「007 スペクター」21世紀のボンドにスペクター
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境符「二次元と三次元の境界」
逡巡
校内に生徒の帰宅ムードが漂う中、独特のカルキの香りを肌で感じつつ、私は想いに耽る。
私の名前は 藤原 結衣(ゆい)。
自堕落に水泳部に入っているただの高校生であり、
詰まる所、適当に水泳をやってるただの高校生だ。
しかし、自堕落と言っても毎日練習には行く上、周りから見ると品行方正な一、
水泳部員に見えてるはずだ、恐らく。
というのも、ここで私が言う“適当”に水泳をやっている、というのは飽くまでも私の内面での話であるからだ。
勿論、私が水泳に対して全く興味を持っていないにも関わらず水泳部に入部し、
また今もなお、辞めていないのには訳がある。
そもそも、私が部活に入った理由は
「「あたし、実は水の中を華麗に泳げるようになることが夢なの。」」
ということでもなく、また
「この国は将来、温暖化により海に沈みますよ」とかの冗談ないし世迷言を信じているわけでもない。
私がこの部活に入っている理由は一つしかなく。
実は、私には―――
長い時間をかけて、とかし終わった髪を手鏡で確認し、その後
着替えなれた学生服のブレザーに袖を通しながら、溜息をつく。
「ふぅ、また髪が傷んでる気がするな」
ほぼ毎日プールの水に体が晒されているということもあり、たまにはそんなことも気になってしまう。
これで普通の水道水とほぼ同じ量の塩素しか使ってないというのは何でなんだ。
半ば雑に更衣室のドアを開けて部屋を出ると、外はすでに陽も落ちていて、そこにはよく見知った顔の男子部員生徒がいた。
すると、あちらもこちらに気づいたようで、いつもの澄んだ声をかけてくる。
「結衣さん。まだ残ってたんだ?」
「うん、ちょっと考え事とかしてたら思ったより時間が過ぎちゃってて。」
「そっか。じゃあ、お互い一緒に帰る友達もいないみたいだし、この後、一緒に帰ろっか?」
・・今日は彼にしては珍しく積極的だな。
私は内心喜びを感じつつ「え、うん。そうだね」と、無邪気に笑って返してみせる。
そうだ、私には好きな人がいる。
それがこの目の前にいる彼なわけなのだが、きっかけははっきりとしない。
彼との出会いは中学生のころだったので、ドラマのように数年ぶりの再開を果たして惹かれたわけでもない。
また、ざらに見かけるような「「命を救われて一目惚れ」」。。なんてことでも。
私はごく普通に彼に出会い、ごく普通に彼を好きになった。
当時はあまりパッとしない彼のせいもあってか、私は一時の気の迷いだろう、
とそのことについては、なるべく気にしないようにしてきた。
しかし、日が経つにつれて、自然と「やっぱり、私は彼の事が好きみたいだ」
と自分でも驚くほど、その想いを自身のものとして受け入れることができた。
そして、本来なら私はすぐさま彼に告白して、OKをもらえるならそれで良し。
振られるのなら、それはそれで仕方ない、という感じだったのだが。
ここで一つの問題があった。
彼はどうやら私のことを良く思ってくれている。
そこまではいい。
むしろ、歓喜するほどだろう。
だが、問題は彼が惹かれている私は
あくまでも品行方正で女の子然とした、いわば猫を被ってるような私ということ。
少なくとも彼の前ではなるべく自分を良く見せようとしてきたのだから、当たり前なのだけれど・・。
だからといって、告白して付き合った後も自分を偽るのは逆に苦になるだけだ。
そのため、今までは彼との関係を急ぐことはしなかった。
けれど、部活の解散は三年生の夏ごろであり、時期的にも
そろそろ覚悟をきめて想いを告げるべきだと丁度、今日思い至った次第である。
気が付くと彼は私の方をじーっと見ていた。
「んーっと結衣さん、今、話聞いてた?」
不意にまた悪い癖が出てるなと思い、苦笑交じりに答える。
「え、あ。ごめんごめん。ちょっと考え事してて」
「いや、いいけど、なんか悩み事?」
お前が悩みの種なんだって言ってやりたい気持ちを抑えて
冷静に言葉を紡ぐ。
「・・実は、ちょっと悩み事があって・・聞いてもらえたら嬉しいなって。」
「こちらこそ。自分でよければ。」
「ありがと。あ、でも、あんまり人には聞かれたくない内容だからこっちに来て」
そういって私は彼を連れて体育館の裏に移動した。
そして、移動してから後悔した。
時間も時間なだけに人気はまったくなかった。
ただ、なんだかベタ過ぎてやってられなかったからだ。
だが、ここまで来たら日頃のうやむやを彼にぶつけてやろうという覚悟はできた。
「じゃあ、大事な話。するね。」
「あ、あぁ、いいよ。」
彼の落ち付かない雰囲気がひしひしと伝わってくるので、
流石に鈍い彼でも今のこの状況からどうなるかはなんとなく予想できてしまったのかもしれない。
彼の思う通りになるのは少々癪だが、こういう時くらいは良いと思えた。
今から、私は彼に告白をする――
藤原結衣、一世一代の告白を――
本当の意味での告白を――
「「何年も前から好きだった。私と付き合ってくれ!」」
シンプルに気持ちをまとめた分かりやすい言葉。
これが私のベストだった。
「ぇ・・と結衣さん?」
戸惑うのも当然。
私の口調や雰囲気がガラリと180°変わったのだから。
「好きだ、付き合ってくれ」
「ぁ、と。」
それでも本当の自分を知ってもらって、
その上で告白を受けてもらわないと意味がない。
「・・答えはどうなんだ?」
私が答えを迫ると、しばしの沈黙の後
彼は観念したかのように笑みを浮かべた。
――こちらこそ喜んで、と。
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