読書日和 ~Topo di biblioteca~

読書日和 ~Topo di biblioteca~

2006年1月~2月に観た映画



2006年1月~3月に観た映画

 プライドと偏見
 THE 有頂天ホテル
 博士の愛した数式
 レジェンド・オブ・ゾロ
 オリバー・ツイスト
 フライトプラン
 B型の彼氏
 ミュンヘン
 PROMISE-無極-
 ○○○○





プライドと偏見

2006年、映画館で最初に観る映画は絶対これにしよう!と決めていました。
子供たちの新学期が始まり、「映画館に行きたい行きたい行きたい」と
心のうちで唱えながらも、「プライドと偏見」の公開が始まるまでは~と耐えてました。

この映画の原作はジェーン・オースティンの『高慢と偏見』(自負と偏見)。
これはサマセット・モームが自著『世界の十大小説』で挙げている十大小説の一つです。
そう聞いたなら、やっぱり「観てみたい!」と心動かされてしまうではないですか。

(あらすじ…紹介文より)
18世紀もまもなく終わる頃。イギリスの田舎町に住むベネット家には5人の娘がいた。
女には相続権がないため、もしこの家の父親(ドナルド・サザーランド)が死んだら、
家も土地も遠縁の男子が継ぐことになり、娘たちは路頭に迷う。
母親(ブレンダ・ブレッシン)は娘たちを資産家と結婚させようと躍起になっていた。

  *「プライドと偏見」公式HPは→ こちら

この辺の事情を飲み込んでおかないと、
「何でベネット夫人はあんなに(財産目当ての)結婚にこだわるんだろう~?」と
疑問に思っちゃうかもしれない(笑)
夫人は財産が目当てというよりも娘の幸せを、彼女なりのやり方で一生懸命
考えているんですよね…。

この映画では“結婚”が一つ大きなテーマになっています。
すでに結婚した身からすると「決して結婚はゴールじゃないんだよ…hiku」なんて
意地悪な観方をしちゃったりもするんですが、そうではなくて。
多彩な登場人物たちのそれぞれの思惑、プライド、偏見がすれ違う様を
(恋模様を)楽しめれば、それでいいのではないかな…と思います。
この映画を観て、「結婚とは××では」とか「自分だったら○○」なんて感想を
持つこと自体、自分の中にある“プライドと偏見”を見つめなおすことに
なるのではないでしょうか…?

映画の背景を彩るイギリスの風景が美しくて、
それをのほほーんと眺めていられたらこんなに幸せなことはない、と思うのに
やっぱり人は霞を食べるのでは生きてはいけない生き物なんだな…と。
それを思うとちょっと切なくもなります。

次女エリザベスを演じるキーラ・ナイトレイが美しく、印象的でした。
(彼女を美しく撮ることに賭けたのでは…!と思える程です)
父親と言葉を交わすラストシーンはこの映画中一番好きなシーンになりました。


この映画を現代版にすると『ブリジット・ジョーンズの日記』になるらしいです(笑)
BBCドラマ『高慢と偏見』でダーシー役を演じたコリン・ファースが、
『ブリジット・ジョーンズの日記』でもダーシーという役名で出ているのは
そういうことだったのか~!と後から知った次第です。

コリン・ファース、さぞかしはまり役だったのだろうなあ!と想像できます。
BBCドラマの『高慢と偏見』も観てみたいなあ
NHKBSあたりで放送してくれないでしょうか(笑)

この映画でダーシー役を演じたマシュー・マクファディンは
コリン・ファースと比較されることになるのでとても演りにくかったのでは、
なんて想像します。
(柊的にはコリン・ファースが好きです…あはは☆)


同じくオースティン原作の『いつか晴れた日に 分別と多感』を観たことあります。
物語や設定など『プライドと偏見』にとても良く似ている印象を受けますが
こちらの映画ではエマ・トンプソン、ケイト・ウィンスレット、ヒュー・グラント、
アラン・リックマンらのやり取りが見応えあります。

柊にはアラン・リックマン演じた役柄が、
『プライドと偏見』のダーシーに重なって見えたりもしました。
どうでしょう・・・?


