロは安くなったなぁ。ローマのボルゲーゼ公園にある動物園ビオパルコに2007年の夏行ったことがある。ボルゲーゼ公園は深い緑の松の大木で、本当に美しかった。美術館は素通りして、あくまでも動物園を目指して歩いたのを思い出す。今回の展覧会で、ラフェエロといえども職人で、オーナーの気分で絵は描き変えられる現実を改めて知った。修復の機会があって、やっと元通りになった。支倉常長の絵が興味深い。もう少し知って、仙台の動物園とセットで仙台の支倉常長を見にゆきたくなっている。たぶん行くことになるだろうと思う。
2010年02月05日
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東京国立博物館の平常展で何度もみていた遮光器土偶はロンドンへ出張していたのかぁ。おとなしい感じの日本美術でも、土偶たちはちょっと違う雰囲気を持っている。雅とは結びつかない面白さを持っていて、のっぺりした感じの埴輪と対照的で、日本の古代史の面白さを思う。大英博物館はどうしてこれがというものを展示するので、楽しいと思う。印象的だったのは江戸時代のお金を数える、大根おろし器のような形の柄付きのお皿。お金数え機が普及する前、小さな郵便局で使っていたのを思いだした。とにかくそれが展示してあったのに驚いた。ロンドンで売っていたかは知らないが、今回たぶんカキノタネの最高峰?と思われる立派な値段のカレー味と梅味のカキノタネをお土産にした。話のタネに。美味しかった。1筒650円。土偶芸術のきわみの縄文ビーナス、合掌土偶、中空土偶は国宝だけに完成度が高く、縄文の名工展のようだ。遮光器土偶もハート型土偶もみみずく土偶ももちろん個性的で素晴らしい。古代にも「井戸のぞき」のような、顔が茶碗のふちについている土器があるのは興味深い。我が家にも白くまピース」がのぞきこむお茶碗が動物園グッズとしてあるので、縄文の人々と近しいような気になってくる。常設展の洋書コレクションのサウス・ケンジントン博物館建築概要の建物の絵が気になった。1858年刊行なので、ヴィクトリア&アルバート博物館の前の建物であったことが調べて分かった。上野は本当にサウスケンジントンと似ている。上野公園を当時目指せロンドンのように作っていったことが分かる。まだまだそこだけ見ればロンドンと思うような場所もある。土偶はそこに行ってきたんだなぁ。
2010年01月21日
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材料はmarmo bianco。本当に真っ白の大理石で、それだけで美しかった。ミケランジェロほど技巧的でなくても、もう十分に。雨なので、それほど混んではいない。ゆっくり楽しむことができた。それにイタリア語で書かれている説明を読みながら、つい声を出して発音してしまいそう。ラテン語はUとVを区別していなかったと聞いたことがある。この間までヴェスヴィアス火山と思っていたらウェスウィウス火山と表示されていて、他の本を見てもそうなってきていた。発音しにくいし、覚えにくい。フォロ・ロマーノ遺跡に立った時、石に彫ってあった文字はUを見つけるのは難しく、Vが目立っていた。ラテン語と似ているといっても、拙なさ過ぎるイタリア語からは名前くらいしか読み取れなかった。ごろごろと転がっていたたっくさんの大きな石材に、これから何が読み取れるのだろうと、しばらくは石の遺跡を見たくなくなっていた。もう一生分見てしまった感があった。展覧会はちゃんと系統的に、分かりやすく、編集されていてほっとする。これに至るまでの途方もない努力を思った。ポンペイの遺跡から、当時の優雅な暮らしが見えてくる。古代ローマ時代の貴族は、どの時代の人々より贅沢に暮らすことができていたのかも知れない。パスタとエスプレッソはなかったとしても、現代の生活用品にほぼ似たようなものがそろっていた。当時の人々の暮らしをそのまま、命をかけて伝えてくれたウェスウィウス火山の噴火の土石流で埋もれた人々の無念を思い、感謝したい。
2009年11月11日
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何度も見ているのだが、親指のマリアをもう一度観に行った。パスポートはこういうときに便利だなぁ。長崎歴史文化博物館のレプリカの方が、少々美しくできている。本物は江戸時代は長崎の宗門蔵に保管されていて、現在は上野に保管を移されているということで、西洋美術館のマリアさんと合わせて観ることができる。レプリカでも長崎の博物館では丁寧に扱われ、写真撮影はできない。そうだろうと思う。長崎ではキリシタン殉教がどこよりも現実だったのだから。シドッチ宣教師の物語も含めた「江戸キリシタン山屋敷」を読むと、複雑な時間の重みを感じる。今生きている人は過去の多くの人々の足跡の上を知らないで歩いていることを実感した。熱く生きたその人も、その人歩みを発掘して伝えようとした人の努力があって、迫ってくる感動をいただいている。名前も残っていない多くの人に実は支えられていることを、今更だが、今年の夏は強く感じた。次の世代に、伝わるかどうかは別として、より良く歩んでもらえるように、ささやかな努力を続けてゆきたい。
