バックパッカーの旅Ⅱ(欧州~北アフリカ~欧州~日本)

バックパッカーの旅Ⅱ(欧州~北アフリカ~欧州~日本)

列車に乗ったまま、フェリーに乗り込んだ




9:47

NykФbing駅へ列車が滑り込んだ。

デンマークのLolland島を渡り、Falster島にあるNykФbing駅だ。

ここからまた、海を渡り、コペンハーゲンのある島「Sjфlland島」に上陸

する予定だ。

だから、川だと思っていたのが間違いで、これは海を渡る鉄橋と言う訳だ。

真っ白な銀世界。

小さな素朴な家並みが、雪に埋もれている。

小さな可愛い窓からこぼれる暖かい光は、雪の世界をなお幻想的なものにし

ていた。

そんな静寂の中に置かれている、おとぎの国から抜け出したような家の中に

は、本当におとぎの国のアリスが、今でも住んでいそうな雰囲気を醸し出し

ている。


                   *

列車は駅で、長く停まっていたようだ。

荷物のチェックを受けたのだが、ここがどこだかもうひとつ、ピンときてな

かったようだ。

列車の中にいきなり男が入ってくる。

男「シガレットは持っているか?」

俺「シガレットは持っているけど、ハッシッシは残念だけど持っていな

  い。」

そう答えると、無視するように、荷物の中を調べ始めた。

バッグの底の方まで、手を入れ始めた。

俺「Used clothet! nothing!」

少し強い口調で叫んだ。

男「OK!OK!」

頷く様に、それ以上調べることをやめて出て行った。

どこの世界でも、役人なんて~~のは、強気に出ると引き下がってくれるこ

とがあるものだ。

・・・・・なんて、すべてが夢の中だったように思う。

列車に乗ったまま、デンマークからスウェーデンまで、海の上を運ばれてい

った・・・・ことも、夢の中・・・・。


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