高慢と偏見 DVD いつか晴れた日に ブリジット・ジョーンズの日記



THE 有頂天ホテル

いやいやいや…ほんっとびっくり箱みたいな映画でした

多彩な登場人物たちと次々に展開されていくエピソード。
それが一つの物語として見事に構成されていく様は「さすが!」の一言に尽きます。

可笑しいシーンでは劇場のあちこちから笑い声が響いてきて…。
それが心地良く感じられるのは三谷さん映画ならではかもしれないです。

 *「THE 有頂天ホテル」公式HPは→ こちら

一つ一つのシーンが長く撮られているためか、
まるで舞台を観ているようにも感じられました。

台詞の掛け合いから生み出される場の空気、そのテンションを保とうとする緊張感が
観ている方にもしっかり伝わってきて気持ちいいです~55

こんなにたくさん登場人物たちがいるにもかかわらず
一人欠けてもこの物語は成り立たない。いいなあ…こんな空気♪

役者さん一人一人にも言及したいところだけど
ネタバレになりそうなのでこの辺で。

機会がありましたら是非、劇場に足を運んでみてください32



博士の愛した数式

哀しいというのとも違うのに、涙がじわじわと湧いてきてとまんない。
映画館で泣き、今また原作を読み返しながら泣いているわたし。
ああ、どうしたんでしょ…涙腺が壊れたのだとしか思えない。

 *「博士の愛した数式」公式HPは→ こちら

宇宙の広さと自分のあまりの小ささに気づいたときの寂しさに似て
或いは、言葉にすれば壊れてしまう、そんな美しい風景に出会ったときのように、
ただただ、「美しいな」って感じられたことが嬉しくて、それでいて
一人心細いようなそんな感情に支配されてます。今。

博士が教えてくれること、その言葉、示してくれる愛情…
その一つ一つを忘れたくない。聞き逃したくない。見逃したくない。

映画を観ながら、私は観客ではなく、一人の生徒になっていました。
教えを請いたいと願う相手に対し、謙虚な気持ちと尊敬を示す態度をもって。

原作を読んで、心動かされた人に是非、観て欲しい…と思います。
柊は原作を読んだとき、最初に
「学生の頃に読んでいたら、きっともう少し数学が好きになれた」と思いました。
それから、博士の口から語られる数字のお話はなんて素敵なんだろう、と思い
もっともっと教えて欲しい…そう、願いました。

そんな本の持つ印象がそのまま映画になっていて、とにかく嬉しかったです。

数式の持つ美しさ、それを物語として語る小川さんの言葉の美しさ…
ただただ感嘆としてしまうばかりです。
そして映画を彩るのは春の景色。桜、桃、菜の花、蒲公英…土の匂い。
観ていると春が待ち遠しくなってきます。

配役は、柊が頭の中に思い描いていた印象とはちょっと違っていたのですが
いざ映画を観てしまうと、もう、そのまんまのイメージに変わってる(笑)

深津絵里さん、母親役ははじめて、だったそうですが、
博士と、√(ルート)少年と、三人で醸しだす雰囲気は原作そのもの、でした。

それと対比するように、
記憶を積み重ねられるが故に哀しいこともあるのだ、といった雰囲気を
全身に漂わせていた浅丘ルリ子さんの演技も数式に負けず劣らず
美しかったです。・・・素敵な人です。


ここから先は、原作&映画両方をご覧になった人だけに…(伏字にしときます)


ルート少年と、博士のお祝いの日に贈られるプレゼントは
原作通りに「江夏の野球カード」であって欲しかった…と思うのは
原作ファンのこだわりでしょーか(笑)


博士がルート少年に対して示す愛情は、柊自身一人の母親として
見習わなくちゃ!と思うことばかりです。


博士の愛した数式



レジェンド・オブ・ゾロ

娯楽映画のいいところは、何も考えなくていいところ
エンドマークがついたところで「あ~、面白かったっ!!」って思えたら
それが一番♪

ちゃんちゃんばらばらっ!!ってきっとあと ん十年経とうと廃れることは
ないだろうなーと冒頭シーンを観て思い、
(だって、こんなにどきどき、わくわくする出だしってないと思う)
乱闘シーンに至っては、ホントにぶん殴りあってるみたいに
音が重くて、力が入っていて、観ている方も何故か息切れが~。
あああ、私はちっとも動いてないのに、とっても運動してきた後みたいに
感じられるのは何故?