2009年09月01日
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上野の国立博物館で展示中の「親指のマリア」が保管されていた長崎奉行所跡に建てられた長崎歴史文化博物館は、レプリカを丁寧に大切に展示していた。本物よりも丁重で、長く歴史をともに歩んでいる気持ちが伝わった。長崎ならではのキリシタン史の本の品ぞろえだった。お土産は本3冊。うすくて良かった。奉行所の暮らしが分かりやすく映像化されている。お白州体験もできる。遠山の金さんのお父さんもこちらの勤務だったことを知った。昔読んだ岩波新書「犯科帳」はどこに置いてあるのか、また読みたくなった。
2009年08月21日
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東京国立博物館の本館2階で9月6日まで。親指のマリアと、下村観山のラファエロの聖母子の模写の模写を見ることができる。もう一度終わる前に、行ってみようと思う。マリア観音やロザリオ、大正になって見つかった絵など、興味深い。ヨーロッパ、長崎、上野と時空の困難な旅をして来られたマリアさんたちと、伝えようととした人々に感謝。
2009年08月19日
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ぽっかり空いた土曜日の午後、東京国立博物館に出かけた。入口を入ったところで樹木ツァーのプリントを渡され、一度は参加してみたいと思っていたので、13:30まで本館の小川一真の写真を見て、それから参加した。それとミュージアムシアターの江戸城を予約した。樹木ツァーはユリノキ、エノキ、クスノキ、メタセコイア、ヤナギを巡った。どれも大木で、ホントは建物に近すぎるのかも。お話を聞きながら、違う方向を見ているワタシ。特にメタセコイアの根元は小さな穴だらけ。セミの抜け殻もたっくさん葉っぱについている。まるでセミの実がなっているように。大木の下で育つと羽化するには、長い道を上らなくてはならなくなる。あの小さな幼虫が一歩一歩上って行った跡をしばし眺めた。伊勢神宮展を見て、ミュージアムショップでキリシタン史の本を購入。新書版2冊。厚い本は体力と知力に見合わなくなっているので対象外にしてしまっている。その後国際こども図書館、その後上野動物園。
2009年08月01日
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80分待ちの表示に諦めていたが、朝からの雨模様、これはチャンスと9時30分前にたどりついた。ラッキーなことに、30分前からの入場開始となっており、待ち時間0分。出る時には80分になっていた。あれもこれもという展示になっていて、頑張って来た甲斐があった。「マリー・ド・メディシスの肖像」は権謀術策渦巻く家柄からフランス王家に嫁いで、ここでもなかなかの活躍。それが表情に表れて、美しいだけではない強さを感じた。「弓を持つ東方の戦士(バルバリア海賊)」の身にまとわれた毛皮は、白いひょう柄、ということはユキヒョウの毛皮かもしれない。カルロ・ドルチの2枚の絵も美しい。ドルチの聖母マリアを描いた作品はこれで4枚見たことになる。東京国立博物館と西洋美術館常設展とヴェネチアのサン・ジュリアーノ教会と。美術館所蔵の作品はとても美しく保存されているが、教会で用いられたマリアさんはろうそくですすけているが、その前で流された涙が伝わってくるのか、神々しい美しさに成長しているように思える。解説で17世紀にたくさんの聖人が列聖されたことを知った。歴史から生み出されることは多い。常設展でおなじみの画家の作品が多かったので、重ね合わせて楽しめるようになっている。常設展で、寄進者の遺言が訳されていて面白かった。まさか、ご本人は遠く日本の東京で展示されるとは思いもしなかっただろうに。時空を超えて、人に影響を与えようとするのは、もう人の領域ではないなぁ。
2009年06月12日
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宝石もブランドもあんまり好きではないのだが、たまたま15日までの招待券をいただいてあったので、出かけた。ワタシはパスポートに2個めのスタンプが押された。あと4回特別展観覧ができる。12時ころ阿修羅展は40分待ち、こちらはすんなり、でもだんだん混んできた。ティアラやネックレスをどうつけていたかも、実物の奥にゆっくりとした映像と説明文が映し出されてよく分かる。とてもセンスの良い、歴史的にも興味惹かれる斬新な展示だった。最後には、香水と、透明なベンチが置かれ、未来を感じるような澄み切った空間が演出されていた。思わず座ってしまって、足元の表示を見て、これも作品であることが分かった。表慶館の建物をうまく使い、独特な美の世界を体験できて面白かった。宝石の爬虫類、ネコ科動物、鳥が素敵だった。動物を表現するデザインは、騎馬民族の動物をかたどった金属の装身具を取り入れていていると思われるものもあった。
2009年05月05日
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