花咲じいさんの部屋

花咲じいさんの部屋

雨に詠う


そぼ降る雨の中
雫湛えた紫陽花が迎えてくれます
肩を濡らす雨も気にすることなく歩いた小路
随分と歩いたはずなのに 交わす言葉もなく
雨音に消されたかのような 静かな時が過ぎます
小さなパラソル
濡れる肩を抱き寄せ、私を包んでくれた微笑
雨なのになぜか 眩しく
ただ一緒にいる　それだけでうれしくて

紫陽花の小路　二人で歩きます
雨の景色は同じなのに
小さなパラソル　心弾けて回ります
雫が奏でるリズムに載せて　贈ります
あなたへの微笑み返し
水色に輝く想い 　時雨に移ろうこともなく　　

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