ご存知「マスク・オブ・ゾロ」の続編です。

素材上
マスク・オブ・ゾロ デラックス・コレクターズ・エディション
素材下
design by sa-ku-ra*


前作が怪盗ゾロその人をテーマに描いていたのに対し、今回は「家族」が
テーマになっていることもあって、柊は前作以上に楽しめた気がしてます。
(けれども、一緒に観に行った夫は「前作の方が楽しかった」と言ってます。
この辺は男女間の見方の違いが伺えるかも知れません。ふむ…興味深い)

アントニオ・バンデラスとキャサリン・ゼタ・ジョーンズ、この二人の
やり取りが可笑しくて、終始にまにま笑ってしまうんですよね。
うーん、いいコンビだわ。

二人の間には息子が一人生まれていて、この男の子がまた大活躍!
しかも可愛い(笑)
ゾロの愛馬トルネードも妙にひょうきんな馬でね~
こういうキャラクター大好きです

  *「レジェンド・オブ・ゾロ」公式HPは→ こちら



オリバー・ツイスト

飢えと疲労で死に掛けていたオリバーを救ったのは
盗みを生業としているフィネガンと彼に使われる少年たちでした。

盗みは悪いこと。
フィネガンだって、決して善意からオリバーを救ったわけではなく、
むしろオリバーをスリとして育て上げ、利用しようとしていたのでしょう。

でも…あんなに大勢の人が行き交う街で、
オリバーの存在にやっと気づいてくれたのは、
かつてオリバーと同じような境遇に立っていたと思われる
“早業の”ドジャーだけでした。
ドジャーがオリバーをフィネガンの元へ連れて行かなかったら…
オリバーは路上で、飢え死にするのを待つしかなかったかもしれません。

オリバーの持つ純粋さ。
それは誰もが生まれたときには持っているものだと思います。
けれどその日食べるパンを手にするために、
それを切り売りしなければならないとしたら?

生きる為と割り切りながら、自分の良心と向き合う日々が辛くないわけがない。

オリバーはその純粋さを失う前に、心優しい紳士に助けられるけれど…。
ドジャー達はその後どうしたんだろう。
そのことばかり、気に掛かってしまう柊です。
原作未読なんですが、読んだらそれがわかるでしょうか。

「恩を忘れてはいけないよ」…というフィネガンの台詞。
それはオリバーの口を封じる為の、あくまで利己的な心が告げる台詞ですが
オリバーにはとても重たい言葉として、いつまでも忘れられない
言葉になるのでしょう。


*「オリバー・ツイスト」公式HPは→ こちら

素材左 オリバー・ツイスト(上) オリバー・ツイスト(下) 素材右
design by sa-ku-ra*



フライトプラン

ジョディ・フォスターをスクリーンで観たのは久しぶり。
硬質な魅力が健在で、なんだか嬉しくなりました

「羊たちの沈黙」の続編「ハンニバル」…脚本が酷く残酷だというので
出演を拒否されたんでしたが、原作を読んだ時はもちろん彼女のイメージで
読んでいたし、ジョディに演じて欲しかったなあ…なんて改めて思ってしまった。
代わりに演じたジュリアン・ムーアも良かったですけど、って
いったい何の映画の話だったっけ

そうだ、フライト・プランだった!

 *「フライトプラン」公式HPは→ こちら

  高度一万メートルの密室。 乗客425名全員が容疑者ー。
  一緒に登場した筈の6歳の娘が行方不明に…。

“果たして娘は本当に存在しているのか”

この辺の引っ張り具合はもう、ジョディの見事な演技力に尽きます。
娘を必死に探そうとする姿は、狂気をもはらんでいて…
彼女が必死になればなるほど、周りは冷めた目で見てしまう。
飛行機に同乗している乗客も、それを劇場で観ている観客も
一緒になって彼女に疑いの目を向けてしまう。
無関心だったり、関わりあいたくないと思ったり…
反応は人それぞれだけど密室という状況がそれに拍車をかけてきます。

(映画館という場所も上映中は密室状態なだけに恐怖感も高まる)

そして後半。
いったい誰を信じればいいのか…と張れるだけ張った緊張の糸が
切れた瞬間の…真相を知ったときの驚き!

