バックパッカーの旅Ⅱ(欧州~北アフリカ~欧州~日本)

バックパッカーの旅Ⅱ(欧州~北アフリカ~欧州~日本)

ストックホルム駅


ストックホルムに、列車はすべり込んだ。
これから、友達に会うと言う柴田さんとここで別れる事になった。
駅近くのカフェに入る。
柴田さんとは、今晩のコペンハーゲン行きで、また一緒になるかも知れないな。
 17時
駅から離れて、街中のカフェに入りなおす。
一階のドアを開けると、ケーキ屋の娘さんが笑顔で迎えてくれた。
 娘さん「あら、まだ居たの?」
二階のカフェに入るが、シートは半分ほどしか埋まっていない。
テーブルに腰を降ろすなり、コーヒーが運ばれてきた。
 俺   「あれ?俺まだ注文してないよ!」
 おばさん「・・・・・?」
 俺   「このコーヒー、他のテーブルのじゃないの?」
 おばさん「えっ?そう?」
と言って、あたりを見回して・・・。
 おばさん「でも、あなたどうせ、コーヒーでしょ!だったら良いじゃない。」
と言うと、ポットからコーヒーを注いで、笑みを浮かべながら戻っていった。
ストックホルムのカフェには、どういう訳か若い娘さんが少なくて、おばさんたちが働いているカフェがほとんどなのだ。
若い娘は、白衣を着た一階のケーキ売り場の彼女だけと言う、はなはだ残念なところなのです。
 TVでは、アメリカ大統領のニュースが流れている。
 19時30分カフェを後にしたはずだが、駅の時計は、20時を指していた。
               ★
 ストックホルム駅の中は、変な野郎達がうろついている。
いわゆる酔っ払いと言う奴らである。
ポリスが、4~5人で巡回しているのが見れる。
という事は、酔っ払いたちを監視する、毎夜の巡回なんだろうか。
 俺のところにも、酔っ払いが一人、酒瓶をもって何やら話しかけてきた。
 酔払い「おまえ、どこから来たんだ?」
どうやら、そんな事でも言いに来たんだろうと推測する。
 俺  「何?日本語か英語でしゃべってくれないと、あんたが何を言ってるのか、俺にはわかんないよ!」
と、日本語でまくしたて、酔っ払いを睨みつけると、スゴスゴと立ち去っていった。
そんなこんなで、ストックホルム駅の夜が暮れて行った。


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