3度の飯より音楽好き♪

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その28(1)

After The Bridge/Sonny Rollins

(前編)

RCA時代に録音された別テイク・未発表集です。
このアルバム、さるお方から、アナログで譲っていただいたのですが
後にCDでも欲しくなり、探していたものの長いこと見つかりませんでした。
ネットで注文も試みたのですが、半年待たされたあげく「品切れ」とのこと。
どうやら今は廃盤になっているようですね。
2年前の夏にRCAのものが紙ジャケで再発されたときにも
このアルバムだけは、ありませんでした。

そこで、少し前に手に入れた、
「コンプリートRCAレコーディング」と平行して聴いていこうと思います。
久々にアナログのプレイヤーも引っ張り出してまいりました。(^^)
(注:1-A-1とは、1枚目A面の1曲目、という意味です)

1-A-1 Fifty Second Street Theme
1964.1.24
Sonny Rollins(ts)/Ron Carter(b)/Roy Mccardy(ds)

この演奏、なんと14分38秒!
ナウズ・ザ・タイムに収録されていたのはわずか4分49秒でしたから
これはかなりの長さですね。
聞き慣れたフレーズがアドリブ(解説によると、ブルー・ムーンだそうです)
として出てきたりして、興味深いものがありました。

1-A-2 Django
1-B-1 Now’s The Time
1964.1.24
Sonny Rollins(ts)/Harbie Hancock(p)/Ron Carter(b)/Roy Mccardy(ds)

「ジャンゴ」は、しっとりとした哀愁のある雰囲気です。
(しかし、恥ずかしながら元はどんな曲だったか、思い出せません。)
アナログですと、ロリンズの音色がちょっと尺八(?)っぽく聞こえます。(^^;)
(おそらく、プレイヤーのせいだと思います。)
ロン・カーターのベース、ハンコックのピアノもよい雰囲気を醸し出しています。
これはオリジナルには収録されていませんでしたが、
オリジナルアルバムの他の曲にひけをとらないできだと思います。
・・・さて、ここで、CDでも聴いてみましょう。
ロリンズの繊細な一面が現れている演奏です。
これをオクラにしてあったのは、何とももったいないですね。

「ナウズ・ザ・タイム」これも長いです。
1曲目の「52丁目」といい、この当時のロリンズはやはり
長めの演奏が多かったのでしょうか。
ロリンズの独断場、といった感じですが、
どことなくミステリアスな雰囲気もただよっています。
バックではロン・カーターのベースが響いておりますが、
(CDでも同じ印象です)
ハンコックは他の作品に比べるとやや影が薄いです。
正直なところ、ちょっと長いとだれてきます。(^^;)
前の作品でフェイド・アウトされまくりのものを
あれだけ短い、といって不満たらたらでしたのに、
長けりゃ長いで、ぶつぶつ言う・・・人間とは気まぐれなものです。

1-B-2 I Remember Clifford
1964.1.20
Sonny Rollins(ts)/Sad Jones(cor)/Bob Cranshaw(b)/Roy Mccardy(ds)

「ナウズ・ザ・タイム」での演奏はピアノレス・トリオでしたが、
こちらでは、サド・ジョーンズがコルネットで加わっています。
サド・ジョーンズがテーマのメロディーを吹き、
(これがどことなく、ほっとします。)
追随するように、ロリンズが自分のフレーズを吹く、つぶやきにも似た演奏です。
それぞれよい味を出しているとは思うのですが、
途中はそれぞれが自分の音に没頭している感じがして、
どことなく、ミスマッチな感じが否めません・・・。
ちょっともったいないかも。でも、最後のハモリはちょっと素敵です。

この曲はなんといってもリー・モーガンの印象が強く、
あの演奏が決定的なものとして刷り込まれているためか、
どうも今ひとつ、ロリンズヴァージョンになじめずにいます。

ここまでで、アナログの1枚目が終わりました。
長くなりそうですので、2つにわけます。

(つづく)



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