どひゃー。サスペンスものはここからが勝負ですね。

柊はなかなか楽しんできました。
飛行機恐怖症の人は観れないかも…!?
残念なのは、予告編でヒントを明かしすぎていることかな~。
それも策略のうちなのかもしれませんが、
先入観なしに、予測なしに観に行く方がずっとずっと楽しめる、って
思いました。

無関心も怖いけど、人って大勢の意見に左右されやすい。
流されるままに、記憶すら改竄してしまうこともありうる。
登場人物の何気ない台詞に一番ぞっとしてしまった柊です。

夫と一緒に観に行ったのですが、
「ピーター・サースガード(機内公安官・カーソン役)、曙に似てる」と
感想を述べてました。
うーん…目が似てる気もする…ど、どうでしょう?

柊はショーン・ビーンが機長役で出演していてびっくり、でした。



B型の彼氏

“さあて、B型がどれだけ傍若無人に描かれているのかしらん…?”

そんな自虐的な喜びに浸るために足を運んでいるとしか思えんのだけど、
これでもか!ってののしられる場面にはやっぱり笑ってしまった☆

「究極の自己チュー」なんて性格分析が、
日本だけの認識じゃなかったのか~っ!てのが一番の驚きで
韓国でも(もしかして世界中でも)そう思われているんですね。hiku

しかーし55
なんでB型ってだけでこんな変人扱いされなければならないんでしょ。
そ、そんなに身勝手に見えますか?こんなに皆様に嫌われていたとは??
一歩間違えれば犯罪者ではないですか~。…しくしく。

なーんて傷ついて反省すると思ったら大間違いだいっ!!
B型はB型であることを楽しんじゃってますからね
反省どころか、一層図に乗っちゃうこと間違いなしです。えっへん。
でなきゃマイペースなんて貫けないよ。

A型の彼女と考え方や行動の相違があったり、喧嘩したりするなかで
「B型のここが変!反省しなさい!」って言われているような気がするんですが
何故か、B型の彼氏ことヨンビン君の言ってることに肩を持ちたくなっちゃう。
それはやっぱり私がB型だから??

恋人だろーが誰だろーが自分の問題だと思ってる領分に
口を挟まれるのは嫌…。うんうん。柊もそう思う。
好きなことに夢中になってるときに「それと私とどっちが大事?」なんて
絶対聞かれたくない。わかるわかるうなづく
「振り回すだけ振り回して、身勝手だ」って責められても
「じゃあ、振り回されなきゃいいのに」って私も言っちゃってるしなあ…。

ああ、やっぱり私もB型だ(笑)

この映画中一番光ってたのは、主人公の女の子ハミと同居している
従姉妹のチェヨンだと思います。
B型を嫌悪するあまり飛び出す台詞の数々に妙に実感がこもっている!
最高に笑いました。

主要三人の俳優・女優さんはA型みたいですが、
監督をはじめとする製作スタッフは全員B型だそう。
B型の汚名返上!?にかなーり頑張ったみたいです(笑)

出来れば日本語吹き替えじゃない方で観たかったのですが…。
韓国映画って字幕上映されないわけじゃないよね??

韓国映画って…柊はまだコメディしか観たことないなあ。あはは♪

  *「B型の彼氏」公式HPは→ こちら



ミュンヘン

「テロへの報復。報復に対する報復。
憎しみは、新たな憎しみの種しか生み出さない。」

そう言葉にすることは、なんて容易いことだろう。
私の言葉には芥子粒ほどの説得力もなくて。
だんだん自分に腹が立ってくる。

アカデミー賞主要5部門にノミネートされるなど評価を受ける一方で、
「テロに対する報復活動を正当化していない」と批判も受けているのだそう。
「そんな馬鹿な。いったいこの映画の何処を観ているの」と思う傍ら、
そんなだからいつまでたっても憎しみの連鎖を断ち切ることが出来ないんだと
悲しくもなってくる。

平和な場所に守られていて、争いなんて知らなくて、
それなのに「憎しみを捨てろ」なんて言ったって…通じない。多分。

途方に暮れてしまうのは、どうすれば憎しみを捨てられるのかわからないこと。
どんなえらそうな言葉を吐いたところで、自分の生活や家族の安全が
テロや憎しみの対象にされれば、自分だって鬼に変われると思うから。

「では、どうすればいい?」と問われて「報復」以外の答えを
即座に答えられる人がいるんだろうか。
多くの人は答えを見つけられずそこで立ち止まってしまうのでは?

印象的な台詞があった。
「恐れているのは“停滞”すること」だと。
それはどんな陰惨なシーンを目にするよりも怖ろしい感覚だと思った。

突き進むことしか知らず、結果を振り返らないということは。
そうしなければ「憎しみ」という感情は維持できないと、知っているみたいに。

イスラエル、パレスチナ、ユダヤ…その周辺の国々が抱えてきた葛藤。
憎しみの根源を辿っていけば旧約聖書にまで辿りつく。
個人的な憎しみを、正義や大義名分に簡単に擦りかえることが出来る。
憎しみを共有することで、個人の罪悪感は軽減、正当化される。
子供に伝えるのは「平和」ではなく、代々受け継がれてきた「憎しみ」…

言葉の無意味さ、自分の無力さを痛感させられる。
いったい自分に何が出来るだろう、と。


  *「ミュンヘン」公式HPは→ こちら


旧約聖書、カインとアベルの話を思い出した。

人類最初の殺人者となったカインの物語。

地上の放浪者となった彼は報復に怯え、主に訴える。
「わたしを見付ける人はだれでもわたしを殺すでしょう」

主は言われる。
「カインを殺す者は七倍の復讐を受けるでしょう。」
そして誰も彼を打ち殺すことのないように、彼に一つのしるしをつけられた。


このとき、神はカインにしるしを施し、報復の輪を断ち切ったのではなかったのか。
人は愚かな故、そのしるしを見失ってしまったのか。

宗教心のない柊は、神の考えなどわかりたくもない。
言葉一つで世界を創造できるなら、
今すぐ「憎しみ」を地上からなくしてくれよ、と思う。



「PROMISE-無極-」

定められた運命を受け入れるのか、それとも超えようとするのか。
うーん、この映画はどっちだろう?と思いながら観ました。

 真実の愛を得られない王妃・傾城。
 俊足の奴隷・昆崙。
 伝説の甲冑を身につける将軍・光明。
 三人に対し、冷徹な罠を仕掛けてくる無歓。

物語を面白くするために必要な要素は揃ってますよね(笑)

  *「PROMISE-無極-」公式HPは→ こちら

予告でも観た昆崙の走りっぷりに、どーにも笑ってしまう他は映像も美しく、
予想していたより楽しめました。
王妃・傾城がもう少し感情移入しやすい性格・境遇に描かれていたら
彼女を取り巻く男性陣の気持ちも理解しやすかった気がします。
(美女だからやっかみ半分かしらん??)

色彩の美しさやアクションシーンはイーモウ監督の「HERO」「LOVERS」等を
かなり意識しているのかなあ…なんて思ってしまう(笑)
カイコー監督の「さらば、わが愛~覇王別姫」を観たときの印象とは
かなり違って見えました。(お話も全然違うので当たり前、ともいえますが)

真田広之さんが最後まで出ずっぱりなのに驚く!
(「バットマン・ビギンズ」の渡辺謙さんみたいだったらどうしようかと思っていた☆)
中国語の台詞なのですが、台詞の言い回しというか抑揚が日本語風で
不思議な感じ。でも違和感はありません。さすがです。
主要四人の中で最も運命に振り回される役柄ですが
天と地の両方を味わう、その感情の起伏を外国語で演ずるのは楽しくもあり、
また大変だったのでは…と思います。

出てくる登場人物中一番注目しちゃったのは無歓(=ニコラス・ツェー)
美しく、かつ徹底して“悪”な役どころに柊は弱いんだなあ…。
(たんにめんくいともいう)

俊足の奴隷・昆崙を演じたのは韓国のチャン・ドンゴン。
この映画で初めて彼を観ました。
純粋で影のない役というのは評価しにくい(笑)
彼が出演している映画で「一番おお薦め!」ってなんですか?
教えて下さいm(__)m






© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: